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格上を倒した勇者たちをたたえたい。卓球で張本智和選手が中国選手を倒しアジアの頂点に。DeNAは阪神を下しCS最終ステージへ。東京六大学野球では東大が法大を下す

スポーツの秋。さまざまな競技が行われ、ファンを魅了している。なかでも格上を倒したとなれば盛り上がりも増す。卓球アジア選手権で、張本智和選手(21)が中国選手を倒して頂点に立った。プロ野球クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでは、DeNAが阪神を下して勝ち上がり。さらには東京六大学野球で東京大が法政大を下した。

カザフスタンで行われた卓球のアジア選手権。男子シングルスで張本選手が50年ぶりとなる快挙を成し遂げた。日本男子勢として、1974年の長谷川信彦さん以来となるアジアの頂点に立ったのだ。

13日に行われた決勝。世界ランキング9位の張本選手は、3位の中国選手を下して頂点に立った。相手は19歳の新星、林詩棟選手。先月の別の大会で、張本選手は敗れていた。

アジアナンバーワンを決める大会はリベンジのチャンス。張本選手は2ゲームを連取し、アジア王者君臨へリーチを懸けた。第3ゲームを落としたものの、第4ゲームでバックハンドの打ち合いを制して、3-1で雪辱を果たした。

日本のエース、張本選手。今年行われたパリ五輪ではメダルを一つも取れず悔しい思いが残った。それだけに、「卓球王国」中国の選手を下してのアジア王者君臨は、4年後の五輪に向けて大きな弾みとなっただろう。

プロ野球のCSでは下剋上が起きた。セリーグ3位のDeNAが2位阪神に2連勝して、最終ステージへの切符を手にした。

12日の初戦で3-1と競り勝ったDeNA。翌日の第2戦ではベイスターズ打線が絶好調。初回にリードを許したものの、すぐさま二回表に反撃。無死満塁の絶好機に戸柱恭孝選手が走者一掃のタイムリーツーベースを放つなどして、一挙4点を奪い逆転した。

七回にはフォード選手にソロ、佐野恵太選手にスリーランが飛び出すなど大量6点を奪うビッグイニングに。10-3と打ち勝って、昨季日本一の阪神を下して、最終ステージへと駒を進めた。

レギュラーシーズンではリーグ4位と追いかける立場にいたが、終盤に広島を抜き去って3位を確保した。Aクラス入りの厳しい戦いを制した勢いが、CSでも発揮されたように思える。

そして東京六大学野球リーグ戦では、東京大が法政大を下した。2-2で迎えた九回裏にサヨナラ打が飛び出しての勝利だ。スポーツ推薦のない東大が強豪の法大を下したのは快挙と言える。

投げてはアンダースローの渡辺向輝投手(3年)が151球を投げて完投勝利。父の俊介さんはロッテ時代のサブマリン。父を彷彿させるアンダーハンドで2失点に抑えて、格上の法大から勝利をもぎ取った。

スポーツの秋は「下剋上の秋」でもある。格上を倒した勇者たちをたたえたい。

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