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プロダクトを形にするために必要な運用スキルと知識

プロダクトの方向性と仮説作りはプロダクトオーナーの主な使命です。
これらを軸にプロダクトを形にしていくためには以下6つの「運用スキル」と「知識」が必要です。

1.ソフトウェア開発の基本的な知識
ソフトウェアを作るためには設計やテストが欠かせなかったり、ソフトを動かすためには「デプロイ」というサーバー環境への配置が必要だったりと基本的なタスク、工程については理解しておかなければなりません。
ソフトウェアを作るのにどれくらいの労力が必要か、その感覚を理解すること。自身の見出す要求が形になるまでにかかる手間、その量的な感覚を作り手と共有できるかどうかはチームとの信頼関係に大きな差を生みます。

2.プロダクトバックログの管理方法
プロダクトバックログを管理する際にデジタルでやるにしてもアナログでやるにしてもチームと共有するものとなるので必ずその利便性についてチームで話し合って決める必要があります。
PBI(プロダクトバックログアイテム)がどのような状態にあるのか?誰もが一目で確認できるようにしておくことで認識齟齬を防ぐことができます。

3.受け入れテストの実施とテスト結果の活用
受け入れ条件通りにプロダクトが振る舞うかを確かめるために「受け入れテスト」を行います。
プロダクトオーナーはどのように受け入れテストを行うのか理解しておく必要があります。

具体的には、テストケースはどのように洗い出すのか?ケースの記述はどの程度具体的に行うのか?ということです。しかし、テストの設計は専門知識を必要とするのでテストケースの洗い出しをプロダクトオーナーだけで行うのは無理がありますので、開発チームと協力して行います。

4.ユーザーテストによるフィードバック取得と継続的な計測
ユーザーテストはテストを通じたユーザーとの対話を意味します。
「このテストをいつどのように行うのか?」プロダクトオーナーがリードする必要があります。
計画作成の段階から実施方法まで検討しておくことでユーザーに無駄な時間を取らせなくてすみ、有意義なフィードバックを得られます。

5.プロジェクトマネジメント
プロジェクトマネジメントについてはスクラムには明示されていませんが、プロジェクトマネージャーが入ればそのほうが良いでしょう。
もしチームに居ない場合はプロダクトオーナーがその役割を担う必要が出てきます。
具体的には、予算の制約のもと、ミッションクリアするために必要な作戦を練り、プロダクト開発が可能な限り滞りなく進むように先回りして対処する役割があります。

6.コミュニケーション設計
プロダクトに対する要求が齟齬なく開発チームに伝わるなど、開発チームにユーザーがどのような思考や振る舞いをするのか理解してもらうのか、その手段を練る必要があります。
具体的には、ユーザーインタビューやユーザーテストに開発チームも同席してもらうという方法が挙げられます。

これらがプロダクトオーナーに期待される職務と必要な知識です。これらの能力を実戦経験伴って全て備えられているような人はかなり少ないです。
よってこれをチームで補完していく必要があります。僕自身、これだけの役割を全て完璧にこなすことは現時点において不可能です。なので、できる範囲を正確に見極め1つずつできることを増やして行こうと思います。

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