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閉鎖病棟体験記1-3

■持ち物について

持ち物については基本的に私物は持ち込めない。

服は病院から支給される囚人服のようなものを与えられる。
生活必需品は売店にいくらか売ってあるのでそこで調達するようになる。

・歯ブラシ
・ティッシュ
・タオル
・下着
・使い捨てマスク
・石鹸

この辺りを所持することは許されている。

また、週に3回だけ売店に買い物を頼めるのでブラックサンダーを二つ頼んだを覚えている。

■電話について

身内への連絡手段は公衆電話を使う。
テレホンカードを購入して電話するのだが、私が初めて電話した時は10円玉を使った。

覚えている電話番号は自宅の固定電話だけだったのだが留守番電話に繋がり弱々しい声でメッセージを残した。

SNSに保護室にいながら室内の様子を写真つきで載せているユーザーをよくみるのだが、スマホを使えることが可能な閉鎖病棟があるねだろうか?

これは大きな疑問だ。

余談だが公衆電話の受話器に向かって独り言をずっと話している患者を見かけたことがある。

■医師について

入院した次の日にY医師の診察があった。

背が高く、ヒョロっとして眼鏡をかけた医師である。
少し高い声が特徴的だ。

入院した期間の5日間、私は4回だけ会った。
これが少ないのか多いのかはわからない。

外来も兼任している医師で夕方以降にしか入院病棟に来られないとのこと。
また、担当している患者も多いので一人に割ける時間は少ない。

私はこのY医師は機械的だと感じたが、閉鎖病棟のような所で感情的になっても無駄なんだろうと。

Y医師の言った言葉で今でも覚えているものがある。

ここはホテルじゃない。休む場所じゃない。


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