未来展望委員会は、「仕事と会社はどうなる篇①」を考えました
「テレワークなのか出社なのか、そのどちらがいいのかという議論がつづいていますが、現在、わたしたちがこれまで経験していた『ハイブリッド』時代に入っていると考えたほうがいいのではないでしょうか」
「未来展望委員会はこれまで10回、コロナ禍を契機とした構造変化を踏まえて未来を展望してきましたが、仕事と会社も大きく変えつつあります。本日の未来展望員会から、『未来展望・仕事と会社はどうなる篇』に入っていきたいと考えています」
「わたしたちは、2020年から、いままで「経験」したことのない世界に入っています。これまでの『1日の間、1週間の間、1ヶ月の間、1年の間の『会社(学校)にいる、家にいる』というワークとライフスタイルが大きく変わろうとしています」
「これからの仕事と会社を考えるうえで、テレワークが極めて大きな制度変更としておさえておく必要があります。本日の未来展望委員会では、コロナ禍を契機に本格的に始まったテレワークは、どういう意味をもっているのかを考えてみたいとおもいます」
「大学など教育の場がこれからどうなるかについては、別テーマとして考えていきますが、会社のワークのなかで、コロナ禍以降、飛躍的にオンライン会議が増え、テレワークが増えました
会社の仕事におけるテレワークから、大きな示唆が与えられます。テレワークという分散型ワークという新しいスタイルになり、これまでの働き方とは概念的、また時空間的に大きく変わったので、目に見える風景が変わり、目に見えない事柄がおこりだしています。テレワークで目に見えて変わったことは、なんですか?」
「そうです。一週間のなかでテレワークする日と出社する日が混ざったハイブリッドワークが普通になりました。そして、こう思うようになった。今までなにをしていたんだろうか?と」
「コロナ禍前の会社生活は、こんなパターンでした。早朝、まだ寝ていたいのに起き、朝飯もそこそこに、酸欠になりそうなほど満員の電車に乗って、都心の会社に通勤して、へとへとになって会社にたどりつきます。
みんなが同じ場所に集まって、まわりのみんなを意識しながら、仕事をする。3時間ほどデスクでパソコンを眺めたり、会議で時間を過ごしたりして、正午になって、みんなでぞろぞろと、今日はどこに行こうかと、昼飯難民のようにオフィス街をさまよい、長い行列の店に並び、ようやく入って慌ただしくランチをして、またぞろぞろとみんなとオフイスに戻りました。
午後からも、パソコンを眺めたり資料を作ったり打ち合わせをして、夕方になるのを待つ。職場のみんなの様子を見て、ちょっと行こうかと声を掛け合い、会社のそばの居酒屋に寄ってみんなで飲んだり、お客さまと飲みに行ったり、土日はお客さまとゴルフに行ったりする。そんな生活を1日、1週間、1ヶ月、1年間、繰り返してきました。日本の生産性が世界と比べて低いという背景は、このあたりにもあります、生産性の問題と向上策については、またお話したいと思います」
「コロナ禍を契機にはじまったテレワークを行うなか、コロナ禍前のワークスタイルをよくもずっとやっていたなと考える人が増えました。コロナ禍前のワークスタイルが『普通』だと考える就業観ではなくなりつつあります。
また会社とプライベートをいっしょくたにして、『ちょっと行こうか』とお酒を誘うと嫌がられる時代になりました。当然ですよね、情報リテラシーも戦略的思考力もない上司からの精神論的な仕事を命じられたら、論理的に議論できる時代になりました」
「そうです。社会変化を契機に本格化したテレワークではないかと思っています。このテレワークを契機に、『仕事と会社』をどう変えていくかを次回以降、考えていきたいと思います。本日の未来展望委員会は、これで終わります」
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池永先生にご指導いただき、摂津倉庫グループ若手社員中心に作成した「コロナ禍後社会を考えるー未来展望・2030年社会はどうなる?」冊子をご希望の方は、当社にご連絡ください
【摂津倉庫 広報室 (kouhou@settsu-soko.co.jp)まで】
次回の第12回「note摂津倉庫未来展望委員会」は、来週11月5日(火)に配信させていただきます