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背骨の側弯症についての話【質問回答】

先日、脊椎側弯症についてご相談をいただきました。

相談内容は概ねこのような内容です。

『いつも有益なお話をありがとうございます。質問させてください。以前は痛みは体に必要だから、出てくるといったような話をしておられましたが、私は側弯症と言われ、姿勢の崩れ、普段の体の使い方から背中に筋肉の塊がある状態です。ひどい時は腰が痛み、脚が痺れてきたりもします。左側の首、腰がいつも詰まっていて違和感がある状態。身体からなんのメッセージでこんなにも痛みが出るのかって考えてしまいました。整体師さんから見て側弯症に対する考え、捉え方を参考に聞いてみたいです!私は現在50歳で20歳くらいに背中が盛り上がっているなと気付きました。よろしくお願いします。』

本記事(収録)では、このご質問にお答えしつつ、側弯症について、ぼくなりの経験と考えをお話してみたいと思います。

本記事は「整体師のカラダとココロの話」のラジオ収録台本にもなっています。本記事は箇条書きで要点をまとめた記事ですので、本編はラジオ収録で解説しています。内容をしっかりご理解するために下記のラジオ収録もご視聴ください。


〜質問者さんに対する回答コメント〜

いつもご視聴ありがとうございます。

側弯症の程度が、病院で手術が必要と言われるレベルなのか、様子見で大丈夫なレベルなのか、どの程度かが不明ではありますが、20歳で側弯がわかり、50歳の現在まで特別な治療はしていないのだとすれば、恐らく手術が必要なレベルの側弯症ではないのかな?と推察します。

左側の痛みや、筋肉のこり、足の痺れなど、日常の症状は頻発していると思いますが、こういうケースではまず、側弯症と症状は別々で考えてみると解決しやすいと思います。

例えば、側弯症がかなり進行している方でも、痛みなどがなく生活している方も実はかなり大勢おられ、一方で、側弯が認められないにもかかわらず、同様な症状に悩む方も大勢おられます。

ぼくも整形外科での勤務歴が長かったですが、必ずしも画像初見の程度の症状の強さは=にならないことが多いです。

左側に症状が集中しているのかな?というふうに思いますので、側弯症を治すというよりは、身体を扱う癖をしっかり分析して、動き方の訓練を重ねていくと、症状は改善していくはずですね。

そういう見方をできる整体院さんや、パーソナルトレーニングなどを受けてみるのもありかと思います。

その過程で側弯症もある程度は、改善する可能性もありますが、完全に背骨が真っ直ぐになる必要はありません。日常を快適に過ごせれば、それで問題ないかなと思います。

ちなみにぼくが側弯症の治療で大切にしているのは、背骨の動きを上手に扱う体操を多く取り入れることと、眼の使い方の左右差や偏りを確認することです。

眼の使い方は、からの重心バランスに大きく影響しているので、意外と見落とされがちなポイントです。

詳しくはぼくの整体院のホームページも見てもらえればと思います。

>> https://daikuu3.com/symptomscat/sokuwannsyo


側弯症自体は問題でない?

・手術が必要なレベルなど、病的側弯以外は、側弯症自体が問題ではないケースが多い。

・程度の差こそあれ、側弯症自体は誰しも多少はあり、真っ直ぐな背骨な人はいない。(筋肉の左右さによるので)

・元陸上選手のウサイン・ボルトさんも側弯症で有名。
側弯であること=体の痛みや運動能力が発揮できないということにはつながらない

・ぼくは側弯症そのものを真っ直ぐするようには整体も体操指導もせず、基本的にその人が動きやすく、一部分に疲労が集中することなく全身に疲労が分散できるようにな体の扱い方に重きをおいて治療している。

→なぜか?

(過去の経験)

ある側弯症の20代の女性を整体していた時のこと。当時は背骨をまっすぐにすれば痛みはなくなると思って背骨の歪みを真っ直ぐすることだけに囚われて施術していた。すると、やればやるほ痛みは悪化。次第にめまいや頭痛なども現れて、治療をやめると痛みは消失。その経験以来、背骨を真っ直ぐすることに重きをおかず、その人がその人なりに動きやすい動きに重きをおく。すると、症状は軽減し、結果的に側弯程度も改善傾向になることがわかった。


この考えで整体し始めた結果、側弯症が改善しやすくなる

・これは、ぼくの患者さんの感想を見てもらえた方が早いので、少しだけ掲載。

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ドイツの脊椎側弯症運動療法「シュロス法」

・ドイツでは保険適応可能な運動療法だそう

・側弯症を治すことよりも、側弯症自体を個性と捉えて、その状態でもスムーズに身体を扱えるように訓練を行う

・ぼく自身シュロス法を学んだことはないが、考え方は全く同じ。

・問題は側弯症そのものよりも、痛みやこりなど日常生活上の症状であるならば、側弯症のままでも身体全身をうまく扱う訓練を行うことで、その症状は消失する


側弯症で痛みやこりが出るのは、使えない筋肉を使わせたいため

・側弯症では、左に偏るなど筋肉の一部に疲労が集中してコリや痛みにつながりやすい。

・その痛みは、身体が普段扱えない筋肉を使わせたいために、起こしている痛み。

●普段使いやすい筋肉=疲労が溜まる=痛みやコリにつながる

○普段扱えない筋肉=使っていないので疲れは溜まらない=痛みも出ないので、そこが使えないとは気が付けない。

・この「気が付けない筋肉」に気づかせてくれるのが、痛みやコリ

・患者さんにはお勧めできないけど、、、
ぼくはどこかが痛くても、痛みを感じながら動ける範囲で動いたり、走ったりする。その時に痛みをかばって疲れてくるところが、おおよそ自分が普段扱えない筋肉。そこを見つけるために痛みを感じながら運動することもある

・痛みは煩わしい感覚ではあるけど、体のバランスを保つ大切な感覚です。
詳しくは下記ラジオもご参照ください


まとめ

・本記事では側弯症に関する質問回答回

・側弯症については、本記事で触れたこと意外にも、いくつか考えるポイントがある。思春期の側弯症と大人の側弯症とはまた違う原因がある。
(この辺りは長くなりすぎるので、また改めて解説)

・病的側弯症でない限り、側弯であることと、症状が出る理由は別なことがほとんど。ただし、側弯症であると、体を動かす際に一部の筋肉を多用する傾向にある。その人なりの動きやすいスムーズな動作を訓練していくことが症状消失につながる

・その結果として、側弯症の角度もやや改善傾向にある(背骨が真っ直ぐになる必要はなし)

・側弯症でも痛みなく過ごしている人や、アスリートも大勢いる。

・骨の形状だけにとらわれず、自分の身体をうまく扱うことに重きをおくことが大切だと思う


記事執筆者紹介

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整体庵大空 下大前陽介(シモオオマエ ヨウスケ)

<プロフィール:整体師歴19年>

スポーツトレーナー、トレーニングコーチ、プロ野球選手のサポート歴

スポーツ整形外科、産婦人科での施術を経て、整骨院開業。

現在は保険診療を廃止し自費診療で整体院を夫婦で営んでいます。

ファスティング歴10年以上、-25kgのダイエット経験者

定期的にファスティング講座をオンラインで開催しています。

妻(美容鍼灸師)、子供2人、猫1匹の5人家族です。


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