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向き合う恐怖、表出する勇気

 気分転換は大切です。
 問題が直接解決しなくとも、時間的あるいは精神的余裕は心の在り方を変え、思考や行動を変えていく可能性があります。環境を変えたり休息したりすることの意味は存外大きいものです。

 しかしながら問題を根本から解決したい場合、必ず向き合わねばならない時が来ます。避けていれば気持ちは楽でも、どこか引っかかったまま後髪をひかれるような感覚に苛まれるでしょう。忘れたつもりでも、時にそれは「悪夢」として無意識から浮上して貴方を襲います。

 貴方の中にいるソレと戦えるのは貴方だけ。

 向き合うには恐怖に対峙する必要があります。さらに誰かに表出するには相応の勇気を必要とします。

 どれほど怖いことでしょう。
 きっと消耗もするでしょう。

 それでも誰かに打ち明けることは、問題を解決に導く一手になる可能性が高いと考えます。


 ひとりで抱え込まないで。


 その言葉が虚しく嘘のように感じるなら、既に貴方は危険な状況にあるのかもしれません。

 人間は「人の間」と書きます。人と人との間柄があってはじめて、人間性が豊かに育まれるものです。貴方は決して一人ではありません。たとえ電子の海の世界でも、文字を媒介に人と人との交流があります。

 恐怖に向き合うときは一人でも、一度向き合って問題を認識したら、一人で苦しむことはありません。勇気をもって表出した方がいい。

 ひとりで抱え込まないで。


 きっと大丈夫。
 どんなに複雑な問題でも、必ず解決の糸口は見つかります。


 散文にお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは貴方の苦しみが癒えて、抱える問題が解決に向かいますように。


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渡邊惺仁
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