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寒暖差ジェットコースター
私はジェットコースターが苦手です。
ジェットエンジンは積んでないとか、これは和製英語だからローラーコースターと呼称したほうが適切だとか、かつて後楽園ゆうえんちに存在したアトラクションの固有名詞だとか、そういう話は横に置いておくとして、
私はジェットコースターが苦手です。
いかなる安全設計がなされていても事故を完全に防ぐことはできません。ニュースになるような大事故でなくとも、例えば某所でドドンときてパッと発車するマシンでは乗っているだけで首の骨を損傷する事例がありました。大陸の絶叫マシンのような見るからに命を賭けている風貌でなくとも、負わなくてよいリスクを自ら負った結果として実害を被る可能性があることは御免です。
いいえ、決して高いところが怖いとか、速い乗り物にゾッとするとか、そういうことを言っているのではありません。落ちる瞬間のフワッとする感覚にヒュンとなるのが嫌だとか、顔に強い風が当たると息苦しい感じがして怖いとか、そういう理由でもありません。小学生の頃に初めて乗った絶叫マシンで気を失いそうになりながら恐怖のあまり声を発することもできず目をギュッと瞑っていたのは、きっと夢か私の記憶違いでしょう。
私はジェットコースターが苦手です。
ところで今年5月中旬以降の気候は、全国的に寒暖差が激しいようにみえます。真夏のような天気の翌日に急に冷え込んだり、一日の中でも気温が大きく変動したり、体調を崩しやすくなるのも道理です。
巷では風邪に紛れて色々な感染症が流行しています。5類なアイツも急増していますが、当たらなければどうということはない。もし当たったとしても三年前よりも格段に対処しやすい状況になりました。外来診療で複数回発症した人も何人か診ましたが、pandemic当初のような悍ましい病態を呈することは極めて稀です。終息せずとも収束してきた気配を感じます。
人類の歴史は感染症との戦いです。
無菌室でひとりの生活を送ったとしても、すべての感染症を完全に予防することはできません。すべては確率論。人と人との関係性が基本的な生存戦略である人類にとって、他者との交流はとても大切なことです。
今一度、何が大切か、守りたいものは何か。
じっくり考えて、行動を選択するときかもしれません。
さぁ、何をしましょうか。
…渡邊を絶叫マシンに乗せてみたい、ですって?
今日は良い天気ですね。
公園の散歩など如何でしょうか。
拙文に最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました。願わくは、貴方の視界の霧が晴れて、広大な世界に踏み出せますように。
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