見出し画像

<数息観瞑想日誌>2024年度版(6)

<数息観瞑想日誌>2024年度版(6)

動画版 https://youtu.be/otL6AEAS7qA

~瞑想と般若心経の日々~

2024年8月度分

自宅編 #27

2024-8-28(水)曇り時々晴れ、夏日。33度、蒸し暑い。

小畔川散歩 Bコース、5:00-7:30、9000歩、軽く体操、深呼吸(50×2)、般若心経3回。

朝焼けがきれいだ。景色のいいところで立ち止まって、デジカメで写真を撮る。散歩人も少ない。清々する。折り返し点で、いつものように給水。そのあと、深呼吸を50回する。気持が静まったところで、心経を静かな声で読む。立位で、両腕は下におろしているだけ。これが一番自然な感じだ。

復路の土手道を歩き出す。いつの間にか、歩幅に合わせて、心経を口ずさんでいる。最後まで読む。だが、歩きながらの心経は、集中力が必要で、疲れた。読み終えた後は、散歩を楽しんだ。カエルの合唱やコオロギの鳴き声が聞こえる。ふと、耳をすます。セミの声は聞こえない。土手下には、すでに、刈り取りの終わった稲田もあった。風が涼しくて、心地いい。

終点の、右岸の東上線橋梁の下についた。リックを下におろし、軽く体操。そのあと、深呼吸を50回して、心経を小さな声で読んだ。目の前の、草の繁茂している川原に、オシロイバナの一叢がある。どこかの庭から逃げ出してきて、大きくなったのだろう。緑一色の川原で、ぽつんぽつんの紅色がいい。

あと、さっきから、流れの中に、羽根が灰色の鳥が、じっと動かずに川面を見つめている。こちらは、体操も深呼吸も終え、心経を読み始めた。かなりの時間が立っている。だが、全く動かない。造り物なのかと思い、まじまじと見てしまった。

と、いきなり、バシャッと水面の中に消えた。小魚を狙っていたのだ。すぐに、長い首と鋭い目が見えた。だが、くちばしの先に小魚はなかった。すでに飲み込んでしまったのか、あるいは、仕留めそこなったのか、判断しかねた。その刹那、ひらりと、横に飛び去って、見えなくなった。かなり大きかった。<アオサギ>だろう。

<アオサギ>が飛び去った後も、心経を読み続けていた。うしろの土手の上で人の声が聞こえた。おじさんとおばさんが朝の挨拶をかわしている。そのうちの一人が、下に下りてきて、自分のうしろを通って、また土手道に上がっていった。般若心経を聞かれたかもしれない。別に悪いことをしているわけじゃない。いちいち気にするなよ。

自宅数息1セット目、12:00-12:25、端座位数息200回、般若心経2回。

100回までは、まずまず順調。<雑念>もさほど出なかった。だが、120回あたりから、<ウトウト>が始まった。数を間違えている。しかも、堂々巡りをしていて、一向に前へ進まない。と、いきなり、180回になったりもする。要するに、かなりいい加減になっている。とはいえ、なんとか200回までたどり着いた。うわの空で、締めの心経を読み終え、そのまま横になった。20分ほど、心置きなく<ウトウト>した。

自宅数息2セット目、14:45-15:15、端座位数息200回、般若心経2回。

前回同様、100回までは順調。ただそれ以降は、またしても<ウトウト>が出る。一度などは、完全に夢の中にいた。したがって、100回以降は、ちゃんと数えたのか、自分でもわからない。それでも、締めの心経は読んだ。そのあと、倒れるように横になり、お昼寝タイムに突入した。なにか、筋のしっかりした夢を見たような気もするが、思い出せない。

自宅編 #28

2024-8-29(木)曇り、のち雨、夜になってかなりの大雨。台風の影響だ。多少蒸し暑いので、エアコンをつける。

自宅数息1セット目、5:15-6:15、端座位数息300回、般若心経2回。

背筋が伸びて、ちゃんと息ができている。<雑念>は、四国遍路旅のことや、ユーチューブで見た<田代まさし>のことなどが、思い浮かんできた。だが、気を取られることはない。数は数え続けている。

150回をすぎたあたりから、目の前の暗い空間にイメージが出てきた。障子に描かれた植物のデザイン画で、白黒の、切り絵のようなタッチがいい。造形も端正で美しい。

なんなく200回を越えた。300回に挑戦した。目の前の空間には、トラの親子が出てきた。寄り添って、親が子トラを舐めている。かなり鮮明に見えた。

このまま400回まで行けるような気がした。だが、首筋が少し痛い。それに、一、二回、イメージに気を取られて、数を間違えた。多少<眠気>が出てきたのだろう。無理せず、300回で終了した。45分間の端座位数息は、短くもなく、長くもなかった。達成感があった。

自宅数息2セット目、13:30-14:00、端座位数息200回、般若心経2回。

外の雨音が耳に入ってきた。車遍路関連の<雑念>も出てきた。とはいえ、100回までは、まずまず順調に数を数え続けた。だが、120回すぎたあたりから<ウトウト>が始まった。<想念>のきれっぱしに気を取られて、しばしば数を間違えた。雨は止んだのだろうか、雨音も聞こえなくなる。なんとか、200回までこぎつける。そのあとは、お昼寝一時間だ。

自宅数息3セット目、16:20-17:30、端座位数息400回、般若心経2回。

深く大きく息をする。鼻から吸って、口からゆっくり吐き出す。体は動かさないが、深呼吸の要領だ。それと、息を吐くときに、唇の間から、フウッ~と息を吹き出すようにした。最後まで息を吐き切ると、体の力が抜け、なんとも心地いい。<雑念>も少し出たが、気を取られることはなかった。

200回を数え終えた時、雨が強まった。立ち上がって窓を閉めた。そのあとすぐに座りなおし、数息を続けた。全然飽きてなかった。眠気もない、体も痛くない。まずは300回を目指した。さらには、まだいけると思い、400回まで数え続けた。

数息観瞑想を始めてから、おそらく最長だろう。しかも<雑念>や<想念>に気を取られることもなく、数を間違えることもほとんどなかった。瞑想の<コツ>つかんだような気がした。気分がいい。

自宅編 #29

2024-8-30(金)終日、雨。降ったりやんだり。台風10号の影響で、まだ四国あたりにいる。のろのろ台風だ。気温は下がり、33度。エアコンいらずで、体は楽だ。

自宅数息1セット目、6:30-7:00、端座位数息200回、般若心経2回。

<雑念>が出る。昨晩、プライムビデオで見た映画で、渡辺謙主演の<許されざる者>だ。その中でとくに、<女郎>や<アイヌ>に対する差別や暴力が気になった。さらにイメージが連なって、母方の臨終間近のおじさんや、農家出身のそのお嫁さんのことなどが思い浮かんだ。とはいえ、深く大きく息をしていたので、気を取られることはなかった。

100回をすぎたあたりで、天敵の<眠気>が出てきた。ウトウトし始め、何回か数を間違える。首筋も少し張っている。息を吐き切った時の体感は、いつもながら心地いい。だが、<眠気>に負けて、気力がなえた。200回で終わりにする。そのあとすぐ横になり、ちょっとの間、ウトウトした。

自宅数息2セット目、15:30-16:00、端座位数息150回、般若心経1回。

はじめから<雑念>が出る。とはいえ、100回までは、数え続ける。そのあとは、お決まりの<ウトウト>が始まって、前へ進まない。何回か数えなおしたが、眠くて仕方ない。自分に負けた。150回くらいで中断して、そのまま昼寝に移行した。午前中に、鼻水がひどかったので<ザイザル>を飲んだ。その影響だ。自分に言い訳をした。

自宅数息3セット目、17:15-18:05、端座位数息300回、般若心経2回。

たっぷり昼寝をした後の時間帯だ。頭がすっきりしている。<眠気>はない。深く大きく呼吸しながら、数を数えた。

150回あたりで、目の前の暗い空間にイメージが出てきた。自宅付近の川辺の風景だ。次に都会の大きな道。時代は昭和だろう、人がたくさん歩いている。浅草六区かもしれない。

イメージは、さらに変化していった。パリの凱旋門広場だろうか、硬質なサイボーグたちが、肩を怒らせながら行進している。映画を見ているようだ。このあたりから、しばしば数を間違え、数えなおす。だが、体に違和感はなく、呼吸することが心地いい。300回を目指す。

300回、数え終えた。いまだ、心身に余裕があり、さらに続けることもできた。だが、そろそろ夕食の時間だ。ゆっくり目を開けて、通常の状態に戻った。

自宅編 #30

2024-8-31(土)終日、雨。降ったりやんだり。台風10号の影響だ。今日になっても、紀伊半島あたりで迷走している。

自宅数息1セット目、6:00-6:20、端座位数息100回、般若心経1回。

20回ほどで数を間違える。もう<ウトウト>している。そのあとも、数を間違え続ける。堂々巡りをしている。<眠気>が尋常でない。100回で中断した。そのまま横になって、一時間ほど寝る。やはり、<ザイザル>の影響だろう。

自宅数息2セット目、12:00-12:20、端座位数息50回、般若心経1回。

50回ほど数えて中断。なにしろ眠くてしようがない。横になり、そのまま、お昼寝。

自宅数息3セット目、15:00-15:30、数息200回、般若心経2回。

シャワーを浴びて、頭も洗った。すっきりした気分で始めた。100回までは、深く大きく呼吸して、数もちゃんと数えていた。ところが、120回あたりから、夢の中に引き込まれた。何度も、自分が数息をしていることすら忘れて、夢を見ていた。どんな内容かも覚えていない。

でも、だいぶ時間がたっている。ちらっと時計を見た。すでに30分経過している。100回以降は、数を数えた覚えもないが、時間的には、200回を数えた計算になる。

次に意識が戻ったのは、ベッドの上だった。端座位から横になって寝ていたわけで、その間の記憶が飛んでいる。したがって、締めの心経を読んだかは、定かでない。こんな経験は初めてだった。

2024年9月度分

自宅編 # 1

2024-9-1(日)曇り、のち雨。降ったりやんだり。いまだ、台風10号の影響だ。蒸し暑い。時々、エアコンをつける。

自宅数息1セット目、6:00-6:35、端座位数息200回、般若心経2回。

<雑念>が多少出るが、100回までは極めて順調。とはいえ、120回あたりからは、数を数えることを忘れて、<漠としたイメージ>の中を漂い始める。ふと気がついては、また数を数えはじめる。何回か同じことを繰り返す。

150回以降は、座っているのが、どことなく苦痛だ。痛いとか、痒いとか、そう言ったことではない。居心地が、ひどく悪い。中断したい衝動に駆られる。が、なんとか200回まで数え終える。

心経を読んだあと、そのまま横になる。だが、さほど眠いというわけでもなかった。

自宅数息2セット目、11:30-11:50、端座位数息100回、般若心経1回。

50回までは数を数えていた。だがそのあと<ウトウト>しだし、何回も数えなおす。堂々巡りをしていて、いくらたっても100回まで届かない。なんだか急に嫌気がさして、中断する。

自宅数息3セット目、16:20-17:20、端座位数息300回、般若心経2回。

深く大きく、息を吸ったり吐いたりする。吐くときは、唇の隙間からフッ―と息を吹き出す。残っている呼気をすべて吐き出す。と、自然に腹が動いて鼻から息を吸い込む。さらに目いっぱい吸い込んで、また目いっぱい吐き出す。<雑念>が多少出たが、<呼吸>と<数>に集中しているので、気を取られることはなかった。

吸って吐いての繰り返しで、なんなく200回まで来た。掌、足の裏がジーンとしている。体全体が、黒い、大きな塊になっている。

300回を目指す。ここで、気まぐれだ。呼吸法を変える。鼻から吸って鼻から吐く、いわゆる<鼻呼吸>だ。と、すぐに、<漠としたイメージ>の中を漂い始めた。それに、数を数える速度が速くなっている。数えていることも、ふと忘れてしまう。このままいくと、これまでの経験からして、おそらく<ウトウト>してしまうだろう。

呼吸を戻す。大きく深くの<腹式呼吸>だ。多少の努力をしないとできない動作なので、意識がはっきりしてきた。<空気>を吸って、その中の<酸素>だけを吸収して、また<空気>を吐き出す。胸のあたりが<ふいご>に思えた。

あと、息を吐くときに、ろうそくの炎を、遠くから吹き消すようなイメージをもった。自分の吐きだす細くて長い息の流れが、ちょうど、魔女や妖精の口から吐き出される魔法のもやもやした気体のようだ。この神秘的な思いつきに、気を良くした。無邪気なもので、すこし楽しい気分になった。

自宅編 #2

2024-9-2(月)晴れ、台風一過。暑さが、ぶり返した。

小畔川散歩 Cコース、5:30-7:50、9500歩、軽く体操。般若心経2回。

小畔川の散歩コースを一つ増やした。右岸東上線橋梁の下から土手道に上がるのは同じだが、そのあとは、金塀橋を渡って、左岸の土手道に入る。そのままいつもの折り返し点まで行き、復路は右岸の土手道を遡上して、東上線橋梁の下に戻る。要するに、Cコースは、Bコースの反対回りになるわけだ。

先日の台風では、この小畔川に<警戒レベル4>の氾濫危険情報が出た。それも、夜中の一時半頃だ。ケータイの極端に大きな緊急音に、飛び起きた。早速、PCで調べた。いつものように<八幡橋>付近が危ないとのことだ。だが、ライブ映像を見ると、かなり増水しているものの、橋は大丈夫だ。最悪は川の氾濫だが、自宅とはだいぶ離れている。それほど不安にはならなかった。ここ何年かの間に、何度も<氾濫情報>が出ている。慣れっこになっているのかもしれない。

そういうわけで、今朝は、台風で足止めされていた散歩と、小畔川の様子とを見に行くのが楽しみだった。さてと、川の水量はいつもより多めとはいえ、おおよそ通常の状態に戻っていた。川原の草が横倒しになっているところまで濁流が来たのだろう。だが、土手の斜面の草は、ほぼ垂直に繁茂している。まだ余裕があった感じだ。

とはいえ、さらに下流に行くと、ちょうど、清掃センターの横あたりだが、濁流が、土手の斜面まで押し寄せたようだ。あと2mほどで<越水>だ。これはヤバい!それに、この箇所の土手道だけが、低いような気がした。気のせいだろうか。

あと目についたのは、水鳥たちで、とくに、サギとカモが、いつもよりたくさんいた。あの大雨と濁流の中、鳥たちはどこへ避難していたのだろう。野生の鳥たちの生命力を思った。

もう一つ、楽しい出会いがあった。土手道の先に、三、四十センチほどの、細長いリスの様な生き物が、ちょろちょろしている。かなり近づいても、逃げなかった。小畔川で、こんな至近距離で<イタチ>を見たのは初めてだった。

台風一過で、空の景色がいい。西側の山並みの、左端のほうに、三角形の富士山がくっきり見えた。その富士山の右側に、ボコッと出っ張った山がある。いつも気になる。昔、入間川で写真を撮っていたころ、地元の爺さんに<御岳山>だと教えてもらったが、あれはほんとだろうか?車で近くまで行けるものなら行ってみたいものだ。

注釈・調べた結果、ボコッとした山は<大岳山=おおたけやま>らしい。ちなみに<御岳山>は、大岳山のすぐ右横で、小畔川からは肉眼で確認できない。

自宅数息1セット目、13:45-14:20、端座位数息200回、般若心経2回。

<雑念>が出るが、100回までは順調。ところが、それ以降がいただけない。<ウトウト>しているわけではない。が、<漠としたイメージ>に、しばしば気を取られて、数を忘れる。ふと気づいて、数えなおすが、堂々巡りをしている。なかなか前へ進まない。気を取り直して、大きく深く呼吸してみるが、ぼうっとしたままだ。多少<眠気>があったのかもしれない。終わりの心経を読んだあと、そのまま昼寝に移行した。

自宅数息2セット目、17:00-18:00、端座位数息300回、般若心経2回。

300回まで、ほとんど間違えずに、数を数え続けた。昼寝後の時間帯でもあるし、<眠気>も出なかった。ただ、記述するのがめんどうな、<雑念>のきれっぱしが、次から次へと、出てきては消え、消えては出てきた。

そうだ、なにか洞察めいたことが頭に浮かんだ。嫌な思いをさせられたのは、ほとんどが人間だった。嫌な人間と出会ってしまう苦しみ。<怨憎会苦=おんぞうえく>。人間の根源的な苦しみの一つで、<四苦八苦>の一つだ。なるほど、と思った。
 

いいなと思ったら応援しよう!