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<戦時下の一品> 報国ランプ

 収蔵品の中から、特別に紹介したい収蔵品を「戦時下の一品」として紹介していきます。場合によっては、過去に取り上げたものでも、あらためてその品に絞って紹介させていただくこともあるかもしれませんし、分からないことが多いけどお見せしたいーといったものも取り上げていきます。初回は「国策の花形ー報国ランプ」です。

左側が正面、右側が背面
正面から。ろうそくを立てるようになっています
背面に、自転車などの金具に差し込む部分があり、「新キタ製」と社名が
自転車用、防空用とあり、光を漏らさない構造としたということか

 本体は軽い樹脂のようなもので、外側は雑に茶色に塗ってあります。箱に〇停=停止価格の印があるので、1939(昭和14)年9月以前のものと分かります。防空を意識している点、電池を使わずろうそくで代用している点から、日中戦争開戦で民需に金属が回りにくくなり、防空演習も相次いでいた、日中戦争初期の1937(昭和12)年から1939年ごろの品でしょう。

 風防は付いていませんので、自転車で走る時はゆっくりいかないと消えてしまうという点で、安全志向か? 防空用とあるのは、余分に光を逃がさないということから、門灯などにも使えるということなのか? いろいろ考えさせられる「報国ランプ」です。


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信州戦争資料センター(まだ施設は無い…)
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