マガジンのカバー画像

里山の通訳ガイド

27
海外のお客様を中心に日本の里山で受け継がれる手仕事や食文化を学ぶ旅を企画コーディネートしています。 通訳案内士やツアーオペレーターの仕事に興味のある方、同じようなお仕事をされてい…
運営しているクリエイター

#生き方

ローカルからローカルをたどるフードツアー

外国人向けに食べ物の生産地をめぐるガイドをしています。夏はお客さんが減るのと、暑いから動きたくなくて1ヶ月休業していましたが、9月に入り、ようやくガイドシーズンが戻ってきました。いまも食を巡る旅の途中。 地元の食材で保存食仕込んだり、道草摘んだり。時には生産者の通訳、時には宿でレクチャーと、ローカルからローカルへとたどる道のり。 うん、天才!と思えるローカルガイドさんのプレゼンを聞くのも楽しみの一つ。日々が出会いの連続です。 === プロのそば打ちを育て開業支援も行う

90名のアメリア人団体ツアー添乗

旅をすることナリワイにして2年目。今月は家に帰っているのは数日。常に何処かで、何処かの国のツアーのアテンドをしています。 時には、お茶のバイヤーさんの商談通訳を、時には、日本全国の農家をめぐる農家旅、パーマカルチャーの視察旅行、などなど特殊な旅のコーディネートもしますが、公共交通でひたすら歩く旅や、バスツアーもやってます。 インバウンドツアーガイドにはいろんな種類がありますが、バス1台の大型ツアーになると、47名まで一人の添乗員が見ることになります。90名超だと、2人の添

ボーダレスに働く国境なき医師たちのリモート・ワークシェアリング

日本やアフリカなど旅に暮らしながら働くアメリカの医師夫妻とお茶ツアーにいってきた。 アメリカでは、遠隔診療はもはや一般的。アメリカ大陸は大きく、最寄りの病院まで片道3時間かかるような町も。そんな地方の町で重宝されているのが遠隔診療してくれるネットサービスだ。 医師は世界中にいて、むしろ、時差がある方が担当時間を無理なくシェアできる。夫妻は京都に暮らしながら、遠隔で17の州の病院を数十件かけもち勤務する。リモートで働く国境なき医師たちのワークシェアリングなのだ。日本では遠隔

多国籍なメンバーで働き方を考える

多国籍なお客さんたちと2週間ほどのツアーを添乗していると、どの国の旅がどうだった、次はどこにいこう、という話で盛り上がる。ヨーロッパやオセアニアのお客さんが多く、だいたい、年に60日間の年休があり、一度に使えるおやすみは、3週間〜1ヶ月なのだそう。そして、世界的なIT企業、A社では90日の休みがあるとか。 いったい、1ヶ月もの間お休みをとって、その間にたまっていく仕事はどうするのだろう?と、疑問に思い聞いてみると・・・ オージー「メールに1ヶ月バカンス休暇です、緊急な用事

里山海の暮らしと知恵を学ぶ7日間の旅

旅行業登録をして最初のお客さんはカリフォルニアより。里山海の暮らしと知恵を学ぶ7日間の旅のコーディネートの依頼。skypeで打ち合せの時、これはもう舞台は美山と丹後だな、と映像が浮かびました。イメージを伝えるとぜひそこに行きたいとのこと。 京都市内ではお寺での茶道体験をはじめ伝統文化を体験。美山地域に受け継がれてきた薬草の知恵や、持続可能な暮らしのあり方を学ぶ。ほんとに素敵なおもてなしをいただきました。その後は、Junkoさんにコーディネートしていただき、丹後半島のみなさん

旅を仕事にするということ。

旅に暮らす生き方こんにちわ。全国通訳案内士をしてます里山文庫のまえだです。いまの暮らしは、旅が仕事の場。時には足湯、旅先の宿やカフェが日々のオフィスになっています。 というのも、いったんツアーにでると14連勤、夜もお客さんをバーに案内したりしないといけません。時にはカラオケに付き合うことも。かといって、ずっと働いているわけでもなく、自由行動の時は、宿やカフェで仕事をしたりしています。 最も、行程を組んだり、食事を手配したり、最後に配る写真やお土産を用意したり、やらないとい

オランダ農家による、農家のための「トラクター旅行」

農業ツアー専門の会社「トラクター旅行」。オランダの農家さんグループによる9日間の農業視察をコーディネート&アテンドさせていただきました。参加者は、酪農家やじゃがいも農家、施設園芸、チューリップ栽培など、オランダの各地から集まる農家たち11名のグループ。 そして、主催者は、オランダで農業雑誌の出版やコンサルに関わるメンバーで10年前に起業したという農業ツアー専門の会社。その名も「トラクター旅行」。世界中の農家を訪ね、農家支援を行ってきたという。 雨の日も、「What a L

ガイド業と田舎暮らしの親和性

全国通訳ガイドの現状語学試験で唯一の国家試験でもある通訳案内士。法律の大幅改正により、通訳案内士資格がなくてもガイドができるようになりましたが、そもそも、ガイドが足りてないといっているわりに、実際のところ、通訳ガイド名簿への登録者のうち、実際に稼動しているのは26.4%(うち、専業は10.2%)、年収は、62.2%が100万円未満なのだそう。働き方改革が話題となる昨今ですが、もともと業務委託が当たり前だったガイド業は、フリーランスはごく普通。足りていないのではなく、主婦(夫)

里山ツアーにはどんなお客さんがくるの?

これまでの経緯オランダとインドで2年間有機農業を学び、ブータンで農村調査団に加わる。水牛を貸し合いながら田畑を耕し、共同で家を建て、種子を保存し、物々交換で生きるひとびとともに、半年間暮らしました。半世紀前の日本がそうであったように、アジアの農村には支え合う暮らしの風景がありました。 そして、帰国したのが2011年。日本人の価値観が変わったあの頃、私はインドにいました。震災当時、ダラムサラにいた私は、難民であるチベットの人たちの祈りを聞いていました。日本のためにと募金を集め