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貴重な自分の時間を、副業に安売りしない

最近、副業に関するポジティブな記事をよく目にします。政府も奨励し、企業も認め、社員も挑戦したいと、全員が幸せになるような話です。

確かに副業にはいくつか良い面はありますが、個人的にはどうしても負の部分が気になってしまいます。言い換えると、自身に価値をもたらす副業は良いのですが、一方で、個人の貴重なリソースの切り売りに繋がるのではという懸念です。

今日は私の過去の経験をもとに、いかに自分の貴重な時間を守るかという話をしたいと思います。

目次

  1. 副業のメリットと落とし穴

  2. 副業に限らず、時間の切り売りは機会損失

  3. まとめ


  1. 副業のメリットと落とし穴

自分が会社員時代に、最初に副業の打診を知り合いから受けたのは20代のころで通訳のアルバイトでした。週末限定ではあるのですが、企業が海外からのお客さんを接待する際に、通訳としてお手伝いするというものです。聞いてみると、1日で数万円を稼げるため、若い頃に薄給だった自分にとっては非常に魅力的なお話です。でもしばらく考えてお断りしました。

理由は2つです。ひとつは、当時の自分は仕事が面白くて、週末をあれこれ考えたり、本で勉強したりするのが楽しかったためです。二つ目の理由は、週末はゆっくり体を休めたりジムに通い、体力作りをしたかったからです。

確かに、通訳するトピックによっては知らない業界の知識が得られ、視野が広がる可能性はあります。しかし、それよりも自身の貴重な週末の時間と体力を「たった数万円で手放す」という感覚が強かったです。よって「得られる経験とお金」が、「失う時間と体力」ほどの価値がないと判断し、ことわりました。

反対に、メリットのある副業というのは以下のような場合なのかなと思いました。

  • 本業に活かせる知識や経験が得られる

  • 自身のスキルの習得に繋がる

  • 将来独立して起業する際の参考になる経験が得られる

など

以上のようなメリットがある場合には、それらが、「自身の週末の時間と体力という貴重な資源に見合うものである」と判断するのであれば、やる価値はあると思います。

そうでない場合は、ぜひご自身の限りあるリソースは大事にしたほうが良いと思います。

2.副業に限らず時間の切り売りは機会損失

私自身、定年を迎える前の54歳の時に会社を辞めました。大手の外資系企業で20年以上勤め、給料もよく、いわゆるホワイト企業だったと思います。そのため、自分から会社を辞めると言った時には、社内外の周りの人はかなり驚いていました。

ただ、私自身の感覚は、上で話した副業の話によく似ています

会社では責任ある立場で大きな仕事をさせてもらえていたものの、今まで長年やってきたことに近いことを、また今後数年も繰り返すことになると感じていました。目新しいスキルや知識の習得もない上に、拘束時間が長いため、本業でありながら、自身の時間の切り売りと感じていました。

新しいスキルや知識をつけるための時間を、給料のために失いたくなかったのです。

今は自由な時間ができ、こうしてnoteに投稿することで、自身の経験から得た学びが、異なる業界や世代の人たちから需要があるのか無いのか、みなさんから直に反応をいただきながら、自分で確認できます。個人レベルでマーケティングをしているようで、非常に有意義な毎日です。note以外にもやりたい事、勉強したい事が沢山あります。

ただ、このような決断ができたのは、今まで長年お世話になった会社のおかげであることは間違いありません。私も30代、40代は勤務時間を自身のリソースの切り売りと考えたことはなく夢中で働きました。また、会社は自身の働きに対して、十分な報酬で報いてくれました。おかげで、貯金や資産運用もできたため、早めに会社を辞めてもそこそこ暮らしていける基盤をつくらせてもらい、感謝しています。

話を戻します。年齢を重ねるにつれ、個人の価値観は変わっていきます。50歳など、ある一定の年齢を過ぎたあたりから、「自身が得たい知識やスキル」と「会社が提供出来る機会」に隔たりがでてくるのは自然かなと思います。自分がお金や肩書きのために我慢しながら働くのは自分にとっては不幸なことで、会社や他の社員に対しては失礼なことと考えました。

そのため、私は本業であっても、自身の限りある時間と体力の切り売りをやめたのです。

3.まとめ

以上、私の経験から得た学びになります。副業が世の中で今を生き抜くキーワードになっていますが、ぜひご自身の尺度を基準に判断すると良いと思います。

果たして、その仕事はご自身の貴重な時間や体力を費やす価値があるか?

正しい判断をすることにより、副業、本業ともに、ご自身と会社の両方にとって、価値を最大化するためのツールになるでしょう。

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ありがとうございます😄