SNSで傷つく人がいる
「SNSの誹謗中傷」
最近、周りでこの問題が大きく波紋している。
SNSの投稿で書いた本人は
相手を傷つけるとは思ってもいなくて
ネット上に自分の意見を出すことが
会社にとって大きな問題になること
想像もしていなくて
そんなこと思わずに投稿したことが
「大きな問題」になることが
最近、私の周りで多々起こっている。
知らずにやったら問題ではなく
知っててやったら問題なのだろうか?
無意識にやったことや
相手を傷つけてしまったことは
「そんなつもりはなかった」という
弁解や言い訳で許されて
意識的に相手を「傷つけよう」と
思ってやったことは
罪に問われるんだろうか?
昔だったら
誰かと誰かが話していたこと「噂話」だったり
一人、日記帳に書いていた「愚痴」だったり
話していた相手がその「噂話」を広げたり
「愚痴」を書いていた日記帳を落とさない限り
その心の中で思ってたことが
外に出ることはなかった。
もれることはなかった。
でも、今、SNSにUPするということは
世界中の人に自分の意見を
「発信しているんだ」ってことの
重みと責任をわかったうえで
発信しなければならないと思う。
新人研修で「学生と社会人の違い」を伝えている。
① 電車の中やエレベーターの中で
あなたが携帯を使ってLINEやメールをしていると
そばにいる方が、その画面を読むことがある。
書いているメールやLINEの文章が
会社のことやお店のことだったとして
あなたは気づかなくても
あなたの携帯画面をのぞいている人が
会社の取引ある関係者や
お店のお客様の可能性もある。
② 会社の社員、お店のスタッフと
会社を出て帰り道や休憩中に
会社の上司の話やお店のお客様の話をしながら
歩いていたとする。
あなたは気づかなくても
あなたを知っている人が
その話を聴いているかもしれない。
③ あなたが飲食店で食事中に
会社の話やお店の話をすることを
となりの席でお客様が聞いているかもしれない。
充分に気をつけてほしい
学生時代とは社会的責任が違う。
「自分が誰かに見られている意識」
自分は相手が分からなくても
看板を背負って自分の存在があることの意識
私たちは日々たくさんのお客様に出会うから
一人一人のお客様を
覚えていないかもしれないけれど
お客様にとっては
記憶に残る〇〇店の△△さんかもしれない。
リアルな社会の中での
社会人としての気をつけなくてはならないことを
社会人として背負うものがあることを
新人研修で伝え続けてきたつもりでいた。
でも、時代は変わり
PCの画面や携帯の画面で見る小さな世界の中で
書いているときは目に見える小さな世界でも
この中に、この向こう側に
大きな世界が広がっていることを
忘れてしまいそうになることがあるんだと思う。
ネット上で発信したことは
些細なこととだと思い
「自分の思っていることを書いただけ」
でも、それは大きな問題となっている。
相手を傷つけてしまっている。
会社の信用を落としてしまっている。
軽率すぎる。
こんなことがどうして想像できなかったのか?
相手の気持ちを「想像する力」
「察する力」が弱まっているんだと思う。
この言葉を自分が伝えたら
そのあと、相手がどうなるか?
想像していない。
今、自分が伝えたいから伝える。
今、自分が感じたから伝える。
その先の少し未来を想像する力が
乏しいから、問題になるのだと思う。
相手を「思いやる」「優しさ」が
足りないんだと思う。
配慮が足りないんだと思う。
ただ、もう一点、
本人だけの問題ではなく
会社や上司の社員教育に対する
教育不足であることも否めない。
私を含め教育者の「責任」でもある。
「普通、そんなこと書かないでしょ」という
「普通」に対する
こちらの概念を改めなくてはならないんだと思う。
自分が相手を傷つけるなんて思わなかった。
そんなつもりで書いていない。
会社にばれると思っていなかった。
上司が読むと思ってなかった。
こんな風に、悪気なく悪いことをした
相手に対し、私たちはどうあるべきなのか?
そんなやり取りが繰り広げられる中
会議を繰り返し
悪気なくSNSに投稿した社員の進退について
話し合う時間が続ていた・・・。
この件について、事実関係も把握でき
話も大詰めに入り始めた 先日のこと・・・
顧問先の社長のご都合で会社で話すことができず
ご自宅にお邪魔して幹部社員と
社長宅のリビングで話をしていたら
たまたまそこに
社長のご子息(小学校高学年)が
リビングに飲み物を取りに入ってこられた。
話し合っている大人たちに一言。
「今日、小学校で習ったよ〜」
「携帯で人を傷つけたら 犯罪 だって」
カワイイ声で、そう言われた。
そうだよね。。。
小学校でSNSの勉強あるよね。
小学生でも知ってること。
人を傷つけたら犯罪だよね。
武器が何であったとしても
人を傷つけたら犯罪だ。
悲しい思いをした人がいたら
その悲しい思いをさせた人が悪いよね。
真実だ。
社長をはじめ
大人たちの悩みや迷いは
息子さんの言葉で吹っ切れた。
小学生に教えられた
人を傷つけたら犯罪だ
この言葉を胸に新たな教育を考えていこうと
心に誓った夜だった。