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街道ウォーク 東海道 その10
東海道 その10 小田原→箱根湯本
東海道その10は、小田原→箱根湯本を歩きます。
距離は19,2Km、所要時間は4:42時間 24,110歩、消費カロリー2334kcal
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小田原→風祭
本日は東海道シーズン1の最終ゴール、箱根湯本を目指します。
今日も駅構内の「小田原提灯」は存在感抜群。到着早々、前回売り切れで買えなかった「ういろう」を仕入れます。
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西口を出ると、「北條早雲公像」がいらっしゃいますのでご挨拶してから出発しましょう。角に松明をつけた3頭の牛と共に、馬に跨った早雲公は大きく凛々しい。「火牛の計」は木曽義仲と平家の倶利伽羅峠の戦いが有名です。小田原城を奪取した際、早雲もこの手を使ったということです。
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線路沿いを歩き、前回訪ねた小田原城、報徳二宮神社を横に見て「旧東海道」に向かいます。街道へ出てJRのガードを超えると小田原城の裏鬼門を守る創建500年を超えた「居神神社」(いがみ)です。
三浦氏最後の武将、荒次郎こと三浦義意(よしおき)が主祭神。武将が祭神の神社としては武田神社や上杉神社、豊国神社、東照宮が有名ですが、こちらは北條氏綱公の意向で祀られたとのことです。
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街道を進むと春日局が開基した「光圓寺」、そういえば日本で一番多いとされる浄土真宗、そのお寺をしばらく見ていませんでした。
寺院の横が板橋口、上方口となり右に折れて進むと国道と分かれて旧道となり小田原宿とお別れ。旧道に入ると車も人も少なくなり、和菓子屋さんや「古民家カフェ」が続きます。
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街道から右手、坂道を少し登っていくと山県有朋が古稀(七十歳)の時に構えた木々に囲まれた別荘「古稀庵」があります。
青竹の垣根と茅葺屋根の山門が迎えてくれ、独創的な庭園は近代日本庭園の傑作といわれています。目白の椿山荘も有朋の所有、明治の元勲はスケールが違います。
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街道に戻ると、立派な蔵造りの建物があります。3代100年近く醤油醸造業を営んでいた「内野家の店舗兼住居」で1903年に建てられたもの。なまこ壁、石造りのアーチがモダンです。
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街道の先「宗福院地蔵堂」があります。ご本尊は延命子育て地蔵菩薩で胎内仏は秘仏、板橋のお地蔵様と呼ばれ多くに人々の信仰を得てきました。地蔵堂の鎮守として「大黒尊天」がいらっしゃいます。
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登山鉄道の高架橋をくぐり、国道と再度合流となります。左に早川を見ながら進めば「小田原用水取水口」。ここから川水を取り入れて板橋見附から江戸口見附まで続き、小田原城下17町の飲料水として利用されていたもの。
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踏切を渡り、国道とはお別れして再度旧東海道へ入ります。昔の面影を残す道を往くと村社「八幡神社」の石柱と鳥居が右手に見えてきました。階段を上り本殿へ向かうと、目に入ってくるのが狛犬。随分古いもののようで表情が何ともいいお顔。
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風祭→箱根湯本
道祖神を過ぎて左方向、風祭駅の方へ向かいます。線路を過ぎて国道に出ると「鈴廣かまぼこ博物館」、お隣は土産店の「鈴廣かまぼこの里」、この規模には驚かされます。試食コーナーもありますので、こちらで一休みさせて頂きましょう。お店の前が、お正月にテレビに映し出される「駅伝の小田原中継所」となってます。
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東海道に戻ると、すぐに「風祭の一里塚跡」、江戸から21番目となりました。おじぞうさんが祀られています。
奥に見えてくる山門は、臨済宗大徳寺派寺院「宝泉寺」です。1560年前後の創建で開基は北条氏の一族「北条時長」とあります。
旧道歩きがしばらく続きます。見ただけで、くしゃみがでそうになる花粉を黄色く蓄えた杉の木が行く手を遮りますが、気合いを入れて進むと春日局ゆかりの黄檗宗「紹太寺」の入り口。
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黄檗宗(おうばく)とは聞きなれない名前ですが、曹洞宗や臨済宗と同じく禅宗の一派。江戸初期の小田原藩主、稲葉氏一族の菩提寺です。春日局は祖母にあたり墓所もこちらにあります。
国道は早川に沿って続き、箱根湯本の駅が見えてくれば「三枚橋」に到着。こちらは追分となっており真っすぐ進めば、塔ノ沢、宮ノ下、箱根七湯方面、左折して橋を渡れば東海道となります。橋からの湯本駅方面の眺め、ロマンスカーのオレンジと箱根の山のコントラストが美しい。
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街道を進むと「白山神社」、地元の人々に温泉の守護神として崇められてきました。境内には稲荷社や水神社、白山ご神水があります。
風格がある惣門は「早雲寺」。北条早雲の遺命により、息子氏綱によって建立された寺。北條一門、早雲、氏綱、氏康、氏政、氏直、五代の墓があります。早雲の末っ子、北條幻庵作の枯山水のお庭も残っています。
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このあたりまで来ると、歩きながらでも感じられるほど温泉の硫黄の香りが漂ってきます。道路わきの側溝に、お湯が流れており「弥坂湯」とあります。匂いの元はここだったんですね、共同浴場にはレトロな魅力がいっぱい、やはりお湯はかけ流しに限ります。
左手、少し奥に厄除け「石垣神社」の由来案内と鳥居が見えます。秀吉が石垣山に一夜場を築き、早雲寺に本陣を置いた際、この社は鬼門となった為、石垣神社として建立とあります。祭神は天狗の太郎坊、次郎坊。
登ってきた道を、また麓まで下って「正眼寺」に向かいます。鎌倉時代に広まった地蔵信仰のお寺、また仇討ちで有名な曽我兄弟の供養のため建立された曽我堂、迫力ある大きさに圧倒される「石造大地蔵」があります。
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東海道は山に向かって進みます。茶屋の双体道祖神を過ぎると「湯本茶屋の一里塚」、江戸から22番目。
「箱根旧街道入口」までやって来ました。ここから約255メートル、石を敷き舗装をした面影が残った道となります。
ウォーキングシューズでもこの石畳は歩きにくく足裏が痛いです。ここを草鞋で歩いたわけですから、やはり昔の旅人はすごいとしか言いようがありません。
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東海道に戻り「観音坂碑」まで歩けば折り返し、後は湯本の駅まで戻ってゴールです。奥湯本入口のバス停の向かい側に碑があります。二町ほどの坂道で昔観音堂があったのでこの名が付いたとのこと。
湯本の駅に向けて湯場滝通り坂を下ってラストスパート、「須雲川沿い」に歩きます。ここからは川沿いに大きな温泉旅館が続きます。しばらく進むと右手に山門、見上げると福寿院さんと大きく箱根観音の文字。
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川沿いをのんびり歩いていけば賑やかな温泉街に入ってきます。旅館やみやげ店を眺めながら歩けば、東海道シーズン1のゴール「箱根湯本駅」に到着です。ここまで全10回となりましたが怪我無く続けてこられたことに感謝。途中数々の神社仏閣にお参りしたご利益でしょう。
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帰りは小田急ロマンスカーに乗車、何年ぶり、いや何十年ぶりでしょう。昔は車内各所で酒を酌み交わして宴会が行われていた記憶があり、湯本に着くころには酔っぱらい続出という想い出がよみがえります。
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前回は売り切れ続出でお土産を買うことが出来ませんでした。その反動で少々買い過ぎましたが、シーズン1の最終回なので良しとしましょう。ぷちかま、燻たま、押鮨、ういらう、生おろしわさび、みそまん、のし梅、あじとかますの干物、そして農家さんの直売で仕入れた一袋100円という格安の湘南ゴールド。
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湘南ゴールドは鮮やかな黄色と爽やかな香りが魅力の柑橘類、直売だから採れたての新鮮さも魅力、大・中・小の3種類も買っちゃいました。
東海道シリーズ、10回までご覧いただきありがとうございました。感謝申し上げます。
街道歩きシーズン1、甲州街道、中山道、東海道に続き、次回より「日光街道」を歩きます。今までの街道とは違う風景が味わえることでしょう。引き続き、ご覧いただければ幸いです。
詳しくはブログをご覧いただければ幸いです。↓↓
甲州街道 中山道 東海道 シーズン1
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