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【毎日note366日目】人を思いやり丁寧に向き合うためのヒント。

誰かにとっては「普通」のことでも、自分にとっては「それは嫌だ!」ってこと、ありますよね。

でも、中々そのことが言い出せなかったり、言い出せる関係を築くまで時間がかかることを思うと、「なるべく会わない」方を選択してしまうのが私です…。

しかし、逆に考えると、自分も「普通」だと思って言ったりやったりしてることが、誰かにとってはとてつもなく不快なことなんだろうな~と思うと、もう何も言えなくなります。

人間関係を円滑に築くのは、なんて難しいのでしょうか…。


最近、ダ・ヴィンチニュースという本のサイトで、鈴木望先生の『青に、ふれる。』(双葉社)というマンガの最新巻のレビューを書かせて頂きました。

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本作は、生まれつき右目の周りに「太田母斑(おおたぼはん)」と呼ばれる青いアザを持つ、女子高生の瑠璃子と、「相貌失認(そうぼうしつにん)」という人の顔がわからず、どれも同じに見える症状を抱える新任教師の青春ラブストーリーです。

瑠璃子が、人の顔を判別できない教師・神田に、青いアザを“青色のオーラ”だと勘違いされたことがきっかけとなり、自分とは真逆のコンプレックスを抱えた彼に恋をする過程が、繊細に描かれています。


「先生と生徒の恋」が加速していく過程は本当にキュンキュンしてて良い感じなのですが、アザがあるゆえ、たくさんの「悪意のない悪意」に晒されて生きてきた瑠璃子はじめ、色々な事情を抱える登場人物が次々と出てくるところも見どころでした。


たとえば、美人ゆえに「誰も私の内面を見てくれない」という孤独を抱き続ける副担任の白河先生。その悩みを吐露したところで、自慢? と思われるだけなので、常に周りに気を使って生きていました。


また、本当は中学の頃からずっと瑠璃子が好きだったのに、傷つけて不登校にさせてしまったことを心から後悔し、謝罪へ出向き、瑠璃子の気持ちが他に向いていることを知っても、あきらめきれない恋心を抱く大橋くん。


「人の顔が分からない」「見分けられない」という症状を抱えながらの教師生活に限界を感じ、勇気を出して同僚の先生たちにカミングアウトしたのに、笑い飛ばされ、本気にされない神田先生ーー。


誰しも何か事情を抱えており、根っからの悪人は一人も登場しないのに、ちょっとした一言で意図せず相手を傷つけてしまうシーンが色んなところに描かれます。

それを読むと、人間関係ってすごく難しいな…。誰かの気持ちを精一杯想像したところで、相手の気持ちが絶対わかる! なんてことは決してないのだな…と、胸が痛みました。


しかし、本作のすごいところは、人を思いやり、丁寧に向き合うためのヒントがたくさん描かれていたところです。

みんな、お互いに「分かり合う」ことをあきらめないんですよね。

自分の思いを、時間をかけて、まっすぐに伝えようとする。また、恋をすることで、自分のコンプレックス以外にも目がいくようになり、相手のために何ができるかを考え、強く優しくなっていく過程は、思わず涙があふれました。


ちょっとしたことで、「ああ…また分かり合えないんだな」と絶望ばかりを抱いてきた私には、彼らの勇気に驚き、励まされました。

何かを伝えたい時は、相手を傷つける意思はないこともきちんと伝えながら、その上で自分の思いを、時間がかかっても良いから、伝えることが出来たらなと思います。

私も、伝えられた時に、ちゃんと向き合えるようにしたいです。


せっかく縁があって出会ったのに、簡単に人間関係を切るのはもったいなさすぎますもんね。

今年は太い絆で結ばれた人間関係も作れたらなあ…と思います。


さゆ



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