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第31回文学フリマ東京お品書き
ご無沙汰してます瀬戸千歳です。さかさに読んでもせとちとせ。
ここ数年、劇場で映画を観ることが楽しみのひとつで、だいたい年間平均で30本くらい観ています。深夜のほとんど観客のいない映画館が大好きなのです。コロナの影響で今年はぜんぜんいけていませんが、つい先日、はじめて2回目を観に劇場へいきました。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』です。京都アニメーションの。
知ってます? ヴァイオレット・エヴァーガーデン。
主人公のヴァイオレットは孤児で戦争の道具として感情の機微なんてわからないまま育ったんだけど、識字率の低い世界において読み書きを教えてくれて、普通の人生を歩めるようにと大切にしてもらっていた上官と戦場で別れる間際に「愛してる」と言われ、でも戦場しか知らないから上官が伝えてくれた「愛してる」の意味がわからず、それを知るために戦争が終わった世界で手紙の代筆の仕事をしていくという物語。ここまで早口。
アニメをよく視聴する友人から進めてもらったのがきっかけでした。罪作りなひと。私も私で80枚の原稿が終わった躁がやってきていたのでほとんど1日で見終え、ああーーいいアニメだったなァ、なんて思いながら公開中だった劇場版を観て涙腺と情緒がバキバキに壊れました。小川洋子の「かつてあった。今はない。」が性癖なので、それをあのレベルの構造でやられたら、もう本当、私にはただ祈ることしかできませんでした。どれくらい情緒がおかしくなっていたかというと、スレイヤーズやフルメタル・パニック!を読んでいた小学生の頃、こういう作品を生み出したいと憧れていた時期があったことをはっきり思い出し、ひと息に89枚くらいの小説を書けるほどでした。宗教の幹部になった母親の家をセフレと燃やしにいく話です。私は変わってしまった。
そう、ヴァイオレット・エヴァーガーデンに対してこんなに没入できたのも、新たな小説をバババっと書けたのも、文学フリマの諸々を入稿していたからです。やった。というわけでお知らせ。
第31回文学フリマ東京に出ます
日時:11月22日(日)12時〜17時
場所:東京流通センター 第一展示場
入場料:無料
最寄り駅:東京モノレール「流通センター」駅すぐ
サークル名:閑窓社
ブース番号:シ-42
入口から近く、出口もすぐそばなので、帰りしなにシュッと寄っていただけます。シュッときてください。シュッ。
毎年この時期の文学フリマ東京は友人の北枕ふか子と一緒に「夜の会」というサークルで出展していましたが、ミッドナイトの新刊が落ちたので今年は見送っています。北枕は来ません。
閑窓社 お品書き
新刊:閑窓vol.3「閑日月に捧ぐ」
A6版 170ページ 700円 13編収録
「架空の路線の始発から終点まで」を書いた短編集。
原稿をお願いしたり執筆したり校正したりデザインしたり路線を考えたりしました。今回は友人の橋本ライドン氏にイラストをお願いしたので、前の2冊よりもさらにポップでキュートになっています。あと表紙の紙も変えたり、遊び紙を挿れたりして全体的にパワーアップしています。チェケラ。
ちなみに閑日月の単語はアドバイザーの北枕ふか子からいただきました。意味としては「ひまな月日、ゆとりある心ですごす時間」です。そう、コロナで時間を持て余しているタイミングに捧ぐはずだったのですが、まあ諸々あってこのタイミングになりました。退屈な時間のときに思い出したり読んでくれたら幸い。
既刊:閑窓vol.1「翳りゆく部屋」
A6版 224ページ 500円 14編収録
既刊:閑窓vol.2「旅の丸寝」
A6版 182ページ 600円 8編収録
既刊も引き続きよろしくお願いします。
「翳りゆく〜」の方は初版がすべて売れたので2版を刷りました。なんと表紙がちょっとだけ変わっています。同人誌だからなんでもアリです。初版もレアですが2版もレアですよ。「旅の〜」も品薄になりつつあるので、こちらの機会に併せて是非。チェケラ。
閑窓をどれでも2冊以上で100円引きのフェアを勝手にやろうとしています。他の閑窓社メンバーには言っていないのでここだけの話にしてください。内緒ね内緒。
瀬戸千歳 お品書き
個人としての新刊はありません。既刊はバシバシ持っていきます。
・星の幽霊
12.8cmスクエア型 160ページ 1000円 76編
ツイッターの#いいねした人をイメージして小説の書き出し一文という企画で集まった作品を1冊にまとめました。製本化するにあたって、物語からイメージした写真をヒロセミサキ氏に撮りおろしてもらい、右にお話、左に写真を載せています。たぶん再販しない(できない)ので、この機会にぜひ。
本は予算の都合上モノクロ写真ですが、カラー写真も見られるように特設サイトも作っていただきました。それくらい気合いが入っている本です。そうです買ってください。
・やがて死ぬ私をみていて
A6版 88ページ 600円 3編収録
連作短編集。得意の海・方言・青春を詰め込みました。
表紙は阿部島猫利さん。
・いつか夏のまたたきで
A6版 156ページ 400円 8編収録
短編集。2年前の文学フリマ東京にてお披露目しました。
ついに品薄になりました。たぶん再販しないので、こちらもぜひ。
こちらがちょっとだけ詳しいやつ。
他のメンバーのお品書き
熾野優(たいていブースにいるはずです)
・盲目
A4 24ページ 100円 コピー本
学生のときに作った冊子。漫画・イラスト・音楽・小説を掲載。
・世田谷区芸術アワード“飛翔”文学部門のなにか
熾野が受賞したときのなにかです。受賞すごいよ。詳しくは熾野に聞いてください。
北枕ふか子(決してブースにいません)
・日記
A5 98ページ 500円
2014-16の日記。
社畜、謎の発熱、難病の発症、病む心、適応障害、そして北枕ふか子へ……ちゃんとした日記。
・夜のフリーペーパー ミッドナイト
vol.2 特集:お布団
vol.3 特集:ファッション・イズ・フリーダム!
北枕と瀬戸が一緒に作っているフリーペーパー。A5フルカラー。中身は純度100%の嘘。チェケラ。
現在vol.4を進行中。めちゃくちゃ値段が高い仕様にしたいので、そのモチベーションのためには過去号がみんなの手に渡ってほしい。楽しいよ。
忙しい方へ
必要なことが載っています。チェケラ。
東京のコロナ感染者が500人を超えてしまったいま、ぜひ来てほしい!という感じではなくなってしまいました……。それでも来ていただける方は、文学フリマ公式の来場者へのご案内にもありますように接触確認アプリをインストールしてほしい、とのこと。こちらもなるだけ感染予防・対策を行ってまいります。
「当日いけない」「遠い!」「怖い!」などなどあると思いますので、オンライン通販もやっています。ミッドナイトや熾野の作品、北枕の日記がほしい方はご一報ください。チェケラ。
当日はたまにブースにいたり、会場のどこかをうろついたりしています。お目当てのサイコーな1冊を買い求めるついでに、寄ってもらえたらとても嬉しいです。なにとぞごひいきに。さかさに読んでもせとちとせ。