【温泉】Blue Lagoon(ブルーラグーン)(アイスランド)
今日ご紹介する温泉は、アイスランドの Blue Lagoon(ブルーラグーン)。
まずは、アイスランドの位置をお示ししよう。北大西洋の北極圏に近い島国だ。
そして、アイスランドの島内での、ブルーラグーンの位置は、こちら。レイキャネス半島にある。
アイスランドは、世界有数の火山の国だ。日本と同様に、火山の噴火による被害を受けた歴史もある(これを書いている2023年12月下旬現在も、火山が噴火しているという報道がなされており、心を痛めている。)。
そのため、地熱活動が活発で、国内にたくさんの温泉施設がある。なかでも特に有名なのが、今日ご紹介するブルーラグーンなのだ。1990年代に開業した世界最大級の露天風呂だ。
このエリアは地熱地帯。隣接する地熱発電所の地熱抽出を利用して運営している。こちらのお湯は、地球内部 2,000 メートルの深さに形成された、地熱海水を地表に汲み上げたもので、シリカ、藻類、ミネラルが豊富に含まれているとのことだ。その名のとおり、青白く、神秘的な色だ。詳細な成分は不明だが、ミネラルのほか、シリカと藻類を含んでいるという記述があった。
首都であるレイキャビクから車で50分程度の位置にあり、比較的手軽に日帰りで訪問できる。アイスランドを訪れる観光客に大人気だ。私も、昔から、いつかこちらの温泉に行ってみたいと熱望していた。2023年11月に、長年の夢をようやく決行できることになった。
アイスランドに行くと決めてから、まず一番に行ったのが、こちらの施設の予約を確保することだった。公式サイトからも予約を取ることができるが、公共交通機関を使った旅であったため、個人での手配は、往復の交通手段の手配が面倒だと感じた。そこで、現地発着のバスツアーに申し込んだ。
私がお世話になったのは、現地ツアーを紹介するサイトGetYourGuideだ。スマホのアプリから簡単に予約ができ、ペーパーレスで全てが完了して、大変便利だった。
バスツアーでブルーラグーンに到着したのは、初冬の日暮れどきだった。晴れていれば夕陽が見られたのかもしれないが、残念ながらこの日は曇りだった。
こちらが、エントランス。
両側を溶岩に囲まれたアプローチを進んでいく。
こちらが、施設の入り口。
施設に入る前に、周囲を散策してみた。広い湖のようなエリアに青白いお湯が満ち満ちていて、湯気が出ている。
ひととおり散策した後、ツアーリーダーに呼ばれ、施設内に入る。リストバンドを渡されて、男女別のロッカールームへ。そこで用意していた水着に着替える。ロッカールームはごく普通のスポーツジムのようなイメージだ。
そして、ラグーンに入る前に、シャワーで身体を洗う。シリカで髪がバリバリになるというので、事前にトリートメントを付けるようアドバイスがあった。
シャワーを浴びたら、ラグーンの入り口へ。外気に触れると、とても寒い。この日は東京の真冬のような気温だった。
こちらのアプローチから、いよいよラグーンへと進む。
施設から出ると・・・そこは、青い世界だった・・・!
お湯の温度は、ぬるいと感じた。38度くらいだろうか。そろそろと歩きながら、進んでゆく。最初は震えるような寒さだったが、しばらくお湯に入っていると、少しずつ体が温まってきた。
開けた場所に出ると、このとおり。たくさんの観光客がいるのだが、あまりに広いため、人がとても小さく見える。
ほとんどの人がスマホを持ち込み、思い思いに記念撮影をしていた。私はダイソーで100円で買った、ビニールの防水スマホケースを持参していたのだが、これが大活躍だった。この記事の写真は、スマホケースを装着してスマホで撮ったものだ。
スタンダードなチケットには、シリカの泥パックが含まれている。シリカパックを配っている小屋に近づいてみた。
こちらが、シリカ泥パック。顔に塗ってみたところ、あまり水分がなく、すぐにバリバリとしてきた。もう少し水と混ぜて使った方が良かったかもしれない。
だんだん夜が更けてきて、更に神秘的になっていく。
また、スタンダードなチケットには、無料ドリンク1杯が含まれている。ドリンクをもらうために、バーカウンターへ向かう。沢山のお客さんが、ドリンクを求めて並んでいた。
こちらがバーのメニュー。無料ドリンクは、どれをチョイスしても構わない。私は、"Dry sparking wine" (辛口スパークリングワイン)をオーダーした。 本来なら1990クローナ(このときの為替レートで、2,000円くらい)のお値段がするものだ。
こちらが、スパークリングワイン。ごく普通の味気ないグラスに並々と注がれていた。量は少なくていいから、ワイングラスに入れてほしかったなあ。
暫くこの神秘の世界を楽しんだ後、ツアー参加者と合流し、帰途につく。バスに戻る頃にはすっかり日が暮れていた。
このエントランスに戻ったあたりで、ツアーガイドさんが、突然、空を指さして、「Norhtern lights!」と叫んだ。
Northern lightsとは、オーロラのことだ。一瞬、何が起きているのか、理解できなかった。慌てて空を見上げると、長く細長い白い筋が、おぼろげながら、薄い膜のように漆黒の空に掛かっているのが分かった。オーロラといえば、よく写真集で見るような、鮮やかな緑色で、大きなドレープのある幕のようなものをイメージしていたが、それと比べると、ずいぶん薄く、細く、地味だった。見ているうちに、少しずつ形が変わってく。とても不思議で、神秘的な光景だった。
ガイドさんも、他のツアー客も、歓声を上げ、興奮の渦に包まれていた。「あなたたちは、超ラッキーね! Northern lightesを目当てにアイスランドに来て、結局見られない観光客もいるのよ!」とガイドさん。写真におさめたかったが、私のスマホでは、単なる真っ黒な空しか撮れなかった。しっかりと目に焼き付けることにした。一生忘れられない思い出となった。
いいお湯でした。お世話になりました!
こちらの施設の公式サイトは、こちら(2023年1月1日現在、火山噴火のため臨時休業中)。
こちらの施設とよく似た「Sky Lagoon(スカイラグーン)」という施設についての記事もどうぞ。
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