リフレクション 「自分とチームの成長を加速させる内省の技術」
【今日の読書】Day129
リフレクション
自分とチームの成長を加速させる内省の技術
奥平美香 著 ディスカバー 2021年
VUCAな時代、労働環境の急激な変化、社会変動・・
仕事でもプライベートでも常に「やらなければならないこと」や「課題」に追われる中、解決のための新しい技法を取り入れては、「これは違うかも」と手放して、また違うものと次々手を出してしまう。の繰り返し。
問題は、外ではなく「内」にある。
今までと同じを脱ぎ捨てるためには、「自分自身に向き合うこと」
これからは、個人も組織も「自立型学習」が欠かせない。
❶[3セレクト]
①リフレクションとは?
リフレクションとは、自分の内面を客観的・批判的に振り返ること。
昨今、世界中で「人材育成メソッド」として拡大している。
リフレクションの目的は、あらゆる経験から学び・未来に生かすこと。リフレクションが当たり前にできるようになると、常に自分をアップデートし続けることができる。
闇雲から脱出しよう!
②振り返らず進み続ける2つのリスク
リスク1:他人に伝授できず、進化・成長が止まる
結果を出せる理由を説明できないと、自分が経験を通して得たノウハウや知恵を他人に伝授できず、いつまでも自分でやり続けなければならない状況に陥る。
そうすれば、いつまでも「優秀な人」でいることはできるが、新しい挑戦がなく自身の成長につながらない。いつまでもマネジメントに専念できず、業務過多になる。
リスク2:過去の成功体験にしがみつく
今、新卒一括採用に代表されるメンバーシップ型組織から、ジョブ型組織への移行を視野に入れた働き方改革がはじまり、日々テクノロジーが生まれることで花形だった業界も衰退に追い込まれている。
大きな変化の中で、過去の成功体験ばかり頼りにしていても、同じような成功が得られる可能性はどんどん下がる。
ところが、多くの人たちが、過去の成功体験を踏襲している。なぜ?それは、リフレクションをしていないから。
③リフレクションの基本
・自分を知る
・ビジョンを形成する
・経験から学ぶ
・多様な世界から学ぶ
・アンラーンする(学んだことを手放す)
【リフレクションのための認知の枠組み】
1、意見:考えや学び思ったこと
2、経験:意見の背景にある経験
3、感情:その経験に対して抱いた感情
4、価値:判断に用いた基準やものの見方
この枠組み、自分の認知に気づくだけでなく、認知は人により異なるものだということにも気づくことができる。
そして、自己理解と他者理解が深まる。
したがって、自分や組織を変えていくことができる。思考の柔軟性を手に入れることができる。
(思考の柔軟性=”アウトオブボックスシンキング”(「ボックス」は”枠”):枠にとらわれない考え方)
+1:大人が変われば、教育が変わる
子供が幸せな国オランダでは、4歳児から、リフレクションを始めている。この教育が可能なのは、大人がその大切さを理解し、実践しているから。「大人が変わらなければ、教育を変えることはできない」
リフレクション、メタ認知、対話の3つは、複雑で相互依存を前提とした問題の解決には欠かせない。
❷[マイエピソード]
「本に線を引いた箇所に学びはない」
セブンイレブン・ジャパンの創設者鈴木敏文氏は、私たちの思考が、過去の成功体験に簡単に支配されることをしていたため、思考の柔軟性を磨き続けていた。
鈴木氏は、「本を読んで線を引いた箇所に学びはない」といい、線を引いていないところにどのような学びが潜んでいるのか探求していたそう。
これには共感する。なぜなら、自分も同じ読み方を読書の醍醐味と感じ、実践していたから。私は自分の読書コーチング™️では「余白を楽しむ」と表現していますが。自分の知らない世界に、学ぶ姿勢を続ける習慣がとても大事だと思う。
❸[今日からのアクション]
1週間、認知の枠組みを使って考えてみて変化を観察する。
ブログ記事執筆者について
個人がハイパフォーマンスを発揮できる「心と身体の造り方」や「学びの効率化」「読書コーチング」など、個人の生活やビジネスの生産性を上げるサポートや講座を開催しています。