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教員向けICT認定資格のすゝめ vol. 7【Microsoft Educator】



はじめに

 Microsoft は、「学校教育の制度や教育政策よりも、教員の資質の方が生徒に与える影響が大きい」と公言しています。
実際に、家庭環境以外で生徒の成績に影響を与える最大の要因は、教師の資質だそうです。
そのためMicrosoft は、「教員の資質の向上に投資する事が生徒の成長の鍵」だと考えています。

このような文脈から生まれたのが、Microsoft Educatorプログラムです。

このプログラムの目的は、学び続ける教員を育て、学校教育に変革を起こす事です。
従って、プログラムの内容は、Microsoftテクノロジーの活用方法を学び、より革新的な授業スキルを習得できるように構成されています。

認定資格の種類

Microsoftの認定教育資格の種類は、希少なのも含めて以下の5つです。

  1. Microsoft Educator

  2. Microsoft Advanced Educator(MEA)

  3. Microsoft Educator Trainers(ME Trainers)

  4. Microsoft Innovative Educator Expert (MIEE)

  5. Microsoft Innovative Educator Fellow(MIE Fellow)

このうち「1.Microsoft Educator」と「2.Microsoft Advanced Educator」及び「4.MIEE」に関してはプログラムに一貫性があります。
そのため、徐々にステップアップしながら、資格取得を進めていくと良いでしょう。

ちなみに、「5.MIE Fellow」に関しては、2023-2024で認定されている先生は日本で12名しかいません。まさに、Microsoft Educatorの中でも最高栄誉の資格とも言えるでしょう。

本記事では、1~3の資格の取得方法について説明します。

認定方法

 どの資格にも共通するのは、以下のリンクにある「Microsoft Learn」にて学習を進めていく事です。
まずは、アカウントを作成し、プロフィールを作成しましょう。

ところで、Microsoft Learnsとは?
オンライン上で、Microsoftのツールやサービスについて学習することができサービスです。
Microsoft Learnsには、80 時間を超えるコンテンツが無料で提供されています。
しかも、23の言語に対応しており、今も学習コンテンツが増え続けています。

Microsoft Learnsにてトレーニングを完了すると、その内容に応じたデジタル・バッジやトロフィーを獲得する事ができます。

進行状況の確認や知識のチェックも容易で、バッジやトロフィーを獲得していく毎に自身のレベルも上がっていき、ゲーム感覚で実践的な内容を学んでいく事ができます。

さて、前置きが長くなりましたが・・・
それぞれの認定資格の特徴と取得方法を説明していきます。

1.Microsoft Educator

 「Microsoft Educator」のラーニングコースには、教員が授業で Microsoftのツールを初めて活用する際に役立つ内容が含まれています。
例えば、「eラーニングと対面型学習の両方を組み合わせる、『ブレンド学習』に挑戦してみたい!」などと考えている方にオススメです。

また、このコースがMicrosoft認定教育者の最も基礎的な資格となります。
そのため上位の認定資格を目指す方も、まずはMicrosoft Educatorのラーニングコースを受講されてください。

取得方法は簡単です。
以下のMicrosoft Learnsのリンクから、「Microsoft Educatorアカデミー」のコースを受講するだけです。

コースは6つのモジュールから構成されており、各セクションの最後には簡単な確認テストがあります。(間違えてもOKです)
受講時間は、5時間21分(!?)とありますが、そんなかかりません。

※このコースを完了すると以下のデジタル・バッジを取得する事ができます。

https://learn.microsoft.com/api/achievements/share/ja-jp/39556402/ZM599DR2?sharingId=7D6E621E8BD152D

2.Microsoft Advanced Educator

 Microsoft Educatorのバッジを獲得したら、以下の2 つのラーニングコースを完了することで「Microsoft Advanced Educator(MAE)」にレベルアップする事ができます。

MAEのコースでは、Microsoftの学習ツールのより発展的な活用方法を習得します。

例えば、Microsoft Teamsを活用して「インクルーシブでアクセシビリティの高い学習環境をサポートする方法」を学んだり、21 世紀型の学習をデザインするために「問題解決学習や反転学習における ICTの活用方法」についての理解を深めていきます。

受講時間の合計が14時間25分(!!!?)とありますが、そんなかかりません。
上記2つのラーニングパスを完了することで、MAEの認定バッジを獲得する事ができます。

ただ、MAEの有効期限は1年間とされています。
そのため、認定を継続するためには、毎年設けられる新しい基準をクリアする必要があります。

※このコースを完了すると以下のデジタル・バッジを取得する事ができます。

https://learn.microsoft.com/api/achievements/share/ja-jp/39556402/2QL6BBJV?sharingId=7D6E621E8BD152D

3.Microsoft Educator Trainers

 更に、「Microsoft Educator Trainers(ME Trainers)」といった、ミドルリーダー向けの認定資格もあります。

ME Trainersになるためには、トレーナーアカデミーのコース (以下のリンク) を完了する必要がります。

初めに、Microsoft Learnsにて、プログラムの詳細やME Trainersになるためのステップについて学習します。

※コースを完了すると以下のデジタル・バッジを取得する事ができます。

https://learn.microsoft.com/api/achievements/share/ja-jp/39556402/XABNX7XY?sharingId=7D6E621E8BD152D

次に、LinkedInにアカウントを作成し、ME Trainersグループに参加すします。(以下のリンク)

LinkedInは、キャリアアップを目指すユーザーのためのプラットフォームです。2023年3月現在、LinkedInのME Trainersグループには、19,689名もの先生が所属しています。

最後に、毎年 7 月 1 日から 6 月 30 日の間に、100 人の教育者のトレーニングを実施し、そのトレーニングの内容をTraining Trackerに登録すると、ME Trainersのバッジを獲得する事ができます。

認定を受けると得られるメリット

 例えば、ME Trainersになると、教室でICTを効果的に活用したり、同僚の学びを支援することに情熱のある先生方のコミュニティに参加することができます。

そこでは、PowerPoint資料などのトレーニングの計画や実施に役立つようなコンテンツにアクセスする事ができます。
また、自身の活動に対して、コミュニティの仲間からアドバイスや評価を貰うことも可能です。

このような協働的で双方向の学びを積み重ねていくことで、トレーナーとしての資質・能力を高めていくことができます。

何より、世界中のME Trainersとコミュニティで繋がることで、優れた実践を共有したり、Microsoftツールの新しい機能について、常に最新の情報を得たりすることができる点が最も大きな強みではないでしょうか。

おわりに

 いかがでしたか?
もしあなたが、日頃からMicrosoftのツールを活用して、授業実践をされているのならMicrosoft Educatorプログラムに挑戦してみるのはどうでしょうか。

資格の取得過程で、今までにないクリエイティブな授業のアイディアが思い浮かぶかもしれませんよ。

次はいよいよ、「Microsoft Innovative Educator Expert (MIEE)」についての説明です。よろしければ、次回の記事も読んでいただけると幸いです。

本記事は、以下のリンクをもとに作成しています

https://learn.microsoft.com/ja-jp/training/educator-center/programs/microsoft-educator/

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