あの輝きをもう一度!「都立の星」から「巨人の星」をめざせ!巨人のプロ4年目・伊藤投手。都立高唯一の選抜出場から10年。プロの1軍初マウンドも甲子園の地で
あの輝きをもう一度!巨人の伊藤優輔投手(27)がプロの1軍初マウンドに立った。東京都立小山台高のエースとして、都立高唯一の選抜の舞台に立ってから10年。そしてプロ初マウンドも甲子園だ。プロ4年目の右腕は紆余曲折の末に、1軍のマウンドで投げた。「都立の星」から「巨人の星」へと成長してほしい。
正直、「巨人の伊藤優輔」という名前を見ても、最初はピンと来なかった。「都立」「甲子園」「小山台」という言葉で、あの時の剛腕かと思い出したのだ。
10年前の2014年、彼は「都立の一番星」だった。小山台高が21世紀枠で選抜に出場した時のエース。小山台は現在でも都立高で唯一の選抜出場校だ。
前年秋の快進撃はすさまじかった。2013年の東京都秋季大会で、伊藤投手の好投が光り、堀越、早稲田実、日大豊山と甲子園出勝経験校を立て続けに下して8強入りを果たした。
この実績に加え、進学校でもあることなどが評価されて21世紀枠で選抜切符を手にしたのだ。選抜の初戦では、大阪の強豪、履正社に大敗したが、都立高として選抜初の舞台に立ったのは大きな足跡だ。
そもそも都立高が甲子園に出ること自体、珍しい。これまで出場経験があるのは1980年夏に西東京代表となった国立、夏の東東京代表の城東(1999年、2001年)、雪谷(2003年)の3校しかなかった。
全国では徳島のように公立校しか甲子園に出場したことがない県もある一方で、東京では私立校が優位に立っている。その中で都立高が甲子園に出ることは大ニュースとなる。
伊藤投手は甲子園出場後、中央大、社会人の三菱パワーを経て、2020年のプロ野球ドラフト会議で、巨人から4位指名を受けて入団した。
しかし、プロ1年目に右ひじを痛めトミー・ジョン手術を受けた。育成選手として再出発。そして今季2軍戦で好投を続けると、支配下選手登録を勝ち取った。
ついに7月30日、1軍初マウンドに立った。舞台は10年前と同じ甲子園。伊藤投手は阪神戦で七回のマウンドに上がると、中野拓夢選手から空振り三振を奪うなど無失点に抑えた。上々の1軍デビューを果たした。
「都立の星」として輝いてから10年。次にめざすのは「巨人の星」だ。これからも1軍マウンドで好投を続けてほしい。伊藤投手よ、巨人の一番星となれ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?