身体に現れる筋肉のコリをほぐしてはいけない話
おはようございます、整体庵大空です。
ぼくの整体院の公式ホームページはこちら↓
今日は、筋肉の張りやコリは弛めない方がいいですよ、というお話です。
今ではありませんが、以前は時々「すごく肩がこっているので、緩めてくれませんか?」と言われることがありました。
ぼくの整体院では、公式ホームページにも記載がありますが、単に身体を緩めることだけを目的にした施術行為は一切しておらず、それは「マッサージがめんどくさいから」みたいな理由で行っているわけではありません。
そこにはきちんと根拠があり、患者さんの身体を悪くすることにつながるので、張っている筋肉は原則弛めないようにしています。
今まで、この理由を改めて解説したことがなかったので、本記事(収録)では、実際によくある事例も交えつつ『原則、身体に現れる筋肉のコリ・張りは緩めないほうがいい理由』を解説します。
皆さんの今後の健康に役立てば幸いです。
本記事は「整体師のカラダとココロの話」のラジオ収録台本にもなっています。本記事は箇条書きで要点をまとめた記事ですので、本編はラジオ収録で解説しています。内容をしっかりご理解するために下記のラジオ収録もご視聴ください。下記ラジオは本記事の本編になります↓
なぜ、コリや張りを弛めない方がいいの?
・一言で説明「コリなどの筋緊張は姿勢維持のために必要な緊張」
→それを緩めると、姿勢保持ができなくなる。
→身体は姿勢維持のためにさらなるコリを必要とする。
→さらに筋緊張が強くなる
・これが、マッサージを繰り返して肩こりがひどくなったり、より強いマッサージを求めてしまうメカニズム。
・コリが出ている筋肉を緊張させることで、身体はバランスを保っている
→コリが出ている部分を緩めることで、身体はバランスを保てなくなってしまい、より強い痛みや疲れを引き起こす原因になる
筋肉が緊張する理由
・張りがあり、コリのある筋肉を異常?ーそうではない。正常な反応。
・人は緩むだけが重要ではない。適度な筋緊張が必要
・肩こりや腰痛など、皆さんの身体にはいつもすぐ疲れる部分があると思う
・ある一部の筋肉だけが緊張する(例えば、肩や腰など)のは、その筋肉を緊張させなければ姿勢保持ができなくなっている状態。
・コリが出る筋肉があるというのは、言い換えると、コリが出ない筋肉がある。その筋肉が日常的にサボっている筋肉
・肩こりや腰痛など、皆さんの身体にはいつもすぐ疲れる部分があると思います。
・その筋肉は頑張ってくれている筋肉
事例1、肩首のコリ
・肩や首の緊張を作り出す必要がある。
(多いパターン)
骨盤を立てる筋肉や、背骨を立てる筋肉が緩みきってしまい力が出せない。→その肩代わりを首や肩の筋肉がしてくれている
・この状態で、肩首のマッサージだけをすると、、、
身体はより強い緊張を肩首に作り出さないと、姿勢維持が困難になる。
事例2、腰痛
・身体からすると、腰の筋肉を過緊張させておく必要がある
→この腰の過緊張が、慢性腰痛になる
(多いパターン)
足指にうまく荷重できないので、やや踵重心になる。
→腰の筋肉を緊張させて立位の重心バランスを維持する必要がある。
・この状態で腰の筋肉だけをマッサージなどで緩めると、、、
・その場の癒しこそあれ、より強い緊張を起こす必要が出る。
すると、より頑固な腰痛やぎっくり腰などに発展する可能性もある。
事例3、肉離れ
・軽度の肉離れ(太ももの裏側)→その筋肉の過緊張。
→この筋肉を多用して走っている可能性が高い。
・言い換えると、肉離れを起こしている筋肉以外のどこかが、走る動作の中でうまく動かせなくなっている可能性がある。(その結果、肉離れの筋肉に負担が増えている)
・その状態で、肉離れの筋肉だけを緩める技術を使えば、走れなくなる可能性が高い
・肉離れの治療で重要な点は、肉離れをした筋肉の回復以上に、『なぜ、その筋肉だけに負担が強くなっているのか?』を紐解くことにある
原則…ということは弛めた方がいいときもあるの?
・基本的にない。あるとすれば、明日の試合でどうしてもいいパフォーマンスを出したいので、疲れは少しでも取っておきたい。
・登山の縦走などで、翌日に疲労を可能な限り持ち越したくない時など。
・とはいえ、こうした弛めた方がいいケースでも、弛め切ることはない。適度な緊張を残すのが大切で、あくまで疲労感を感じる部分だけを弛めること
・一般的な現代生活の中で、緩める必要はない。特に心地よさだけが欲しいときは、弛めない方がいいケースがほとんど。
まとめ
・筋肉のコリや張りを安易に弛めることは良くない理由を、事例を入れつつ解説
・凝っている筋肉をマッサージしてもらうのは心地よさはわかる。でも、安易にそれを繰り返すことが将来の悪い身体を作ることになる。
・なので、ぼくは安易に筋肉のコリを緩める施術はせずに、その張りが必要ない状態にすることを目的にして整体している
・筋肉の張りは、身体としては必要に迫られて作り出しているもので、全て意味のある筋緊張
・これを緩めると、身体は姿勢維持ができなくなるので要注意。整体に通うときのポイントにもなる
記事執筆者紹介
整体庵大空 下大前陽介(シモオオマエ ヨウスケ)
<プロフィール:整体師歴19年>
スポーツトレーナー、トレーニングコーチ、プロ野球選手のサポート歴
スポーツ整形外科、産婦人科での施術を経て、整骨院開業。
現在は保険診療を廃止し自費診療で整体院を夫婦で営んでいます。
ファスティング歴10年以上、-25kgのダイエット経験者
定期的にファスティング講座をオンラインで開催しています。
妻(美容鍼灸師)、子供2人、猫1匹の5人家族です。
整体を希望の方、ご予約は下記ホームページよりお問い合わせください。
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