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箱根駅伝は「スポーツ+アドベンチャー」。終わりなき英雄物語。仲間を信じてタスキをつなぐ。往路は青山学院大が優勝。217.1キロを駆け抜けトップでゴールするのは、どこか?

箱根駅伝は「スポーツとアドベンチャー」のハイブリッドイベントだ。終わりなき英雄物語ともいえる。仲間を信じてタスキをつなぐ。今年の往路は青山学院大が5区の山登りで逆転して優勝した。総合217.1キロを駆け抜け、トップでゴールするのは、どのチームか。ランニング・ヒーローたちの物語は、いつまでも私たちの心に残り続ける。

箱根駅伝が平坦な道を走る形だったら、ここまでの人気を得ていないのではないか。箱根の山登りや海沿いの強風。あらゆる試練がランナーたちの前に立ちふさがる。それでも、彼らは確実に前へ前へと進んでいく。

どんな状況であろうと、前に進む。スポーツであることと同時に冒険(アドベンチャー)でもある。毎年、正月に行われる「終わりなき英雄物語」。ヒーローたちの刻むドラマに、見ている人たちは心打たれるのだ。

今年の往路は青山学院大が優勝した。2位には予選会から出場の中央大。そして3位には早稲田大が7年ぶりに往路「トップ3」を果たした。

青山学院大は4区の太田蒼生選手(4年)が1時間0分24秒で区間賞。3位から2位へと順位を上げた。左手の薬指に指輪をはめての快走。婚約指輪であり、レース後には「早いうちに結婚したい」と笑顔で語った。

英雄伝説にはロマンスも重要な一部分だが、太田選手はまさに好タイムでロマンスに華を咲かせた。

そして5区は同じ4年生の若林宏樹選手。1時間9分11秒の区間新記録で、青山学院が山登りで逆転し、往路優勝を果たした。高速化の進む箱根駅伝。山登りで新たな最高記録が生まれるのが驚異的に思える。

2位の中央大は4区までトップを駆けた。昨年11月の全日本大学駅伝では11位と結果が振るわなかったが、箱根の大舞台での2位は脱帽ものだ。

そして3位の早稲田大。5区の山登りで「山の名探偵」こと工藤慎作選手(2年)が区間2位の好走。名探偵コナンの主人公は本名が工藤新一。名前が似ていることから工藤選手自ら「山の名探偵」と名付けたが、昨年に続き、今年も山の難題を解決した。

箱根駅伝のテレビ中継は、かつて映画「ネバーエンディング・ストーリー」の劇中曲が使われていた。まさに「終わりなき物語」。今年はテレビCMにも、この映画で使用された別の曲が流れていた。

箱根駅伝は、これからも「終わりなき英雄物語」であり続けるだろう。

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