名監督になる予感。オリックスの新指揮官は生え抜きの岸田氏。プロ14年で先発、中継ぎ、抑えを経験。開幕投手を12球団最速で指名。前任中嶋氏のように1年目のリーグⅤ狙う
名監督になりそうな予感がする。オリックスの新指揮官に就任した岸田護監督(43)だ。オリックス一筋14年間プレー。その後は投手コーチとして選手の指導にあたった。開幕投手を12球団最速で指名。前任の中嶋聡さんのように監督就任1年目のリーグⅤを狙う。
岸田監督は現役時代、2005年の大学・社会人ドラフト3巡目でオリックスから指名を受けて入団。1年目から1軍で登板した。
2009年には二けたの10勝をマーク。2011年にはすべての登板がリリーフ。自己最多の33セーブをマークした。
通算433試合に登板し44勝30敗63セーブ63ホールド。先発、中継ぎ、抑えのいずれでも活躍した。
2019年の現役引退後、すぐさまオリックスの投手コーチとなり、来季からの監督に就任した。選手としても指導者としてもオリックス一筋。他球団でのプレー、指導のない監督就任はオリックスでは異例だ。
岸田監督は10月11日に就任会見を行ってから、1カ月もたたないうちに、来季の開幕投手を発表した。
11月3日に指名した開幕投手は宮城大弥投手。12球団最速だ。今季の最終戦、宮城投手は先発登板。降雨コールドで試合は途中で終了。宮城投手は規定投球回に達せず、最優秀防御率のタイトルも手にできなかった。
宮城投手が流した涙。投手コーチだった岸田監督もその悔しさを共有している。だからこそ、来季に向けて奮起してほしい思いを込めて、最速の開幕投手発表へ至ったのだろう。
前任の中嶋監督は就任1年目でパリーグ優勝を成し遂げ、リーグ3連覇につなげた。就任前年に最下位だったチームを一気にレベルアップさせた手腕が光った。
今季のオリックスもリーグ5位のBクラスに沈んだ。中嶋前監督のように、ここから飛躍させることが期待されている。めざすは前監督のように就任初年でのリーグ優勝だろう。投手コーチとして、選手たちと無念の思いを味わっただけに飛躍が期待できる。
岸田政権1年目にオリックスがどんな飛躍を見せてくれるだろう。「岸田マジック」に注目だ。