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ショートカットと私

先日髪の毛を切りました。


オーダーは、ショートカット。
ショートカットにしたのはいつぶりだろうか。

私の人生でショートスタイルにしたのは記憶の限り、2回。
1回目は小5、2回目は社会人になってから。

私はショートカットが似合う人にすっごく憧れていた。
かっこよくて、自立してるイメージもあった。


でも、自分がそのヘアスタイルにすることは避けてきた。
それは、過去のトラウマが大きく影響していたと思う。

ショートカットヘアとの出会い

あれは、小5の春頃だったろうか。
その頃の私は肩の下あたりまでの長さで、いわゆるツインテールスタイル。

朝起きると、眠気マナコでご飯を食べて、のっそりのっそり支度をして学校に行く。
集団登校の集合時間はいつも遅れ気味で、朝からマイペースな私に母が毎日キレていた気がする。

そして、
母は日頃の私へのストレスを爆発させ、私の髪型をショートカットにすると決めた。
嫌がる私を、強制的に美容院へ連行し、美容師さんにショートカットをオーダー。

切られていく自分の髪をただ呆然と見ていた。
母はとっても満足そうだった。


すっかり短くなった髪型はかなりのボーイッシュスタイルに変化。
落ち込む私。
私の髪質は、くせっ毛。
たぶん、この時自分の髪質を認識した。
それまではサラサラだったんだから!


翌朝。

起きると私に悲劇が舞い降りた。
わたしの髪質がここぞとばかりに、本領発揮して、髪の毛は大大大爆発!
忘れもしない、この衝撃ったら。
そう、まるでサリーちゃんのパパのようだった。
(サリーちゃんのパパを悪く言うつもりはない)

わたしは思春期に突入していたし、気になる存在のあの子だっていたんだもん。
髪の毛を濡らしてもサリーちゃんのパパヘアは直ることなく…

「どうしよう〜ッッ!」



私「こんな髪型で学校行きたくない!!!!」

母「行きなさいッッ!」

あっけなく、母に負けた。
このときばかりは母を恨んだもんです。申し訳ないけど美容師さんも恨んだ。

この髪型よ。
どうにかならないかと、苦肉の策で、帽子を深々と被りながら登校する。
案の定、みんなの反応は大きかった。
男子からはからかわれ、女子からは、不憫そうに見られていた。(と勝手に感じていた)
私は、授業中も帽子を被り、先生にも、短くなった髪を突っ込まれた。

とにかく
「早く髪よ伸びてくれ〜」
と願うばかりの日々。。

さらさらヘアのあの子がほんと、うらやましいよ。

当時買っていた「ちゃお」という漫画雑誌の広告ページに、髪の毛が早く伸びるシャンプーなんてものも発見して、すがる思いでいたもんよ。


ショートカットにした出来事は私の記憶に悲しい結末を残した。

あのとき
どうして、母は、
私の意思を汲んでくれなかったのか。
どうして、私の言葉よりも自分のラクを優先したのか。
どうして…
どうして…

でも、今は、ちょっとわかる。
朝の慌ただしい時間に娘の髪の毛を結ってる時間すら惜しいもの。

でもね。
自分でツインテールにする方法を教えるとか、方法はあったんじゃないか。私が自主的にできるまで寄り添ってくれていたらこんなトラウマもなかったのではないか…


いや、私が聞けばよかったんだよね。

「髪のくくり方、教えて」
って。

のちに、私はツインテールも、三つ編みも会得したもんだ。
やってみたら、できるもんだ。

私はずっと母に甘えていたんだ。


ショートヘアとの再開

2回めのショートスタイルは社会人8年目あたり。
ずっとお世話になっていた美容師さんに、
「そろそろ切りましょう!」
と勧めてもらい、ボブヘアにした。
ショートまでとは言わないのかな?
信頼していた美容師さんだったこともあり、仕上がりに私はまぁまぁ満足していた。

でも、当時付き合っていた彼の反応は(現在の夫)最悪だった。

彼「全然、似合わない、ロングがいいーーー」

私「なにーーーーーッッ!!!」


私、もう立ち直れないかもしれない…


でも。
落ち込みはしたものの、小学生の時と違って、私には、ワックスやヘアアイロンという強い味方がいたこと、どうせ伸びるさという気持ちになれたのでメンタルの回復は早かった。

それ以降、私は、改めてロングヘアに突き進んだ。
彼の言葉を素直に受けとるくらい、まだ、私は若かったもんだ。


でも今年に入ってから、美容院に行くたびに、ちょっとずつ、ちょっとずつ、私の髪の長さが短くなっていった。
というのも、ブリーチしすぎて髪の毛先も痛みまくり。
いよいよ、何度目かのウルフカットのときに、決意を固める。

「次回はショートカットにするぞ。」


ショートヘアとの再開2

私が参加している、自分軸手帳部のメンバーが、素敵なショートヘアにしている様子がXで流れてきた。

「いいな、いいな〜私もショートにしたい」

ショートヘアへの憧れの気持ちがさらに加速する。
そんな思いを募らせていた矢先、部室でヘアスタイルのアドバイスをもらった。
もらった写真を握りしめ、いざ美容院へむかう!

私「今日は、切りますよ!」

美容師さん「おっ、どこまで切ります?」

私「短くしてください!こんな感じに刈り上げたいんです!(写真を見せる)」

美容師さん「Oh…刈り上げまでいっちゃう?汗
でも、髪質と頭のカタチ考えると、今回はやめといた方がいいと思う。」

私「ぐぬぬぬ…じゃぁ刈り上げのところはなしで!」

髪が、ザックザック切られていくハサミの気持ちいい音が鳴り響き、あっという間に私の髪型は短くなった。
美容師さんも思いっきり切れるからなのか、リズムも軽快だった。

切ってもらっている最中も、
「お、これはいいいんじゃないの!(似合うのではないの)」
と高鳴る気持ちでいっぱい。

そして…

お久しぶりのショートヘアに再開。
仕上がり具合、いい感じにしてもらえて、大満足だった。
首周りは、予想通りスースーした。

美容師さんに、ドライヤーのかけ方、スタイリングの仕方をレクチャーしてもらい、ウキウキで終わった。

最高のフィニッシュを迎えた。


はたして反応は

るんるんで帰宅。
家にいた、夫はこう言った。
夫「短くなったな〜!(ワシャワシャ)髪型似合うッ!」
私「……フフ(ニヤリ)」

手帳部メンバーからも、素敵なコメントをもらい、嬉しかった。(感謝)
今は頭皮ケアに夢中です。


確実に進化している

トラウマは、どんな人にもあるのではないかなと思う。
トラウマの大きさは、人と比べることはできない。
その時、その当時、自分にはショックだった。ってこと。
でも、その境遇と今は同じということはない。
時間も過ぎ、自身も年を重ね、経験値もあがっている。
対処方法の引き出しの数だって増えた。


だから、大丈夫。

なんとかなる。

幼い頃のトラウマと、願いは私をまた新たな気持ちにさせてくれた。


おわりに

美容院に行った翌朝。
鏡を見て、びっくりとともに笑ってしまった。

カムバック、サリーちゃんのパパ。

おかえり、私のくせっ毛よ。

でも、もう大丈夫。

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