「ゲーデルの不完全性定理」でマウントをとってくる人に気をつけろ!w

いや、私は、今のX(旧Twitter)で荒れている、「社会学者さんがトンデモ理論を引用してきた云々」問題にはあまり踏み込みたくないですよ。政治ニュアンスが強すぎますしね。。。

ただこの社会学者の方は、出典に問題のある理論の引用をもって「こんなことも知らないお前のほうがゴミだ」とか口の悪いことを言ったから、猛反発を喰らってしまってるような気もする。

でも、この空気、私には思い出されることがあります。ソーカル事件といいまして、20年ほど前に、フランスやアメリカの社会系の学者があまりにトンデモな理系の引用を散りばめて自分の論文を「いかにも科学的に権威的に」装飾することへ、プロの物理学者が猛批判を行いました。

その事件の余波か、さすがに今は、

社会学者が、相対性理論とか量子力学のトンデモ解釈をもって自説を「かっこよく」見せようとする怪現象はぐっと減った印象があります、が、

いまだに、恣意的な引用に使われまくっていると思うものがあります。ゲーデルの不完全性定理ですね!

まあ、これは物理学や化学の話ではなく、数学の話なので、人文系の学者も引用したくなる話とはいえますけど。

哲学的な含蓄もあるから、理系の専有というわけでもない、けど、勝手な解釈をするとSFなトンデモ思考にぶっ飛んでしまうので取り扱い注意ですし、

そもそも、私の見解ですが、

数学の世界以外で、ゲーデルの不完全性定理が何か問題となることなんてたぶんほとんどない(SF小説でこの定理をモチーフに遊ぶのはできるけど)w

別の見方をすると、

私は前にも申し上げている通り、実は大学は文系で社会人になってからエンジニア会社に就職したせいで理系の勉強を独学でなんとかしてきたという、正規の理系プロから見るとパチモンですがw、そんな私がオンライン教育で大学数学を教わっていた時、むしろゲーデルの不完全性定理は特に神秘性もなくホイホイと会話の中で使われていました。

私が集合位相の教養課程を取っていたから、「こういう証明はできないかな?」「あ、でもそれはゲーデル問題にぶつかんない?」「あ、そっか。ここはゲーデルだ。じゃ、公理に入れずほっとくしかないな、、、」という感じで

それでも、たしかに、ゲーデルの不完全性定理をネタにしたSFやアートにはめちゃくちゃ面白いものが多いので、この定理が数学学生以外の人にもインスピレーションを与えていることは、それはそれで私は肯定したいとも思うのだ。

「政治や社会問題について謎のマウントを取ろうとする時に都合よく使うな」というだけでね。

つまりは、

政治や社会問題について議論をしているときに「それはゲーデルの不完全性定理的にはこうなのだ、お前、ゲーデルの不完全性定理を知ってるか?知らんだろう?」という雰囲気でマウントを取ってくる人は、本当に、ただマウントを取ろうとしているだけの人なので、放っておいたほうがよい!

・・・ということを踏まえた上で、ひとつ、

「それでも、多少トンデモ系が入っていてもよいから、ゲーデルの不完全性定理を使った面白いSF思考を読みたい!」というあなたのためには、オススメの本があります!

いま中年の方は、知っている人も多いかもしれない。流行したらしいからね、、、。

アキレスと亀が対話をしながら、そこに「魔法のランプの魔神」や、バッハやエッシャーも絡み、音楽・絵画・物語文学・禅など、さまざまなところに「ゲーデルのループ」を見つけ出していく

「文系にはめちゃくちゃ難しい本」という人もいますが、大丈夫、理系でも大半のパートは「わけわからん」w。でもそこがまさにパズル的で、読んでから10年くらいしてから、「あ、あそこはもしかしたら、こういうことを言っていたのか!」と気づくことがある。

ゲーデルエッシャーバッハは、そういう点で、理系の本というよりかは、前衛的な文学を好む文系読書好きと相性が抜群のはずですw。よくわからないなりに挿絵やグラフを見ているだけでも楽しいですし!


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