生きて証明する。
あのさ、じーちゃん。私はさ、あなたが息をしている時に、人間としてみてもらったことはなかったね。
あなたは、幼き私と私の母に言った。
「こいつは、忌み子だ。眼を見て見ろ。男狂わせの眼をしている。」
「こいつは、この家にとって危難でしかない。処分しろ。」
こびりついて離れない。
容赦なかった。
どこまても追いかけてくる。
嗚呼…絶望など生ぬるい。
自分の存在をどうしたら繋ぎ止められるのか幾度問うたことだろう。
母に申し訳なかった。
私を産んだことで、母も責められる。
それらは、躰のあらゆる先端を捻じ曲げられるような苦しみであった。脊髄をえぐられるような痛みであった。
……まっ、そんな中を彷徨ったときもあったんだけどさ、いま、しあわせだからさ。
みんな優しいんだよね。
私にやさしくしてくれるの。
煌めいてるの。
だからさ、私もじーちゃんを許すよ。
じーちゃんの為じゃないか…
私自身が切り離したいんだね。
私は、どんな境遇であろうとも、存在を全否定されても、【幸せになれる!】と生きることで証明するよ。
悪いけど、じーちゃん。
私、幸せになるわ。
じーちゃんもさ、どっかで幸せになってよ。孤独なんて、自分でつくったまやかしの牢獄だよ。鍵なんかかかってないんだよ。そっから何時でも出られたんだよ。
…もう、直接伝えられないところにいるね。
じーちゃん。新しい物語では、幸せに。
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ねぇ、私が生きて証明するから。
ぜったい幸せになれるからさ。
だから、もう少し生きてみようよ。
だから、いのちをみてみようよ。
自分を守って。自分に優しくして。
「生きる」がつらいひとに。
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