街道を歩く 甲州街道 その7
甲州街道その7では、高尾→駒木野→小仏峠→小原宿→相模湖まで歩きます。
距離は17,9Km、所要時間は5:45時間、消費カロリー2,018kcal、26,290歩
高尾→駒木野
今回はJR高尾駅から出発、まずは小仏峠をめざします。
朝食は途中の駅で立ち食いソバを食べてエネルギーチャージ!
高尾駅、ここまで来ると空気が澄んでいます。
甲州街道を西へ進みます。
南浅川を見下ろしながら両界橋を渡ります。
前方の山並みと足元を流れるきれいな川が癒しを与えてくれます。
4月ということもあり桜や山野草の花も咲き乱れてます。
最高の街道歩きコンディションです。
旧道ならではの新旧並んで祀られている「地蔵尊」がありました。
駒木野宿に入ると「小仏関跡」があります。
「入鉄砲に出女」は幕府に対する謀反の恐れがあるとして重視し厳しく取りしまった。鉄砲手形は老中が、町人手形は名主が発行。
満開の桜を背景に、「駒木野橋跡」や「駒木野宿碑」もあり往時の賑わいを感じさせてくれます。
ゆっくり歩いて、蛇滝の入り口到着。
蛇滝信仰の講中が宿泊した旅籠「ふぢや新兵衛」があり軒下には「講札」が掲げられています。
白蛇の伝説が残る滝で「水行」を行っていたんですね。
今回は時間の関係で蛇滝には寄れませんが、機会があれば見てみたいポイントです。
目の前には中央自動車道と圏央道の八王子ジャンクション、鉄とコンクリートの塊は文明の象徴ですが大自然の中では違和感しかありません。
便利さと引き換えに私たちは随分自然を破壊してきたんだな~と少し寂しい気持ちになります。
街道に戻ると1803年建立の道標、「是より高尾山道」と刻まれています。
旧道から少し入ると曹洞宗 白雲山 「常林寺」です。
古い石碑や観音様、おじぞうさまが並びます。
小仏宿→小仏峠
旧道に戻りましょう。
左手に大きな池、浅川国際マス釣り場です。
今日は大会があるようで多くの釣り人で賑わっています。
いい感じの赤煉瓦のアーチが目の前に現れました。
これをくぐると小仏宿。
小仏宿は難所の小仏峠を控えて賑わっていたようで小仏川の山女魚が名物。
宿内家数は五十八軒、人口二百五十二人だったそうです。
この山の中ですから旅人は、ほっとしたことでしょう。
左手に山林が迫ってきました。
大きな杉木立の中には「浅川神社」。
境内の湧水が浅川の水源となっており「水の神」として崇拝されています。
涼しい風が吹いており、凛とした雰囲気。
すぐお隣には「宝珠寺」。
参道口に1847年建立の馬頭観音、そして苔むした味わい深いお地蔵さんが迎えてくれます。
左を見上げると大きな木が、東京都指定天然記念物の「小仏のカゴノキ」。
主幹は枯れていますがその周囲を枝幹が取巻いて一株になっています。
幹回り4,3m、高さが13mとあります、自然の力はすごいですね。
パワーを頂きました。
小仏宿、旅籠三度屋青木家の菩提寺。
三度飛脚たちが奉納した常夜燈があります。
甲府三度飛脚とは、月三度定期的に江戸と甲府間を往来した飛脚で三度笠をかぶっていたとか。
小仏峠入口駐車場を過ぎて本格的登山道へ。
登り始めて一時間弱、そろそろ登りは嫌だなと思う頃・・・
急に視界が開けて「小仏峠」に到着。
峠では狸がお出迎え、明治天皇御休所跡の立派な石碑が立っていました。
峠から旧甲州街道を降ることになります。
あいにく昨日の雨で道は結構荒れており滑りやすくなっています。
同行の妻が登山靴ではないこともあり念のためコース変更することに。
城山から整備された東海自然歩道で小原宿へ降りることにしました。
小仏峠→相模湖
城山までは稜線とは言え結構なアップダウンで一汗流すことになります。
ご褒美として途中の「見晴らし広場」から眼下に相模湖が拡がる眺望を味わえます。
大きな電波塔が見えてきました。
城山に到着です。
トイレ休憩と茶屋で冷たいお茶を仕入れて先を急ぎます。
東海自然歩道と名付けられていますが結構な勾配が続きます。
山は登りもつらいのですが、下りも足の筋肉全体を使います。
膝にも負荷がかかりますので侮ってはいけません。
麓につくと手書きの小原宿の案内看板が迎えてくれました。
善勝寺さんに寄っていきましょう。
時期は少し遅いと思いますが、きれいなしだれ桜があります。
芝桜が咲き乱れる道を進めば底沢橋。
ここを渡れば旧甲州街道に合流、その後国道20号を歩きます。
小原宿入口までやって来ました。
こちらは街並みや宿場の跡がよく整備されています。
高札場跡の先は「小原宿本陣屋敷」。
お殿様の気分で門をくぐれば別世界が拡がります。
この本陣は小原宿の名主、問屋を務めた清水家の建物。
神奈川県下に唯一残る本陣建築で県指定重要文化財。
本陣内は大名が泊まった上段の間をはじめ、囲炉裏がある茶の間、お勝手、厠も見ることが出来ます。
ほぼ直角の急な階段を上がると昔使われていた石臼や機織り、長持などが展示されてます。
街はずれには南無阿弥陀仏名号碑。
相模ダムを左手に見ながら歩いていけば本日ゴールの相模湖駅に到着です。
足腰はガクガク、お腹も空きました。
山中を歩いて来たので、街の雰囲気がとてもうれしく感じます。
駅前にいい感じの食堂が。その名も「かどや」さん。
メニューは豊富で魅力的、地の物も置いてあります。
津久井の在来大豆を使ったメニューがありました。
シンプルに煮豆を注文。
なんと、30年ぬか床のお漬物があります。
〆は懐かしの中華そばを期待してチャーシュー麺だ。
今回で旧甲州街道歩きは7回目。
日本橋から相模湖までの約111kmを歩いてきました。
峠越えも終えて、武蔵の国境も超えました。
シーズン1として一旦終了とします。
この後、日本橋から上州へ向けて中山道の街歩きをスタートさせたいと思っています。
その1から7までご覧いただいた皆様に感謝申し上げます。
引き続き応援いただければ幸いです。
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