ホリウチヒロミ

ただの酔っ払いです

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最近の記事

個展タイトル「Love Letter」について

「去年の俺たち、必死で生き抜いてきたよね」6月某日、恋人にふと云われました。 ちょうど10年前の2014年。私は初めてペン画だけの個展を開催しました。久しぶりにできた恋人のためだけの展示にしようと思いました。誰しも新しい人と付き合った当初はそれはそれは燃え上がると思います。私も例に漏れず、付き合いたての日日は裸足のまま自転車に乗ってどこまでも永遠に坂道を駆け抜けていけるようなそんな夢見心地な毎日でした。それと同時に分かってもいたんです。「この気持ちってずっとは続かないな、い

    • 鏡に映る自分を自分だと思ったことは、人生で一度もない

      自分を男だと思ったことは人生で一度もないです。今でも朝起きて洗面所で身支度するときは鏡に映る知らない男の人に似合うように髪を整えてやります。 これから書くことはとても抽象的で言語化するのは難しいのだけれど私が私のために残しておきたいなと思ったので書き残すまでです。 何を云ってるのか分からないと思うけれど、本来の私は背が150cmくらいで、ロングヘアーで、気だるそうなファッションが似合う女の子なんです。だから朝起きて洗面所の鏡に映るやけにデカい男の人には、妥協して私好みの身

      • 美大に入ったきっかけと、初めて好きになった画家

        私の高校生活は1年で終わってしまいました。頑張って1年間通ったんですがどうしてもあの集団生活っていうのができなくて「これをあと2年も続けるなんて到底無理だ…」と思ったので通うのを辞めてしまいました。それからは家でぼーっとしたり、好きな絵をのんびり描いたり、東京にフラッと遊びに行ってみたり毎日かなり自由に過ごしていました。実家は主要駅の近くだったので中学時代の友達の溜まり場みたいになっていて、ほぼ毎日学校帰りに彼らが家に遊びに来るので特にさみしくもありませんでした。1年間自由気

        • あなたの夢はなんですか?

          下田昌克さんのことを知ったのは2015年、「恐竜の絵ばかりの二人展をやろう!」と意気込んでいた年でした。それまで動物の絵ばかり描いていて、基本的に初めて描くモチーフに関しては絶対に資料を見るようにしていたので資料を探しに本屋さんへ向かいました。生物系のコーナーに行っても恐竜の写真は一向に見当たらない…「あ!そうか、恐竜って絶滅してるから生きてる状態の写真なんてないのか…!」と当たり前のことを気付くのに割と時間は掛かり…どうしようと思いつつ児童向けの恐竜図鑑をパラパラめくってい

          最後にやきもちを妬いたのはいつですか?

          最後に人にやきもちを妬いたのはいつですか? 私はほぼ毎日です。嫉妬とは別ですかね、自分にないものを持っている相手を羨む…という感情とは少し違くて、人間関係において「自分の方がこの人と仲が良いのに…!」と思ってしまうような、ある種拙い感情だと思います。 私は人と会う度にこの感情になってしまって非常に苦しいです。人に対して嫉妬深いとか依存気味だとか(まぁ多少はあるかもしれないけれど…)私の意識とは完全に別のところで脳が自動的に思考を進めてしまって、その結果人を妬む感情が勝手に湧き

          最後にやきもちを妬いたのはいつですか?

          私の病気について

          今日は9月30日、おそらく満月であろう月がとても綺麗です。蚊取線香を焚いて、窓を開けて、夏の残り香を少しでも楽しみたい。2023年、私には夏が存在しませんでした。7月に倒れて以来この2ヶ月以上ずっと寝ていました。朝、というか昼過ぎにやっと起き上がり恋人が作り置きしておいてくれた食事を摂り、また寝て、夜ご飯を作ってもらい、調子が良いときは気分転換にたまに外食に連れて行ってもらう、そんな生活でした。とにかく意識があるだけで辛い日日が続き「もう消えて無くなりたい」という思いが脳裏に

          私の病気について

          歌を忘れたカナリヤは

          今までノートに描きためてきたラクガキたちを本にして販売します。私の個展に来たことある方はご存知の、会場の部屋の隅に置いてある例の公開処刑ノートですね。本当は久しぶりに個展でもやりたいんだけど大変じゃないですか、個展を開催するって…。それでも何か外に発したいナァと思い「今までノートに描きためてきた絵ならまとめるだけだし、気楽に発表できるんじゃないか?」と思いこれに至ったワケです。展示会場に置いておいて色んな人のリアクションをこっそり観察しているのだけれど、まぁ評判もそこそこなん

          歌を忘れたカナリヤは

          ラクガキ集を製作しています

          Twitterでもちょいちょい云っているのですが過去のノートをまとめたラクガキ集を絶賛製作中です 毎日コツコツとスキャン→画像補正の編集作業を始めて早3ヶ月、600ページを超えてしまったのでそれはそれは大変なことに… 思えば大学生の、子どもの頃から無印良品のノートに作品の構想を練ったエスキース、そのとき感じた想いや詩のようなものを書き溜めていました そのきっかけは今はなき東京は二子玉川にあった「Lasah」というお茶屋さんのギャラリースペースで初めて個展を開催するときのこ

          ラクガキ集を製作しています

          何もない

          「何もない」 あーラクガキ集の本のタイトルどうしようかなー なんて最近考えていて、最終的に多分 ・Nothing ・The Note のどちらかにすると思います、多分Nothing、かな…(多分) 最近「何もない」ことについて考えます 多分「Nothing」って単語を「無」ではなく「なんにもない」って意味合いで使いたいんだと思う (その場合もっといい単語があるのか…?) 4年前、デザインフェスタギャラリーに併設したカフェの壁に絵を描かせてもらいました その絵を描く