子どもの兄弟喧嘩に、親のジャッジは不要
子どもが2人以上いると必ず起こるのが「兄弟喧嘩」。大声で言い争ったり、手や足がでたりすると、親としても心配になるだろう。
わが家の子どもたち(5歳と4歳の男の子)も、毎日のように兄弟喧嘩をしている。
まだ自分たちで話し合って解決できないため、私が仲裁に入ることも多いが、正直「もういい加減にしてよ」と頭を抱える日も少なくない。
今回は「子どもの兄弟喧嘩」に親がどう向き合えばいいのか。ヨガの教えをヒントにまとめていきたい。
兄弟喧嘩に「親のジャッジ」はいらない
「良い悪いを判断しない」
「あるがままを観察する」
皆さんも、ヨガのクラスでこんな言葉を耳にしたことはないだろうか。兄弟喧嘩の対処法についてヨガをヒントにするならば、「ジャッジ(判断)をしない」という考え方が応用できる。
昨日、わが家では兄弟喧嘩を一例に考えてみよう。
ここで親が心がけたい「兄弟喧嘩の仲裁方法」は、次のとおりだ。
1:親が目を閉じて、深呼吸する
兄弟喧嘩が始まったら、まず親は目を閉じて、深呼吸をしよう。
子どもの大声を聞いて、「もう喧嘩ばっかりいい加減にして!」と反応はしない。
自分の目が後頭部の付近についているようなイメージを思い浮かべながら、大声で喧嘩を続ける子どもたちの姿に、「心がザワついている自分自身」を見つめる。
数秒でも構わないので、「ああ、また喧嘩か。うんざりだな」と一歩引いたところから、現状を見つめる時間を持つと、イライラを子どもにぶつけることなく、冷静に対処できる(もちろん、絶対じゃないけどね)。
2:子どもの話に耳を傾ける
呼吸と内観で心を落ち着かせた後は、少し離れたところで子どもを静かに見守ろう。すぐに「どうしたの?」と仲裁に入る必要はない。
どちらかが手を出したり、泣きついてきたりしたら、子どもの話を聞いてあげよう。
仲裁に入る際のポイントは、兄弟両方の言い分を聞くことだ。その際も「ジャッジ」をしないように注意したい。
弟:「お兄ちゃんが叩いた」
母:「お兄ちゃんに叩かれたの?痛かったね」
兄:「だって、あいつがおもちゃを横取りしたから」
母:「そうかぁ、弟くんにおもちゃを取られっちゃったのか」
など、ひたすらおうむ返しをする。
間違っても、
「お兄ちゃんが叩いた?あなたがおもちゃ取ったんじゃないの?」
「お兄ちゃんなんだから、譲ってあげれば?」
などと、自分の主観に任せて、説教を始めるのは避けよう。
親から頭ごなしに注意されると、子どもは本音を言わなくなる。どちらかの味方をすると、兄弟間で不満がたまる一方だ。
「そっかそっか」と子どもたちの気持ちに寄り添いながら、ひたすら話を聞こう。
3:妥協点を話し合う
彼らが少し冷静になってきたタイミングで、「妥協点」を話し合う。
母「このおもちゃは2人とも使いたいんだよね。でもお家にはひとつしかないな。どうすればいいと思う?」
などと投げかけると、「順番に使う!」などの答えが返ってくるかもしれない。
そしたら「じゃあ、30秒ずつ交代で遊んでみる?」と提案し、おもちゃの順番を待っているほうの子と一緒に数を数えたりしてると、ほぼ終息の流れに辿り着く。
兄弟喧嘩は子どもにとって「学びの機会」
「(大声やなき声に)反応しない」「ジャッジをしない」
私はこの2点を頭の片隅に置いて子どもと向き合うようになってから、子育てが少し楽になった。
とはいえ、喧嘩の仲裁後は「ふうぅ……」と毎回げっそりしているし、つくづく母親業の大変さを身に染みて感じている。
どうしても怒鳴ってしまいそうな時は、
「ママ、今日はすごく疲れていて、2人がケンカしている姿を見ると、大きな声で怒ってしまいそうなの。ママは隣の部屋にいるから、ケンカが終わったら教えてくれる?」
と伝えて、寝室に逃げ込む日もある。
そんな日に限って、5分もたてば何事もなかったかのように、子どもたちは自然と仲直りしていたりする。
喧嘩をして、なんとなく嫌な気持ちになって、仲直りをする。
こうやって何度も、何度も繰り返すことで、少しずつ大きくなっていく子どもたち。親としては、なるべく彼らの成長の機会を奪わないように、おおらかな気持ちで、今日も兄弟喧嘩を見守っていきたいと思う。
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