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#旅のフォトアルバム

Mannheim

先週に続き、今週はMannheim(マンハイム)へ行ってきました。 目的はこの街で開催されている写真家、August Sander、Albert Renger-Patzsch、およびRobert Häusserの特別展です。この街にはReiss-Engelhornの名が冠されたミュージアムコンプレックス(rem)があるのですが、そのうちの一つでこの特別展が開催されているということを知り、足を向けました。 ところが、何ということか、当該美術館は、ドイツではよく見かける「Te

カレル橋を渡る

前回の投稿に「今回の旅では、初めてヴルタヴァ川右岸に宿泊した」と書きましたが、そのホテルはカレル橋(Karlův most)から徒歩3分ほどの場所に位置していました。その結果、滞在期間中は毎日カレル橋やその北と南に横たわる橋を渡ることになりました。訪れたい場所が反対岸(旧市街側)にあったからですが、それよりも欠かせない理由は、美味しいパン屋さんが左岸にあったからです。毎日夕方になると橋を渡り、夕食のパンを買いに行っていたのです。 ドイツにはAbendbrot(パン中心の簡単

ヴルタヴァ川左岸

今日はヴルタヴァ川左岸、Malá StranaとHradčanyと呼ばれるで撮影した写真を投稿します。

長いお別れ

製造中止前に買いためておいたPRO400H。そのフィルムの箱から3本抜き取り、Rolleiflexとともにプラハへ持参しました。そういえば、春の終わり、買ったばかりのRolleiflexにPRO400Hを装填して向かった先もやはりプラハだったなあと懐かしく思い出しました。それから15年。再びRolleiflexとプラハで撮った写真を、今回は投稿しようと思います。 白黒写真かカラー写真かと問われれば、私は白黒の写真集を好んで見ますし、自分で撮る写真も圧倒的に白黒が多いのです。

最後の1コマ

現在は専ら白黒フィルムを用いて写真を撮影している私ですが、約15年前に写真を撮り始めた頃はその殆どをカラーフィルムで撮影していました。当時一番のお気に入りだったのはPRO400Hというフィルム。もう何年も前に製造中止になってしまったフィルムですが、実はまだ手元に少し残っています。製造中止が決まった時にまとめ買いして大切に大切に使っていたのですが、最近期限が切れて1年経過したことに気づいたので、劣化してしまう前に使い切ってしまうことにしました。早速、先週のコーブルク(Cobur

Rolleiflexで夜を撮る

先週、バイエルン州北部フランケン地方にある小さな街、コーブルク(Coburg)へ行ってきました。小さいと言っても歴史ある街で、その名は11世紀に史料に登場します。16世紀から17世紀にかけてはザクセン=コーブルク侯国(Fürstentum  Sachsen-Coburg)がここに拠点を置きます。更に19世紀にはザクセン=ゴータと同君連合を組み、ザクセン・コーブルク=ゴータ公国(Herzogtums Sachsen-Coburg und Gotha)となります。そして、この公

ポー平原に広がる都市

Padova Verona  Vicenza Modena Parma

プラハで再びFlexaretを買う

1. Flexaret VI型を手放して後悔する 11月の終わり。実に4年ぶりにプラハへ行ってきました。今回は、そこでチェコスロバキア製のカメラ、Flexaretを買ったことについて書こうと思います。実はこのカメラ、4年前にも一度購入しているのですが、結局使いこなせなくて一度手放しています(その辺りの詳しい経緯については、以下の投稿をご覧ください)。 この投稿にも書きましたが、手放した後にFlexaretで撮った写真を改めて見たらて、けっこう良い写真が沢山あることに気付き

Josef Sudekのアトリエ

写真に興味を持っている方なら、一度はその名前を聞いたことがあるに違いないチェコの写真家がいます。その名はJosef Sudek。 彼がかつて住んでいた住居と、アトリエとして使われていた小屋は修復され、現在、それぞれ小さな写真美術館として公開されています。今回の旅ではそこへ行ってきました。住居(現・ギャラリー)へ行った時は開放値4.5という暗いレンズが搭載されたFlexaretを持っていたため、暗い屋内の写真を撮ることはできませんでしたが、窓が大きなアトリエはLeica M2

秋の終わりのプラハ

Jaromír FunkeにJosef Sudek、Jan Reichなど、チェコの写真家の大判カメラを使った写真の印象が強いプラハ。さすがに大判カメラは扱えませんが、私もできる限り大きなフォーマットで写真を撮りたいと考え、今までプラハへ行く時は常に中判カメラを持って行っていました。しかし、今回は気分を変えて35mmで撮ってみることにしました。今日ここに投稿した写真は、全てLeica M2とSummaron 35mm F2.8で撮影したものです。冬の中欧はプラハに限らず天気が

Leicaで撮るヴェッツラー

Leitz-Park Ernst Leitz Hotel Ernst Leitz Museum

Weimar

今日、ふとしたことで手にしたCandida Höferの写真集『Weimar』。彼女の写真集は何冊か持っていますが、各国の図書館の写真を集めた『Library』と並び、この『Weimar』は一番好きな写真集です。何度も見返しているので、既にカバーがヨレヨレ。 2件目の写真は、この写真集に収められている『Goethe-Nationalmuseum Weimar II』という写真です。この写真を見て私はどうしてもこの場所へ行きたくなり、何年か前にWeimarまで足を伸ばしたこと

Tessar、Jenaへ帰る

2016年の夏、夫の出張についてイェーナ(Jena)へ行くことになりました。 イェーナといえば、Carl Zeiss。私のRolleiflex Standard、テイクレンズの周縁にはくっきりとCarl Zeiss Jenaと刻印されています。約80年前に製造されたカメラとはいえ、この私のRolleiflex Standard、よく出来たカメラで、古いカメラにありがちなコマの重なりというトラブルもなく、どんなフィルムを使用したとしても、きちんと、しかもかなり均等にコマ間が出

Ulm

すでに約2年も前のことになりますが、2022年7月最後の週、ウルム(Ulm)というバーデン=ビュルテンベルク州にあるドナウ川沿いの中規模都市(日本の感覚からすると、小さな街)へ行きました。川を渡ればバイエルン州です。ここには教会建築の中では未だに世界で一番高いと言われれる塔を戴く大聖堂(Münster)があります。この「世界で一番高い」とは一体どのくらいの高さなのか、一度は自分の目で見てみたいと以前から思っていました。この頃はまだコロナウィルスの感染拡大傾向が安定しておらず、