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日本語詩(というより私の詩)における韻律の研究・1

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渇いているーー内側が
そして体も水を欲し
秋の焼けた大地を見つめる
光が、言葉を潤していく
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・日本語には長短と強弱のふたつのリズムが存在する。上記の詩を長短で見てみると、

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短短|短休|休短|短短
長短短|長短短
長長|短短|短短|
長短|短短|短短|短短
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・1行目は短のリズムのみで、スピーディーにイメージが展開し(真ん中に入る休符がテンポを分断して、次行への溜めになっている)、2行目の長短短2回繰り返しのリズムで、詩全体の速度を決定し、イメージの流れ方を規定する。3行目4行目は、最初に長が来て、あとは全て短が続く。2行目のリズムが伸ばされた感じ、よって3、4行目で詩の速度はやや落ちるが、それがゆったりとイメージを喚起させてくれる。

・次に、強弱で見てみると、

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強弱|強弱|強弱|強弱
強弱強|弱強弱
強弱|強弱|強弱|
強弱|強弱|強弱|強弱
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・全て強弱のリズム(2行目だけ変則的ではあるが)で構成されており、天から地上へと降りてくる感じが表現される。感情的というよりも、どこか思考的に詩自体は進行するが、最終行ではしっかり感情も広がるようになっている。

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