茶道具からみんなが使える商品へ(デザインの価値) SKÅL7
※この記事は、2018年に開催された文化イベントについて紹介しています。SKÅL/スコールとは、スウェーデン語で「乾杯」と「器」という意味があります。
今回の茶道具でいちばん思い入れのあったお茶碗はひとつひとつ手作業で作ったため、販売できるほどの数は作れませんでした。その代わり、人気の高かったデザイン6つを選び、波佐見焼きでの量産品を作ることにしました。陶芸家の松井利夫先生によるこだわりのお茶碗の形を再現し、茶道だけでなくFIKAでも使えるよう、サイズを小ぶりにして、紅茶でもコーヒーでもお抹茶でもいただける形にしました。また、飲み物以外の使い方もできます。
プレートは、裏千家で使われる古帛紗のサイズにしました。古帛紗はお茶席で拝見などの際に使われる生地で、当初は今回の企画でも作る予定だったのですが、製作コストがかかりすぎるために断念したものでした。古帛紗というこだわりが捨てきれず、プレートサイズで実現することにしました。
こちらの商品は、下記のオンラインショップでお求めいただけます。
デザインの価値とは、そのものを限定しないことにあると言われます。つまり、使う人が好きなように使えるマルチデザインがグッドデザインと言われます。波佐見焼きで量産したお茶碗とプレートの原型は茶道から来ていますが、茶道以外でも、またはお茶碗以外の使い方もあるマルチデザインであることを目指しました。
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