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どこでも松下村塾
吉田松陰に関する本を読んでいたところ、息子が興味を示して「よみきかせてほしい!」と食いついてきました。多感な4歳児。求めには応じましょう。
「だれのほん?」
と訊ねるので、私は少し考えてから、
「吉田松陰先生のことが書いてある本だよ。松陰先生は、そうだなぁ、江戸時代の終わりに活躍した…学校の先生のような人さ。松下村塾っていってね、小さな学校を作って生徒に色々なことを教えて、日本を良くしようと考えていたんだ。」
と応えます。
「えどじだいってなに?」
「昔のこと。武士がいた時代だよ。200年くらい前。」
「ぶしってなに?」
「その時代に国を管理していた人たちで、刀を持って戦ったりさ。あの、ちょんまげしてるの。」
「あー!サムライね!」
「そう。サムライがいた時代から、今みたいな時代に変わるとき。幕末だね。そういうときに活躍した人たちがたくさん居たんだ。」
「ふーん。じゃ、よんで。」
息子は納得したように頷いて、本の内容を求めました。網羅的に読み進めるのは難解なものですから、ちょうどいい箇所を抜粋して、わかりやすい現代語にしながら伝えます。
吉田松陰という人は実にアグレッシブな思想家です。彼の魅力は感情と実践を重視しながら全力で常識をブチ破っていったところにあると感じます。行動につながる学問にこそ意味があるとか、やろうと思ったときに実行すべしとか。失敗は悪ではなくて、その失敗の何が問題なのか考えるのがよいとか、得られた結果よりも生じた感情のほうが大切だとか。そんなことを幾つか掻い摘んで読み聞かせていると、息子はフムフムと頷きながら考えているようでした。
「つまり…ことばより、
こうどうがだいじってこと?
それから、こころ。」
「…そうだね。そうだよ。マジ?今の話わかるの?」
恐ろしい理解力です。言葉の意味を読み取るどころか文章で把握して要点を簡潔に述べました。
まとめます。
つまり…言葉より行動が大事ってこと?
それから、こころ。
拙文に最後までお付き合い頂き、誠にありがとうございました。願わくは、士の心が絶えず時代を彩りますように。
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