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里山の通訳ガイド

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海外のお客様を中心に日本の里山で受け継がれる手仕事や食文化を学ぶ旅を企画コーディネートしています。 通訳案内士やツアーオペレーターの仕事に興味のある方、同じようなお仕事をされてい…
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#インバウンド

ローカルからローカルをたどるフードツアー

外国人向けに食べ物の生産地をめぐるガイドをしています。夏はお客さんが減るのと、暑いから動きたくなくて1ヶ月休業していましたが、9月に入り、ようやくガイドシーズンが戻ってきました。いまも食を巡る旅の途中。 地元の食材で保存食仕込んだり、道草摘んだり。時には生産者の通訳、時には宿でレクチャーと、ローカルからローカルへとたどる道のり。 うん、天才!と思えるローカルガイドさんのプレゼンを聞くのも楽しみの一つ。日々が出会いの連続です。 === プロのそば打ちを育て開業支援も行う

究極の山ごもり英語合宿〜英語的思考法で伝える日本文化の真髄〜

夏休みは山にこもり英語合宿しませんか? 通訳ガイドのライセンスが不要になり、だれでも外国人との交流を副業にできる時代になりました。今やガイド不足なので、田舎で好きなことをしつつ、時々出稼ぎでも結構な収入に。 この講座は、夏の一晩を共に過ごしながら本気で英語を学ぶ強化合宿になります。外国人の文脈で日本人のアイデンティティを再考察していきます。日本人が聞いても面白い、意外と知らなかった日本が見えてくること間違いなしですよ。 講師は中山間地域である京北で富裕層や教育プログラムの

90名のアメリア人団体ツアー添乗

旅をすることナリワイにして2年目。今月は家に帰っているのは数日。常に何処かで、何処かの国のツアーのアテンドをしています。 時には、お茶のバイヤーさんの商談通訳を、時には、日本全国の農家をめぐる農家旅、パーマカルチャーの視察旅行、などなど特殊な旅のコーディネートもしますが、公共交通でひたすら歩く旅や、バスツアーもやってます。 インバウンドツアーガイドにはいろんな種類がありますが、バス1台の大型ツアーになると、47名まで一人の添乗員が見ることになります。90名超だと、2人の添

第5回ローカルフードガイド講座【同時通訳者に学ぶ実践的語学習得編】

これまで、酒やお茶、フードなどを切り口にテーマ別の勉強会を開催してきましたが、5月は特別ゲストとして、同時通訳者であり、大富豪や貴族たちの通訳ガイドをこなす中山慶さんをお招きしています。 基本的にはこの講座は、語学の上達というよりも、現場の知識を学ぶことを主眼にしていますが、でもやっぱり語学も学びたい!という意見が多かったので、添乗員としても、通訳者としてもキャリアが長い中山さんにきていただくことになりました。 中山さんは、留学経験なしで5か国語を独学習得し、英語・中国語

「何でもある」には何もない。「何もない」には全てがある。

よく、インバウンドの展示会や地域のプレゼンにいくと思うこと。 「うちの町には、歴史も文化も自然も豊かで、そば打ち体験ができて、もちつきもできて、商店街もあって、酒もうまい。歴史上の有名なだれだれも滞在したことがあり・・・」 そういう町がいっぱいあって、何ができるんですか?というと、同じことを言われます。あれも、これもできて、なんでもできる、と言われると、他の地域との違いがよくわからないんです。 そして、歴史上有名な人物は、たいがい外国人は知りません。坂本龍馬とか、応仁の

第4回食の案内人 "Local Food Guide" 研究会【日本茶編in和束】

\食べ物の産地を案内するフード・ガイド/ "食と農"をキーワードに、日本文化に興味のある海外のお客さんに食べ物の産地を案内する旅のプログラムをつくっています。ますます盛り上がるインバウンドでは、食体験のコンテンツが特に求められています。ぜひ、この期に食を通じた異文化交流に参加してみませんか。 なんと、今回は、和束のお茶農家で、農家民宿を営む女将のりちゃんの特製ランチ付き。お茶畑の見学に始まり、お茶ができる過程、そして暮らしの中でのお茶の活かし方をお話してくれます。 さて

食の案内人 "Local Food Guide" 研究会を開催します

\食べ物の産地を英語で案内するローカル・フード・ガイド講座/ 海外のお客さんに日本の里山での暮らしや地域の中で根付いてきた食べ物の物語を専門に、英語で生産者を案内する旅の体験プログラムを作っています。 特に"食と農"をキーワードに、日本文化に興味のある海外のお客さんと交流してみたい方を募集しています。一緒に原料が食べ物になるまでの過程を英語でたどってみませんか? 第1弾は、奈良の路地奥にある素敵なゲストハウス「Guest House Oku」さんで勉強会をさせてもらうこ

オランダ農家による、農家のための「トラクター旅行」

農業ツアー専門の会社「トラクター旅行」。オランダの農家さんグループによる9日間の農業視察をコーディネート&アテンドさせていただきました。参加者は、酪農家やじゃがいも農家、施設園芸、チューリップ栽培など、オランダの各地から集まる農家たち11名のグループ。 そして、主催者は、オランダで農業雑誌の出版やコンサルに関わるメンバーで10年前に起業したという農業ツアー専門の会社。その名も「トラクター旅行」。世界中の農家を訪ね、農家支援を行ってきたという。 雨の日も、「What a L

再生

Livelihoods unchanged from the past

Traditional wisdom on coexistence with nature in severe environment has been handed down from generations in the mountainous 'shuraku' 集落 (community), and it is still vividly alive. Mostly, this kind of knowledge messengers are avobe 80 yeas old, and about to disappear... The satoyama library will guide you to these communities. I hope you enjoy listening to the voices of people trying to lead their lives unchanged from the past.

アメリカ人に伝える時の単位:ヤード・ポンド法への対応

アメリカの方をガイドする時は、スピード、重さ、標高、温度、全て、アメリカの単位に置き換えて伝えないといけません。 明日の気温は? 富士山の標高は? 鎌倉大仏の大きさは? 新幹線の時速は? フィートやポンド、マイルに置き換えるのはちょっとした訓練が必要です。 <高さ> 1メートル=3.3フィート 富士山の高さは、12,000フィート。ざっくり3倍ちょっとと覚えればいいですね。 奈良の大仏は60フィート、鎌倉の大仏は44フィートということに。 <重さ> 1ポ

禅の精神で悪天候を乗り切る

ガイド中に地震が起きたらどこへ避難するか、火災が起きたら?病人が出たら?先日の大阪の地震では非番でしたが、新幹線やバスは運休となり、大幅な旅程変更になったようです。 緊急事態とまでは行かなくても、悪天候や交通事情でプランが履行できない場合の代替プランなど、準備しておかないといけないことは多岐にわたります。 今回のツアーでは、予想していないことが起きました。 アメリカ人グループへの富士・箱根ツアーにて。天気予報では曇りだったのですが、実際現場にいってみると、濃霧と強風でロ

なぜ日本にはゴミ箱がないのか。

外国人のガイドをしているとよく聞かれることのひとつが、「日本にはなぜゴミ箱がないのか?」ということ。 お寺に「護美箱」と書かれた箱が設置してあることがありますが、公園や商店街、ストリートにもゴミ箱がありません。日本では、ゴミ箱がないのに、道にゴミがちらかっていないことを不思議に思われるようです。 ガイドツアーで高野山へ行ったとき、尼さんがこんな話をしていただきました。 蓮の花は美しいけれど、地中は泥にまみれていて、手をいれてお世話をしてあげないと花は咲きません。奇麗な花