最下位でもすごい人はいるのだ。プロ野球ベストナイン。チームが2年連続最下位とあえぐ中で、中日・岡林選手、日ハム・万波選手が受賞
最下位のチームの中にも傑出した選手はいる。今年のプロ野球ベストナインが発表された。38年ぶりに日本一に輝いた阪神から3人、パリーグ3連覇を果たしたオリックスからは5人が選ばれた。一方で、最下位の中日、日本ハムからも1人ずつが選ばれた。チームが低迷する中で、輝きを放った選手もいる。受賞した選手をたたえたい。
38年ぶりにプロ野球の頂点に返り咲いた阪神。外野手部門で近本光司選手が両リーグ最多となる298票を集めて3年連続3度目の受賞となった。一塁手部門の大山悠輔選手、遊撃手部門の木浪聖也選手は初の受賞だ。
そして、パリーグ3連覇を果たしたオリックスからは5人が選ばれた。「日本のエース」山本由伸投手が3年連続3度目の受賞。満票受賞と思われたが、1票だけ同僚のクローザー平野佳寿投手に流れたため叶わなかった。
ベストナイン投票は取材歴5年以上の記者によって行われる。日頃から野球を見続けている専門家が各部門で秀でた選手を選ぶのだ。
それだけに今季の順位とは関係なく活躍した選手が選ばれる。今季セリーグ最下位の中日、パリーグの日本ハムからも1人ずつが選出された。
セリーグ外野手部門で中日の岡林勇希選手が選ばれた。2年連続2回目。チームが2年連続で最下位に沈む中で、選ばれ続けたのは立派だ。今季は全試合フルイニング出場を果たした。まだ21歳。さらなる活躍に期待だ。
パリーグ外野手部門でも最下位の日本ハムから万波中世選手(23)が初めて受賞した。こちらもチームは2年連続の最下位。それでも万波選手は今季大ブレーク。今季25本塁打とアーチを量産した。
2人とも若手主体の侍ジャパンに選ばれ、アジアプロ野球チャンピオンシップ制覇に貢献した。
岡林選手は「勝たないとファンの方も面白くないと思う、チームの成績を上げられるようにやっていきたい」と中日後援会主催の懇親会で意気込みを語った。
万波選手も「チームが優勝したりAクラスだったり、いろんな条件がある中で選出されるもの。獲りたいと思っても良い選手は多い。頑張ります。マジで」とさらなる飛躍を誓った。
チームが低迷する中で、輝きを放って、その活躍がしっかり評価された。来季は岡林選手、万波選手ともにチームを引っ張る存在となって、中日、日本ハム復活のリーダー的存在となってほしい。
最下位チームでもすごい選手はいるのだ。