「準備なしで文章を書く」のは「軽装登山」と同じ
今回は「ライティングの教科書」として定番の『新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング』から、第1章「書く前に準備する」を取り上げます。
この本(章)を読む目的とゴール
もちろん「文章力を上げたい」「良い文章を書きたい」のが目的ですが、それでは漠然としてい解像度が上がらず、なかなか近づけません。
そこで、先に具体的な目的と読んだ後にどうなりたいか=ゴールを設定しておきます。
書く前に準備をしないとどうなるの?
準備なしでいきなり書くと、「時間をかけた挙げ句、ズレた文章を仕上げる」ことになります。また、これを続けると
読者の信用を失う
結果読んでもらえずモチベーションが下がり、書くのをやめたくなる
こんな事態になりかねません。
これは実体験からくる失敗談ですが、「毎日投稿」を優先し、準備なしで書き続けるほど読まれなくなりました。
新規投稿をストップし、書いてきた記事を振り返り気づいたことがあります。
「はじめとおわりで言っていることが違う」文章
「複数の主張が混在している」文章
こうした「伝えたいこと」がはっきりしない、届きにくい投稿がいくつも見つかったのです。これが大きな原因の1つだと考えています。
「書く前の準備」が大切な理由
結論は「伝わりやすい文章を短時間で仕上げるため」です。
例として登山を想像してみてください。何の準備もなく、軽装登山するとどうなるでしょうか。
・方位磁石や地図もなく迷う
・迷って登頂までに時間がかかる
・目的地にたどりつけない可能性がある
読者にしっかり届く文章を短時間で仕上げるために、面倒でも事前準備の時間は必ず取りましょう!(自戒を込めて)
「書くための準備」は3Step
「準備」が必要な理由ははっきりしました。具体的に何をするのか、3つのStepでみていきます。
Step1. 「良い文章」とは何か?目標を決める
この本では良い文章=「完読される文章」と定義し、全編通して目標としています。目指す場所がはっきりしないと進めませんが、定まれば前進できますね。
読者に過不足なく情報を届け、メッセージを受け取ってもらうために、まずは「完読」してもらうことをめざす。これがファーストステップです。
Step.2 文章は「3層構造」だと理解する
文章は「事実」が大前提にあり、一番ウェイトを占めます。その上が「ロジック(論理)」。ここがしっかりしていないと、いくら事実を集めたところで伝わらない文章になります。
この構造は、必ず下から「事実」>「ロジック」>「言葉づかい」の順に積み上がるところがポイント。いくら言葉づかいがうまくても論理的でなければ伝わらないし、事実が異なればそもそも意味のない文章です。
このイメージをしっかり持っていると、次の「実践」の手順がやりやすくなります。
Step3. 「構造シート」をつくる
「伝わる文章」を書くための「構造的な作文法」は、何をいいたいのか、という「主眼=テーマ」と「骨子=事実のパーツ」から成ります。
今回、目的は「『準備』とは何か、簡潔にまとめて実践する」ことでした。そのため詳細は省きますが、手順をまとめたので良かったら参考にしてください。
伝わる文章を書くために
私はこれまで「数をこなせば、いつか書けるようになるだろう」と甘く考えていました。同じ考えの方もいるかも知れません。
でも、経験から「いつか」はやってきません。
その前に読者の信用を失うリスクがあります。
最後に、自戒と再発防止&「同じ失敗をする人を減らせたら」という思いを込めて簡単ですが『書く準備ハードルリスト』を作りました。
ここまで読んでもなお「面倒くさそうだから準備しない」と思った方は是非ご覧ください。
一緒に「書く準備」からスタートして「伝わる良い文章」を目指しましょう!