先輩社員を巻き込んだ新入社員研修
こんにちは。
シェイクの北島です。
シェイクでは、
お客様ごとに研修プログラムをカスタマイズ
しています。
十人十色というように、企業も1社1社、
目指している状態や現状は異なります。
4月に新卒社員が一斉に入社するのは
日本企業の特徴ですが、
新入社員研修に求めることは、
企業ごとに様々。
今年も、あるお客様から、
単なるコミュニケーション研修に留まらず、
チャレンジングな研修をしたいと
ご要望をいただき、
新たに開発したプログラムがあります。
そのお客様は
自律型人材の育成を掲げており、
新入社員研修においても、
配属前に必要最低限のことを学び、
あとは職場で聞いて学んでほしい
という考え方をされていました。
その配属前の研修について、
・相手に合わせてコミュニケーションを
とるだけでなく、自分で考え抜いて発信してほしい
・研修期間を約1週間短縮しており、
配属時点で分からないことだらけを想定している。
知識は少なくても良いが、
知識を増やすための行動を積極的にとってほしい
といったご要望をいただき、
シェイクとしても何とかお力添えしたいと思い、
ご提案した研修です。
この記事では、新入社員研修における
コミュニケーション研修の特徴をまとめ、
2023年4月に実施した研修事例を
ご紹介したいと思います。
コミュニケーション研修のあり方
新入社員研修において、
「コミュニケーション」は多くの企業で扱っている
テーマだと思います。
研修企画を担当される方からは、
・相手視点でコミュニケーションをとれるようになってほしい
・自分で考えたうえで、発信してほしい
・要点をおさえ、簡潔に話せるようになってほしい
・質問することに躊躇せず、積極的に先輩社員へ聞きに行ってほしい
といったお声をよく伺います。
新入社員研修において、
現場で使えるスキルを学習する場合、
「パターン」や「型」を伝え、
シミュレーションやロールプレイングを通じて身
に着けてもらう形式が多くなります。
配属前であり、
現場のイメージがわいていないため、
原理原則の理解だけに留まらず、
いかに職場のリアルを踏まえた実践ができるかが
学習効果を高めるポイントになるためです。
研修での学びを高めるために必要なこと
研修であろうと、職場であろうと
実践のあとに大切なことは、
「振り返り」を行い、
「自分なりの持論」を言語化することです。
自分の次の行動の精度を高めるために、
実践ごとに、振り返りと持論化を繰り返し
磨き続ける
だからこそ、
いかに本気で実践に取り組めるか
が、その後の振り返りと持論化の
「質」を左右します。
とはいえ、
新人社員研修も数日経ち、
またオンラインが続いていたりすると
「実践してみましょう!」と言っても
中にはだらける、真面目に取り組まない人も
出てきてしまいます。
研修は同期同士の関わりがほとんどであり、
実践としてロールプレイングをしようにも、
学生気分が抜けきらないことは否めません。
外部講師を複数人いれたり、
対面で実施することで対策することもできますが、
予算の関係上、難しいという場合も
多いのではないでしょうか?
本質的に大切なことは何か?
様々な難しさがある中、
自律型人材を育成したい
というお客様の要望も踏まえ、
シェイクがご提案した研修コンセプトは
「パターン」や「型」を身に付けること
が本質ではなく、
経験を通じて持論を磨き続けること
こそがコミュニケーションスキルを
高めていくことにつながる
というものでした。
このコンセプトには、
自律的に学び、
成長し続けていくためにも必要な姿勢
を身に着けてほしい
という想いもこもっています。
職場でのコミュニケーションについて、
全て「パターン」や「型」で
対応できるわけではありません。
相手や状況、目的によって
求められるコミュニケーションは
全く異なります。
新入社員にとって、
職場で必要なコミュニケーションスキルが
研修で示されると、一時の安心感は
得られるかもしれませんが、
配属後、ありとあらゆる場面に遭遇し、
どう対応すれば分からず
逆に失敗を恐れて行動を止めてしまう
可能性もあります。
お客様からは「本質的な内容だ」
とご評価いただき、
2023年の新入社員育成も
ご一緒できることが決まりました。
研修の概要(1日目)
2日間あるコミュニケーション研修において、
1日目は徹底的に
「自分の意見をつくること」
を学ぶプログラムを開発しました。
自分の意見のつくり方を体感する
ことをテーマとし
抽象的な3つのテーマに対して
自分の考えを言語化
↓
他者に発信
↓
自分の考えをブラッシュアップしていく
プログラムです。
このプログラムを通じて、
自分の意見をもつことにつながった
ことはもちろん、
自分の考えを発信してよい
という気づきが生まれていました。
このように、自分の意見をもち、
発信することを学んだ上で、
2日目はコミュニケーションの実践を行いました。
研修の概要(2日目)
2日目の実践を一言でまとめると、
本物の先輩社員を巻き込み、
リアルケースを用いて
ロールプレイングを実施した研修です。
新入社員120名を6クラスに分け、
ロールプレイングへご協力いただいた
本物の先輩社員は24名に及びました。
配属後によくあるケースワークをつくり、
先輩社員にもケースを理解してもらったうえで、
研修当日は、
「実際にその状況になったら、
自分だったらどんなコミュニケーションが
良いと思うのか」
を新入社員自身に考えてもらい、
先輩社員相手に実践してもらいました。
本物の先輩が相手だと
「何回やっても緊張するわ~」
と発言する受講者もいたほど
自然と緊張感が出て、真面目に
取り組む受講者がほとんどであり、
先輩社員の言葉も、
台本ではあるものの、
その言葉を受け、
本気で考えながら話している姿が印象的でした。
コミュニケーション研修に留まらず、
現場の基準値を新入社員に知ってもらい
マインドセットすることにも
つながったように思います。
先輩を巻き込んだ研修の可能性
ケースワーク、ロールプレイングという
元来の手法であるものの、
新入社員にとっては
本物の先輩社員とのコミュニケーションなので、
指摘されたとしても、
いわゆる「理不尽さ」を感じることなく、
「職場ではこういうことがあるかもしれないんだ」
という健全な気づきになっていました。
また、巻き込ませたいただいた先輩社員からも
・自分自身にとっても改めて勉強になることが多かった
・新入社員や若手社員の方へのフィードバックの練習になった
・相手の気持ちも配慮しながら、簡潔に分かりやすく伝えるのって難しいということに気づいた
・新入社員と話せて楽しかったし、何より改めて自分の対応などを見直すきっかけとなった
と、ご自身の学びになったというコメントをいただきました。
他にも、
・少しでもいつもの恩返しとなれば幸いです。
・また来年もお力になれることがあればお声がけしてください!
・またこのような研修に協力できる機会があれば、積極的に協力していけたらと思います。
と、新入社員の育成に対して、
積極的にかかわっていきたい旨の
コメントもあったほどです。
非管理職の社員の方にとって、
後輩育成をジブンゴト化するきっかけ
にもなったように思います。
「新入社員研修期に先輩社員の巻き込みをする」
というシンプルな施策ではあるものの、
誰を巻き込むのか、どの研修に巻き込むのか、
深く考える必要があります。
また、先輩社員の方々に最大のパフォーマンスを
発揮してもらうために、
巻き込み方の工夫も欠かせません。
もし詳しい内容に興味のある方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、以下のURLからシェイクへお問い合わせください!
https://shake.co.jp/contact/service/