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読書感想10 「ユア・フォルマ」菊石まれほ
こんにちは、せ→る→です。
今日は、菊石まれほさんの「ユア・フォルマ 電策官エチカと機械仕掛けの相棒」のレビューをしたいと思います!この作品は、第27回電撃小説大賞”大賞”を受賞しました。公式サイトやYouTubeには花澤香菜さんと小野賢章さんが演じたpvも公開されています。(ご夫婦の共演…!!!)
ちなみに、私の脳内ボイスは佐倉綾音さんと櫻井孝宏さんです。
【あらすじ】
脳の縫い糸――通称〈ユア・フォルマ〉ウイルス性脳炎の流行から人々を救った医療技術は、日常に不可欠な情報端末へと進化をとげた。縫い糸は全てを記録する。見たもの、聴いたこと、そして感情までも。そんな記録にダイブし、重大事件解決の糸口を探るのが、電索官・エチカの仕事だ。電索能力が釣り合わない同僚の脳を焼き切っては、病院送りにしてばかりのエチカにあてがわれた新しい相棒ハロルドは、ヒト型ロボット〈アミクス〉だった。過去のトラウマからアミクスを嫌うエチカと、構わず距離を詰めるハロルド。稀代の凸凹バディが、世界を襲う電子犯罪に挑む!
表紙の女の子(主人公:エチカ)のビジュが好きすぎる!ショートカットの女の子キャラ大好きなんですよね、私。
そんな感じで「いざ読むぞ!」と思って開くと、メインキャラの説明と用語解説が…。作中用語を把握していないと読んでも意味不明で終わってしまうので、めっちゃ読み込みました(笑)
想像力をフル活用する作品です。ファンタジー、近未来系の作品が大好きなので、想像するのがとっても楽しかったし、アニメ化したら大興奮ですね。
この作品のタイトルにもなっている「ユア・フォルマ」は、視覚、聴覚、感情すべてを記録する「機憶」という機能がついています。なんと恐ろしい(笑)でも事件解決にはかなり便利。このユア・フォルマとの親和性やストレス耐性など、適性のある人材のみに開かれた特殊職業である電策官(ダイバー)は、対象者のユア・フォルマに接続することで、他人の機憶を閲覧することが出来ます。こんな機械があったら悪さとかできなさそうだけどなぁ(´-ω-`)
今作では、ウイルスに感染したら低体温症に陥り、吹雪の幻覚を見る事件の犯人を追います。正直、事件の黒幕はわかりやすかったです。
事件を解決していく中で、電策官エチカと補助官ハロルドとの関わりが重要です。機械のように育てられたエチカが、アミクスであるハロルドと関わることで、人間らしくなっていくところがこの作品の見どころの一つです。エチカが感情をあらわにするシーンはグッときました。
(最初ハロルドを、ハルロドと読み間違えてました 笑)
作中に出てくるアミクスは過去に起こった感染流行時に、人同士の接触を減らし、人間の代わりに働くロボットとして作られました。コロナが流行し、飲食店でロボットが食事を運んだり、駅でAIが道案内などをしたり…すごく今の世の中っぽいなと感じました。
そのアミクスをめぐって、作中では、機械否定派と友人派が出てくるのですが、そのあたりは深く掘り下げられなかったので、そこの対立などももっと見てみたかったなと思います。
「Vivy -Fluorite Eye’s Song-」や「プラスティック・メモリーズ」などのアニメを思い起こさせるような作品で、ハマる人はとことんハマると思います。とても好みのジャンルで、面白かったです!
電撃文庫の作品はアニメ化されることが多い印象なので、いつかアニメで見られたら嬉しいなと思います!
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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