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水族館をつくろう【展示編】

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地元に小さな水族館を作りたい! そんな目標を掲げた男の、日々の奮闘日記です。 どんな生き物を展示するのか、こちらでは展示予定の生物などを掲載
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水族館をつくろう【展示編】#30 クラゲの繁殖

水族館をつくろう【展示編】#30 クラゲの繁殖

以前勤めていた水族館でクラゲの繁殖を経験させていただき、その技術を持って、予定している水族館でもクラゲの繁殖に取り組みたいと思っています。
ただ、クラゲの繁殖には技術もそうですが、それ以上に時間が必要になります。
繁殖させすぎると、その分裏方の作業に時間を取られ、表の作業が疎かになります。
ただ、繁殖するための作業工程をお客さんに見せる事で、それが売りになっている水族館もあるので、その辺りも上手に

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水族館をつくろう【展示編】#29 ドフラインクラゲ

水族館をつくろう【展示編】#29 ドフラインクラゲ

ドフラインクラゲは日本にいるクラゲですが、命名した人が外国の方だったので、(ドフラインさん)この名前がついています。
春に出現する小さなクラゲですので、その時期には展示したいと考えています🐟

日本の生き物の中には、このような「日本ぽくない名前」の生き物もいて、その場合はどうしてこの名前が付けられたのかを丁寧に説明する必要がありますが、そんな時も、極力専門用語は使わず、分かりやすい説明を心がけま

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水族館をつくろう【展示編】#28 外国産のクラゲ

水族館をつくろう【展示編】#28 外国産のクラゲ

クラゲをメインに展示する場合、種類数の確保という観点から、外国産のクラゲの展示は必須です👏
というのも、クラゲは季節もので、どうしても秋から冬にかけての確保が難しくなります。

外国から輸入されているクラゲは丈夫なものが多く、飼育難易度も簡単なものが多いので、水族館の展示にも積極的に取り入れたいものですが、最近はコロナの影響で、海外との取引も難航しているようです💦
この辺りは、問屋さんと密に連

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水族館をつくろう【展示編】#27 トラザメ

水族館をつくろう【展示編】#27 トラザメ

トラザメ/虎鮫

サメは水族館でも人気の魚で、私もオンラインでサメのグループに入って日々勉強しています🦈
しかし、計画している水族館は小規模のため、大型のサメは展示できません💦

その中でも、このトラザメは小型ですので、サメの展示はこのトラザメにお任せしたいと思います🦈
また、ただ展示するだけでなく、このトラザメを絡めた企画も考えていますので、後日報告します👏

水族館をつくろう【展示編】#26 カギノテクラゲ

水族館をつくろう【展示編】#26 カギノテクラゲ

カギノテクラゲ/鉤手海月

クラゲのほとんどは海中を漂っていますが、他にも海藻などにくっついてじっとしているクラゲもいます🌿
このカギノテクラゲもそんなクラゲで、初夏の海、特に海藻地帯に多く見られます。
そんなクラゲを展示する場合は、当然のことながら水槽内に海藻又は代わりになるものを配置します。

あと、このクラゲ、親指の爪くらいの大きさですが、刺されると、めっちゃ痛いです😭

水族館をつくろう【展示編】#25 ソデカラッパ

水族館をつくろう【展示編】#25 ソデカラッパ

ソデカラッパ/袖からっぱ

カラッパという名前自体があまり馴染みがないので、知らない人の方が圧倒的に多いと思いますが、いわゆるカニの一種で、砂の中に潜って生活しています🦀
(ちなみにカラッパとは、ヤシの実のことらしい…)

砂の中に潜るので、当然展示するにはその辺りを考えないといけなくて、下手すると何もいない水槽になってしまい、逆にこちら目線ばかり気にすると、生き物のストレスの原因になりかねませ

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水族館をつくろう【展示編】#24 アカマンジュウガニ

水族館をつくろう【展示編】#24 アカマンジュウガニ

アカマンジュウガニ/赤饅頭蟹

カニ展で展示しているカニシリーズ🦀

スベスベマンジュウガニが結構有名ですが、それと同じ仲間になります🦀
やっぱり見た目が饅頭に似ているということからこの名前がついているのですが、なんと言ってもこのアカマンジュウガニは日本の固有種(日本にしかいない)というのが特筆すべきところですね!

というのも、陸上や淡水域に比べて、海は全世界と繋がっている分、固有種が少ない

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水族館をつくろう【展示編】#23 モクズショイ

水族館をつくろう【展示編】#23 モクズショイ

モクズショイ/藻屑背負

生き物の中には、周囲の風景や他の生き物に似せる事で身を守ったり餌を捕らえたりする種類がいます。
擬態、と呼ばれていますが、このモクズショイは、体を変化させるのではなく、体に海藻や石などをくっつけて周囲の風景に溶け込みます。

このような解説を、専門用語をあまり使わずに、かつ正確に、興味を持ってもらえるように伝えるために、どのような手法で届けるかも重要です👏

水族館をつくろう【展示編】#22 モクズガニ

水族館をつくろう【展示編】#22 モクズガニ

モクズガニ/藻屑蟹

ハサミに藻のような毛が生えている事からこの名前がついています🦀
このカニを展示する上での注意は、なんと言ってもそのパワーで、水槽内のレイアウトを破壊してしまいます😂
石の配置、底砂の厚さ、そういった計算は無意味で、逆にこれを計算に入れて展示しないといけません🦀
あと、脱走。
朝来たら、廊下を歩き回ってた!という事がないように、フタもしっかりと!

水族館をつくろう【展示編】#21 カサゴ

水族館をつくろう【展示編】#21 カサゴ

カサゴ/笠子

水族館で見るより、釣りや鮮魚店で見かけることの方が多いのではないでしょうか🐟
から揚げにすると美味しい🐟です!

このカサゴは海底でじっとしている事が多いため、その生活様式に合わせた体のデザインになってます👌
泳いでいる魚と、底でじっとしている魚を見比べて、違いを探すのも楽しいですよ🐟

水族館をつくろう【展示編】#20 エビクラゲ

水族館をつくろう【展示編】#20 エビクラゲ

エビクラゲ/蝦海月

生き物の名前の多くは、形や色をモチーフにしてつけられているものが多く、クラゲなんかも例外ではないです👏

しかし、このエビクラゲはちょっと違っていて、体に小さなエビがたくさん共生してたことからこの名前が付いたと言われています🦐

名前の由来を掘り下げてみると、面白いです👏

なかなか入手の難しいクラゲですが、頑張って展示に漕ぎ着けたいです!

水族館をつくろう【展示編】#19 ギンブナ

水族館をつくろう【展示編】#19 ギンブナ

ギンブナ/銀鮒

ギンブナは、メダカと並んで身近な淡水魚ですが、割と劣悪な環境でも生息できるのでもしかしたら一番目にする機会のある川魚かもしれませんね🐟
この見た目通り、非常に地味な魚で水族館でもスルーされる代表みたいな位置づけになってしまってます💦
このような地味な見た目の魚でも、展示方法を工夫し、魅力を引き出す事は可能で、そこが飼育員の腕の見せ所になります😊
ただ魚を水槽に入れるだけでな

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水族館をつくろう【展示編】#18 バフンウニ

水族館をつくろう【展示編】#18 バフンウニ

バフンウニ/馬糞海胆

福井では、日本三大珍味の一つ、汐ウニの原材料にしています🐟(美味しすぎる!)

このバフンウニはどちらかというと岩陰に隠れてしまう習性があり、展示してもお客さんに見つけてもらえないパターンもあります💦

そこで、お客さんの見える場所に岩陰を作り込む必要があります。

福井を代表する食材ですので、ぜひ展示したいですね🐟

水族館をつくろう【展示編】#17 チョウクラゲ

水族館をつくろう【展示編】#17 チョウクラゲ

チョウクラゲ/蝶海月

蝶🦋のように羽ばたくことからこの名前がつけられており、実際に羽ばたくように泳ぎます。
また、採集時期が限定されているので、希少性もあります。

ただ、四六時中羽ばたいてるわけでは無く、普段は写真のような状態で海中を漂っている事が多く、過去の展示でも羽ばたきを見ることは稀でした🐟

春から初夏かけて展示したいと思います🙏