2022年にスタートした「総合的な探究の時間」に関する先生方の悩みを解消すべく、先生の学校では「探究」について学ぶ機会を多く作ってきました。
その中で、概念を探究する学びに取り組む先生や、国際バカロレア(IB)における概念学習の存在を知り、「概念」というキーワードに出会います。そして、私たちの「概念」を探究する旅が始まりました。
「概念」とは一体何なのか。「概念」について学べば、探究についてより深く理解できるのではないか。そう考えた私たちは、探究する学びを実践し続ける市川力さんに「概念」についての疑問・質問をぶつけてみることにしました。
(1)概念って何ですか?
もっと教えて!Part.1
Q. 概念を探究する学習に取り組んでみたいのですが、何かいい方法はありませんか?
(2)3つのCと探究学習
もっと教えて!Part.2
Q. コンテンツ型教育とコンセプト型教育について、もう少し詳しく教えてください!
(3)「概念崩し」のススメ
もっと教えて!Part.3
Q. 「概念崩し」にコラボレーションが欠かせない理由を教えてください!
これから「概念探究」に取り組みたい先生方へ
探究というのは、唯一無二の絶対的な正解を見つける学びではなく、暫定的な答えを見つけ続ける学びです。だから子どもたちが見つけたモノをとことん突き詰めたり、先生も一緒に立ち止まったり、途方に暮れたりしながら学びを作ってみてほしいです。
そのために先生には、いつも「アマチュア」であってほしいと思います。アマチュア(Amateur)の「ア(A)」は否定を表す接頭辞で、「マチュア(Mature)」は英語で成熟するという意味で、いつまでも成熟しない状態を表しています。あえて成熟しないでいることによって、子どもたちと一緒に探究する存在であり続けられるんです。
アマチュアはスキルや知識がない素人とは異なります。先生はたくさんの知識を持っている存在ですが、自分の知識だけではカバーできないこともたくさんあると思います。そんなとき、自分の持っている知識だけに固執してしまうか、相手の意見を柔軟に受け入れて自分の考えを発展させられるかで、探究の楽しみ方が変わってきます。
ぜひ先生には、他者からの意見や質問を「そうきたか!」とおもしろがって受け止めて、もっと知りたいという情熱を持つ大いなるアマチュアであってほしいと思います。
※こちらのマンガは、「先生の学校」が発行する、雑誌HOPE 2023年春号に掲載したものです