武田三月

詩人。ながーーい物語詩を書いてます。 薬剤師。薬や健康の相談はいつでも無料受付中。

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最近の記事

比喩について考えてみる

いまさらという気もしますが、比喩についてすこーしだけ考えてみることにしました。とは言っても、あくまで詩人として、というより、自分がどのように詩のなかで比喩を使っているか、という、自分と比喩の関係性についてです。 まず比喩には、直喩、隠喩、換喩、提喩がありますが、今回は直喩と隠喩について。詩において私が使う比喩は、もちろんこれら全てがありますが、換喩と提喩は日常生活でもよく使われますし、どこか慣用句的になっているところがあります。あえて詩のレトリックとして取り上げることはない

    • 日本語詩(というより私の詩)における韻律の研究・1

      ーーーーーーー 渇いているーー内側が そして体も水を欲し 秋の焼けた大地を見つめる 光が、言葉を潤していく ーーーーーーー ・日本語には長短と強弱のふたつのリズムが存在する。上記の詩を長短で見てみると、 ーーーーーーー 短短|短休|休短|短短 長短短|長短短 長長|短短|短短| 長短|短短|短短|短短 ーーーーーーー ・1行目は短のリズムのみで、スピーディーにイメージが展開し(真ん中に入る休符がテンポを分断して、次行への溜めになっている)、2行目の長短短2回繰り返しのリ

      • 武田作品解説シリーズ4「霊域の魔女」

        4.霊域の魔女(2013年)  私はもちろん短詩も作るが、基本的には長編詩を主として作っている。だからこのシリーズでも、取り上げる作品は長編詩に限定している(長編詩の定義が明確にあるわけではないので、どれくらいのものから長編詩になるかは曖昧であるが)。  今回取り上げる作品は、前回の「恩恵と収穫」よりも前に作られたものとなり、作風も古風で硬い印象がある。キリスト教を基盤にして作られた「霊域の魔女」ではあるが、神秘学の要素もふんだんに盛り込まれているため、内容理解も困難である

        • 武田作品解説シリーズ3「恩恵と収穫」

          3.恩恵と収穫(2014年)  この作品については、すでに連続講義形式の解説が存在するのでそちらを参考にして頂ければと思う。「輪転」に次ぐ、全90編からなる長編詩として作られたこの作品は、私自身の言葉の割合が増えており、今からいうと8年ほど前の作品ではあるが、いまだに「代表作」のひとつだと思っている。  とは言え、作品そのものの技術的な面だけを見てみると、韻律の破綻も多く、決して「上手い」詩とは言えないだろう。それでもここに流れている霊感まで否定することはできない。この詩は

          武田作品解説シリーズ2「輪転」

          2.輪転(2011年)  まずこの作品には、致命的なミスがある。作品形式を思考する段階において、私自身があるミスをしてしまっており、それゆえ、この作品は正確性を欠いている。本来であれば、キリスト降誕からはるか未来の地球までを黙示録的に描く予定であったが、残念ながらその試みは失敗に終わってしまった。とは言え、全30編からなる「輪転」の全てが間違っているというわけではない。はるか過去から未来に向かって、人類は決まった周期のなかで成長と衰退を繰り返していく、というのが「輪転」の基

          武田作品解説シリーズ2「輪転」

          武田作品解説シリーズ1「庭園のソネット」

          これは、私の作品を広く知ってもらうためのものではありません。私の詩は、公開していない作品のほうが多いのですが、たまにネット上に挙げたり製本して売ったりしています。そのような作品は不特定多数の方々に読まれるわけですが、その際、できる限り正確に読んでいただくための(つまりは誤解なく読んで頂くための)指針としてこれを作成することにしました。また、私の作品の多くは非常に危険なものでもあります。読み方を間違えると精神異常をきたしたり、日常生活が送れなくなってしまう可能性があります。その

          武田作品解説シリーズ1「庭園のソネット」

          鳥の羽は風によって形成されてきた

          鳥の羽は風によって形成されてきた

          Time After Time / Cyndi Lauper

          突然この曲のサビ部分が脳内に流れ始めて、最初はメロディラインだけで歌詞はおぼろげだった。確か「time なんとかなんとか」だったなと必死に思い出そうとして、「time goes by?」などと寄り道をしながらも、最後にはすとんと正解の「time after time」に辿り着くことができた。いやそれにしても、いったいどうして、急にこの曲を思い出したのだろうか。 はじめてこの曲を聴いたのは、THE ALFEEの坂崎さんがカヴァーをして歌っていたもの。どれくらい前だったかは忘れ

          Time After Time / Cyndi Lauper