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放課後の音符 after

この小説を読んだあと山田詠美の小説を読破した。
田舎町の高校生だった私とはまったく縁遠いBLACK cultureの世界とどんな文化圏だろうとその根底にある普遍的な恋や愛についての話。

こんな世界があるんだなぁ、なんか素敵だなぁなんて思いながら。
これは登場人が皆それぞれ自立しお互いに関係し合っているからそう思えたのだろう。 
自分のspaceを愛している。しかしけっして独りよがりではない心地よい関係性があった。


同時期に読んでいた村上龍の世界は、
内容が濃すぎて、やば!都会やば!怖!と思いつつ怖いものみたさでこれも読破した。

それから大学時代は神戸で中学の時から学びたかったファッションデザインを学び、就活と自分のデザインしたいことの狭間で迷子になり就活もせずに卒業をし、その最後の最後に面白そうと思えた会社がみつかり東京にでた。

いきなりの都会、今までのデザインやコンセプトを考えて自分の中に潜るように服を作っていた大学時代とはまったく正反対の仕事をする日々。山田詠美の本のこともすっかり忘れさり2年くらいたったころ。
そのときは普通に道をきかれたと思って不慣れな英語であっちだよと答えてあげた。
それからなんか連絡先とかいってきてるようだけどやっぱ東京こえ〜と思って笑顔でバイバイした。

それからさらに一年後、電車の中でめっちゃ見てくるひとがいることに気づく。
なんだ??と思ったけど降りる駅についたので電車から降りた。もよりのとなり駅のSCに買い物にいこうとしていた。
なんかその人も降りた?とふと視界のはしに見えた気がしたが改札に向かう。
そこで、話しかけられた。もちろんびびる。
ふと顔をあげてその人を見る。
なんか見たことあるかも…?
一年前に道をきいてきた人だった。
驚いてなんとなく話がつづいていく。
お互い拙い英語と日本語まざりの会話だった。


それから8年ほど付き合って別れた。

異文化、それまでの人生の背景がまったく違う2人が過ごしていくのは本当にいろいろとあった。
それでもなんか妙に波長があっていた。


あれ、そういえば高校生のころなんとなく憧れていたBLACK culture。
気がついたらけっこう深みにハマってたみたいだ。
音楽も洋楽、ブラックミュージックが大好きになり、ヒップホップ、ラップ、ソウル、R&B、ブルースなどなどがすっかり日常に馴染んだころ、
2人の間にある問題がでてきて、いろいろと話し合いをしたりもしたが、強制的な出来事がおきて結果として別れることを選んだ。


今はそのすったもんだの時にふと誘われて行ってみたサーフィン。
その一回ですっかりサーフィンと海のとりこになった。これはもう行くしかないとすぐに海の近くに引越した。

もちろん「心機一転したい」そんな気持ちもおおいにあった。


この街で友人もできて、海にいけば顔見知りがいて…みんな海が好きでサーフィンが好き、自由で自分らしく生きている、そんなサーフカルチャー。

そういえばサーフカルチャーって、山田詠美さんの本をよんだ時に感じたことと同じエッセンスをもっているのかもしれない。

“皆それぞれ自立しお互いに関係し合っているからそう思えたのだろう。 
自分のspaceを愛している。しかしけっして独りよがりではない心地よい関係性があった。”


そして今でも変わらずブラックミュージックやブラックカルチャーも大好きだ。
好きなカルチャーがふえることは人生の楽しみがふえること。

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