釈尊の呼吸法~読書記録389~
明治生まれの医師・村木弘昌氏による著書。
瞑想に必須の呼吸法。現代に有効なそのメカニズムを西洋医学の立場から解明・再現する。
心身を浄め、活力の源泉となる“良い呼吸”とは。仏教の主要な修行法である瞑想にとって呼吸法は必須であり、言うまでもなくお釈迦様はその達人であった。古代インド伝来の瞑想システムを現代西洋医学の視点から読み解く。
村木弘昌氏
明治45年、静岡県に生まれる。昭和11年、東京医科歯科大学卒業。昭和21年、慶応大学医学医専部卒業。昭和34年、東京大学より医学博士を授与さる。昭和18年、社団法人調和道協会会員となり、同35年、道祖藤田霊斎先生の後を嗣ぎ第二代会長となる。平成3年3月、逝去。
藤田霊斎先生は、真言宗智山派の僧侶であり、丹田式呼吸という言葉を国内に広めた方だ。
村木先生は、慶応大学、東大医学部など、西洋医学を学びながらも、釈迦を目標にした呼吸法での健康に気づいたのだ。
その呼吸の方法は、これが参考になるかもしれない。
この本を読んで、村木医師は白隠禅師の教えに忠実な方なんだな、という印象を受けた。
というか、白隠禅師がよくわからなかったので、禅宗系の寺で働く友人に聴いてみた。
江戸時代の臨済宗の有名な老師らしい。
呼吸の大切さについて説かれていたが、これは本当にそう思う。
何故なら、パニック障害の人を何人か知っているからだ。
過呼吸発作を起こし、救急車で運ばれ、沢山の心臓検査をするも、何もなし。
もしかして、パニック状態の時には、正しい呼吸法をしたらよいのではないか?などと思うのであった。
それから、ダイエットの本などでも、呼吸を意識しての筋トレが出て来る。すると、中山きんに君じゃないが、筋肉に効くのだ。
リラックス作用もあるだろうし。呼吸の大事さを知る1冊であった。