ニーチェの考えの雰囲気を知りたい人に【読書のキロク・Audible】
こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
以前、哲学の入門的な意味で、『史上最強の哲学入門』(著者:飲茶)を読みました。
そして以下のような記事を書きました。
この本は、Audibleから入って、紙の書籍まで購入してしまった本になります。
とても読みやすく、中学生とっても面白いだろうと思いました。
その流れを受けて、飲茶氏のその他の著作についても読んでみよう(聴いてみよう)と思って選んだのが、今回の本になります。
◯今回読んだ本:『飲茶の「最強!」のニーチェ 幸福になる哲学』 著者:飲茶 水王舎
本著者のニーチェ入門書はいくつかあるようですが、Audibleにもあった本書を選びました。
◯概要
「アキホ」と「飲茶先生」の対話形式で全編が構成されています。
以前も思いましたが、こうした対話形式の書籍なんかは、Audibleとの相性がとても良いように感じます。
登場人物にキャラクター性が出てきてしまうのは良いのか悪いのかは分かりませんが、発話されることを想定して書かれている文章になりますので、とてもすんなり聴くことができました。
◯ニーチェのイメージが変わる!?
私はそこまで哲学に興味はなく、それぞれの哲学者の考えをなんとなく知っていたような程度です。
ニーチェに対するイメージとしては、
・なんとなく、哲学者の中でも重要な考えを持つ人
・「神は死んだ」の人
・「ルサンチマン」の人
・「ツァラトゥストラはかく語りき」の人
・思想的に、なんとなく極端で偏ったイメージ
・どちらかというと、怖そうな思想のイメージ
といった感じです。
もちろん、ルサンチマンが何なのか、ツァラトゥストラが誰なのか、よく知らないでいたような状態でした。
哲学に興味があったり、流行りのニーチェに関する書籍等を読んだことがなければ、私と同様の理解程度の方は多いのではないでしょうか。
そのくらいの方には、とてもフィットする本だと思いました。
ニーチェに対するイメージがけっこう変わるのではないかと思います。
私自身、上にあげた『史上最強の哲学入門』と本書を通して、けっこうイメージが変容してきているのを自覚しています。
◯ニーチェの考え方について
ニーチェの考え方について、浅はかな理解でいろいろ書くと大変なことになりそうなので、全体的に考えたことをざっくりと書くにとどめます。
印象としては、
・すごく論理的な考え方である
言い回しは強烈かもしれないし、
一部だけ切り取られると、勘違いされうる言葉遣いではあるが
・現代の人に対して響きそうな考え方である
「末人」の考えもそうだが、今の時代背景を反映しやすい
・キリスト教をはじめ、宗教的なバックグラウンドを持つ人には辛いところもあるかもしれない?
そもそも「神は死んだ」のフレーズだけでも…
といった感じです。
自分は「実存哲学」という分類を初めて聞きました。
この世はそれぞれの人々の解釈から成り立っている、という考え方については、何かしんどいことがあったときなどに、心の支えになる考え方だと思います。
◯飲茶先生の話
本書では、前作と雰囲気も違っていて、著者自身の解雇的なストーリーとかも含めながらの話でした。
“吃音”に関するエピソード等もあり、自分としてはそこが印象的でもありました。
※フィクションかどうか判別する術はないのですが、事実に基づいたものと自分は信じたい気持ちです。
こうした、その分野のスペシャリスト(?)達が、その分野にのめり込んだ話ほど興味深いものはありません。
しかも「できすぎ」と思うレベルの素敵な話も含まれていて、個人的には楽しみながら聞かせていただきました。
自分も共感的に思いを寄せていたのかもしれません。
◯都合の良いところを切り取っている自分がいる
こうして、いろいろな哲学者の話を調べたりしていると、自分の中で、
各哲学者の、自分にとって都合の良い考えのみ切り取っている自分がいる
ということに気づきます。
以前「確証バイアス」について触れたこともありますが、
この後に及んで、未だ抜け出しきれていない自分がいます。
広く浅くでも、いろいろな考え方を知るというスタンスを忘れずに、気を付けていきたいと思います。
自分に都合の良い思想だけを探していくのではなく…。
そんなことを考えた1冊でした!
サクッと読める本で、【サクッと本】でもあります!
飲茶氏の書籍の楽しみを感じつつ、また別の本も読んでみたいと思います。
自己紹介はこちらから。
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