【イベントレポート】Sustainable Food NIGHT #14_20230125
こんにちは! Sustainable Food Asia株式会社(以下SFA)のインターンの富澤です。
2023年6月グランドオープンのSustainable Food Museum(以下:ミュージアム)内で2023年1月25日に開催された「Sustainable Food NIGHT#14サステナブルフードミュージアム トークイベント@虎ノ門」の開催レポートをお送りいたします!
ゲスト紹介: エリー 梶栗氏, エコロギー 葦苅氏
今回は、エリー株式会社(以下エリー)の代表、梶栗 隆弘氏と、株式会社エコロギー(以下エコロギー)の代表、葦苅 晟矢氏をゲストにお招きし、「果たして昆虫は世界を救えるのか?」というテーマでのトークセッションと、エリーの良質なタンパク源など、栄養素がたっぷりの「SILKFOOD」の試食やエコロギーの鉄分・亜鉛などの天然素材を多く使用した栄養バー「GRILLO BAR」の試食会兼交流会が実施されました。
エリーは、“蚕のチカラで、地球を救い、豊かにする”をミッションに、蚕を原料とした次世代食品「SILKFOOD」の開発・販売を行っているフードテックスタートアップです。
「蚕」由来原料の安定供給を通じて、真の持続可能な生産と製造を実現することを目指しています。
エコロギーは、“地球と生命を健やかに”をミッションに、コオロギを主要原料とした高栄養な食品や飼料の研究開発・販売を行っているフードテックスタートアップです。
コオロギを起点に、温かみのある持続的な食料生産、そして地球と生命にとって健やかな生態系を作ることを目標にしています。
イベントの概要
イベント参加者のバックグラウンド
毎回、様々なバックグランドをお持ちの方にご参加しただいております!(ハッシュタグ形式で、属性を記載してみました!)
トークセッション「果たして昆虫は世界を救えるのか?」
蚕の現状
皆さんは、蚕は最高のバイオリソースということをご存知でしょうか?
小学生や中学生の頃に、学校の校外学習で蚕を実際に見たことがある人もいるかもしれません。
エリー梶栗氏は、蚕の特徴や養蚕の生産システムをもとに、自社の取り組みについてからトークセッションはスタートしました。
このように自然エネルギーだけで育ち、循環サイクルの早いという蚕の特徴は、ものづくりにおける環境破壊や原料不足の解決を担っています。
何がフードテックなの? ~エリー式次世代養蚕~
皆さんが良くご存知で絹糸として知られる蚕は、家蚕(かさん)と呼ばれる蚕の一種です。家蚕は、カイコガ科カイコガ亜科のカイコガであり、桑のみを食べて育つ狭食性です。それに比べ、エリーの養蚕しているエリサンという蚕は、野蚕(やさん)と呼ばれるものです。野蚕の中でも、ヤママユガ科ヤママユガ亜科のエリサンで、ヒマやキャッサバなど複数種を食べて育つ広食性です。
エリー式次世代養蚕では、その広食性により、廃棄物であったキャッサバの葉をエサとして活用することで、環境に優しい生産システムを作っています。
また、エリーの技術として、エリ蚕からシルクと食品を自社にて製造する技術を保有しているため、自社で様々な産業用原料を開発しています。
コオロギの現状
皆さんは、コオロギが優良な次世代高タンパク食料資源だということをご存知でしょうか?
エコロギー葦苅氏は、初めにコオロギの特徴やコオロギの生産システムから自社の取り組みについてお話ししてくださいました。
エコロギーは、研究開発や技術開発を日本で行い、その技術を現在カンボジアの農家に提供し、カンボジアで生産をしています。
酪農由来のホエイタンパク質は、基本寒い地域で生産され、温かい地域では育てることができないのに比べ、温かい地域でも育てることができるコオロギ。温暖化の影響でさらに適正地が減少している中で、コオロギはHOTゾーン発次世代タンパクとして期待できるのではないでしょうか。
家の軒下で簡単に生産することができ、稲作で8ha分の売上をコオロギで作ることができるため、新しい新興国の副業しても期待できるのではないでしょうか。
何がフードテックなの? ~専用エサ化と加工技術~
エコロギーは、大学との研究開発や米粉企業との共同開発により、コオロギ専用のエサと、生産したコオロギを食品原料として活用するための粉末加工技術を使い、コオロギを生産しています。
フードロスや食品残渣をエサとして、栄養を強化したコオロギを生産するために給餌試験を行い、生産技術の開発をおこなっています。
「果たして昆虫は世界を救えるのか?」
「日本では昆虫食まだまだ抵抗感が大きいのに比べ、東南アジアなどでは昆虫が日常で食べられている。そんな中で、日本で昆虫食を広めていくことに意味があるのか?」
そんな質問に対して、エリー梶栗氏とエコロギー葦苅氏は、機能性表示食品を取得し、栄養素や機能を使い、健康やダイエットとしてマーケットを広げていくことが日本でできることなのではないかというお話をシェアしてくださいました。
機能性表示食品として、日本で機能や栄養の格付けができれば、それを使って海外でも信用の強い日本ブランドとして、マーケティングをすることができるのではないかと期待しています。
私も、小学生の頃に蚕の養殖を見たことがあったり、コオロギチョコを食べたことがあったのですが、栄養や機能面で何が良いのかを知らなかったので、学ぶ良い機会になりました。
最高のバイオリソースである蚕とコオロギの今後の広がりに期待したいです!
ここでは書ききれない内容も盛り沢山なので、ぜひイベントの熱量を体感しにお越しいただけること楽しみにしております!
試食会出展商品一覧
エリーの「SILKFOOD」関連商品
エコロギーの栄養バー「GRILLO BAR」
野菜の粉末「Vegemin」を使用したパウンドケーキ
うま藻麹醤油の焼きおにぎり
シーベジタブル社の青のりとトイメディカル社の塩を使ったポテトチップス
試食会兼交流会の様子
後半は1Fのミュージアムスペースにて試食会兼交流会が実施されました!
エリーの蚕飲料、エコロギーの「GRILLO BAR」、グリーンエース社のベジパウンドケーキ、UMAMOさんの麹醤油の焼きおにぎり、シーベジタブル社の青のりとトイメディカル社の塩を使ったポテトチップスをお楽しみいただきながら、前半のトークセッションの熱量冷めやらぬままに、懇親会の時間を皆さんお楽しみいただけている様子でした!
業界の方々が集う秘密基地的な場所として、虎ノ門のミュージアムは、今後も定期的にイベントの開催や各社とのコラボ企画を進めてまいります!
次回イベントのご案内(2024/3/21開催)
次回は、3月21日(木)18:00~20:45にて開催予定です!
2024年2月27日~ 29日にマレーシア・プトラジャヤのDewan Seri Melatiで行われたSustainable Food Camp 2024の振り返り会を行います。Sustainable Food Camp 2024では、環境改善、健康アクセス、社会的公正をアジェンダに、約100社200名が集結、「サステナブルフードの創造と拡大」に繋がる新プロジェクトの創出を目指します。
参加企業の中からゲストをお招きし、イベントを振り返りつつ、参加できなかった日本の皆様との情報交換の場になればと思います。
(Sustainable Food Camp 2024の詳細はこちら!)
https://sustainablefoodnight015.peatix.com/
ご予約はこちらのPeatixからお願いいたします!
まとめ
Sustainable Food Museumでは定期イベントの実施だけではなく、ワークショップなどのイベント開催、サステなおむすびでのコラボ商品の展開、ショーケースプロダクトの募集等、幅広い展開を予定しております!
ご興味ある方は、ぜひ以下へのご連絡お待ちしております!
Sustainable Food Museum お問い合わせ窓口 showcase@sustainablefoodasia.com
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