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「敵地」の中東で2連勝。サッカー日本代表がたくましさを増した。W杯最終予選。過去3戦全敗のサウジアラビアの地で大きな1勝。アウェーのバーレーン戦に続き、中東攻略

サッカーの国際試合を見るたびに思う。中東で戦うのは思った以上にしんどい。特に日本代表がワールドカップ(W杯)予選に臨んでいる時だ。中東の国で戦う際に、日本はなぜか「苦手意識」を抱いている。それでも日本の選手たちはたくましさを増している。過去3戦全敗のサウジアラビアの地で大きな1勝を挙げたのだ。

「ホーム&アウェー方式」で行われるサッカーW杯予選。日本はアジア最終予選で開幕2連勝。そして3戦目がサウジアラビアの地でのゲームとなった。

サウジアラビアでのアウェー戦では、日本は過去に3戦全敗。今回のゲームには5万6000人の大観衆が地元のサウジアラビアを応援する。日本代表にとっては相当タフな試合だ。

開始早々にサウジアラビアに攻勢をかけられる日本。ここをしのぎ切った後にチャンスが訪れた。

前半14分。日本はペナルティエリア手前の右から堂安律選手が左サイドへパス。左サイドで三苫薫選手がダイレクトで折り返し。さらに守田英正選手が頭で合わせ折り返す。

最後はフリーの鎌田大地選手が押し込んでゴールネットを揺らした。待望の先制点。右から左、さらに右。ダイレクトパスでつなぎ続けるので、相手守備陣は完全に翻弄される。この得点シーンは芸術的ですらあった。

それでも「鬼門」の地で戦っている以上、これで勢いに乗れるほど楽ではない。その後、サウジアラビアに押し込まれる。日本は相手のシュートに4人がかりの壁で防ぐなど耐え抜いた。キーパーの鈴木彩艶選手の好セーブもチームを救った。

日本は後半、コーナーキックから小川航基選手が頭で合わせて追加点。日本はボール支配率43%と劣勢ながらも2-0で勝ち切った。相手に押し込まれながらも勝ち点3をしっかりもぎ取った。日本の選手たちのたくましさが増しているように思える。

9月に行われた最終予選第2戦も中東のバーレーンでの試合だった。試合前の国歌斉唱。君が代が会場に流されると、スタンドから壮絶なブーイングが会場内を覆った。「宣戦布告」に等しい行為だ。

試合中には、PKを蹴ろうとする日本の選手に向けて、観客席からレーザーポインターが向けられた。上田綺世選手の顔に緑色の光線が当てられたが、落ち着いてゴールを決めた。

「敵意」を完全に向けられながらも、日本はアウェーのバーレーン戦で大勝。そして今回の「鬼門」サウジアラビアでの勝利。中東のアウェー2連戦で、いずれも勝利した。

どんどんたくましくなっている日本代表をたたえたい。次戦はホームに戻ってのオーストラリア戦。成長著しい日本の姿を見るのが楽しみだ。

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