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ボイスレコーダーで夢日記
夢の記録を取るために、スマホアプリのボイスレコーダーを使って起き抜けにメモを吹き込むことにした。
起きてから時間が経つと夢の記憶が薄れていく。時間が経つほどに、夢の記憶は掌にのせた雪の結晶のように曖昧になっていく。起き抜けなら忘れずにメモが取れるだろうという目論見だ。
昨日の夢は、誰かと「旅行会」について話している夢だった。今はもうすたれてしまった行事で、毎月給料から天引きで旅行会貯金を積み立て
前向きマイノリティ 第1話
不思議な女の子だった。
彼女と初めて出会ったのは、確か小学校に上がる前のことだった。
ぼくは隣町にある碁会所で毎週囲碁の道場に通っていた。囲碁好きの父親に連れられて、五歳から通っていた道場である。
ある日、道場が終わった後に常連のおじいさんたちに教えてもらっていると、一人の見慣れない女の子が入ってきた。
その時の彼女はぼくより年上に見えた。
受付の早苗お姉さんから声をかけられた彼女は、