陶芸家『福留春菜』の飾らない魅力【FREEPARK】
明けて晴れる空
澄んだ空気に
グラデーション
夕暮れの色に
ひと粒の光
気づけば星空
明るく始まった2025年
FREEPARKは魅力ある作品やプロダクトを
お届けしていきたいと思います
新年最初のポップアップは
陶芸作家の福留春菜さんの作品
期間:2025年1月11日(土)~26日(日)
※11日15時~福留さん在店
※オンラインストアでの販売は12日頃からを予定しています
フラワーベースやマグカップなど
唯一無二の作品がずらりと並びます
福留さんにお話を伺いましたので
ぜひごゆっくりとお読みくださいませ
まずは福留春菜さんの
経歴をご覧くださいませ
大学で芸術コースを選択されているのですが
子供の頃からモノづくりが好きだったのでしょうか?
■ 福留さん:
立体造形というよりは、
絵を描くことが大好きでした
どちらかというと粘土は苦手でした
意外です!
陶芸作家さんなので
粘土とか好きだったのかと
勝手に想像していましたw
でも作品を見ると
絵画的要素もあるので
絵が好きだったのことは
つながりますね
粘土が苦手だった福留さんが
陶芸と出会ったのはいつでしたか?
■ 福留さん:
陶芸との出会いは大学での授業です
手で直接素材に触れて、
想いを表現できるという面に魅力を感じました
大学院までたっぷり陶芸と
向かい合っていたのですね
卒業後はどんな活動をされていたのでしょうか?
■ 福留さん:
院を出ても制作を続けやすい職業として、
高校教員を選びました
生徒と一緒に学ぶのも面白いし
授業を考えるのも楽しくて、
教員の仕事もとても大好きだったのですが、
生徒たちに正しさを伝えたり
社会集団の一員になるように
指導したりすることが
合わないなと感じて辞めました
親にはすごくがっかりされましたが、
気にせず横浜に来ちゃいました
これはまた驚きです!
高校の先生をされていたとは!
さらに辞めて鹿児島を離れるとは!
横浜に移住しようと思ったのは
どんな理由だったのですか?
■ 福留さん:
鹿児島はご飯も美味しいし
温泉もあるし
人も温かくて好きなのですが、
制作をする中で色んな面で
保守的・閉鎖的な部分を
感じることがありました
なので生徒たちには
「進学就職では一回県外に出なよ!」
と言っていたのですが、
「あれ自分は他の県に住んだことないな」
と思って
教員をしてみて、
自分の方が生徒たちに影響を
受けてたなと今では思います
横浜を選んだのは大学のときに
頻繁に遊びに来ていて
街が好きだったからです
なるほど
ご自身が鹿児島を離れてみると
より人に伝えられることが
増えるのかもしれませんね
横浜はわたしも好きな街なので
住む場所に選んだのに共感します
いいですよね横浜!
今まで慣れ親しんだ鹿児島とは
だいぶ環境が変わったと思うのですが
制作はどのようにしているのですか?
■ 福留さん:
アパートの、2畳くらいの
ウォークインクローゼットの中で
制作しています(笑)
引越してきて速攻で木材を組んで
乾燥棚などをつくって、
勝手にアトリエにしました
あとは仕事をもらっている
陶芸教室の窯にもお世話になっています
さすがです
アトリエを自作し
制作をすぐにはじめたんですね
福留さんの作品には
色使いや形にとても個性を感じます
ピンクや水色などの明るい色やポップな柄と
グレー、ベージュ、ダークグリーンなどの
土器っぽい感じがあり、
一見すると2極性があるように思います
また形もいろいろあり、
ひとつひとつにストーリーがありそうです
どのような想いやこだわりで
作っているのでしょうか?
■ 福留さん:
プリミティブな形状が好きなので、
仰るとおりでかたちは弥生土器などから
影響を受けています
民俗学資料館・博物館に行くのが好きです
絵付けに関しては、
日記をかくような気持ちで描いています
なので筆致の荒さや線彫りの絵や文字に
そのときの気分が表れています
ただ一貫性を感じるのは、
私の中にある対極の感情が
如実に表れてるなという点です
「私は強いぞ、無敵だ、ギャルマインドでいくぜ」
という瞬間と
「もう無理、なんて自分は愚かなのか、誰か助けてくれ」
という瞬間を繰り返しているので(やばすぎですが)、
色んな作品が焼き上がります(笑)
お客様に話すとたまに共感して
笑ってくれる方がいるので、
そんな方々にいつも救われています
はははw
わたしも笑っちゃいました
でもすごく納得したというか
作品に福留さん自身が表れているんですね
ひとつひとつにも
その時々の福留さんがいて
たくさんの作品群を前にすると
福留さん本人がそこにいるような
等身大の着飾らない
カッコつけないそのままの
福留さんが見えます
今回のポップアップでは
いつもは作られていないマグカップを
オファーさせていただきました
新作をご制作いただき
本当にありがとうございました
どのようなイメージや思いで
作っていただいたのでしょうか?
■ 福留さん:
普段は使いやすさを全く考えていませんが、
口につけるものなので流石に意識してみました
私自身コーヒーが大好きなので、
誰かの朝のコーヒーの時間を想いながら
つくることは新鮮で楽しかったです
そうだったのですね
カップがぼってっとしていて
口当たりがいいのに
取っ手がちょっと細くて
形がいびつなのが可愛いです
このコーヒーマグが
湯気の向こうに置いてある食卓が
想像できて楽しいです
今回の作品はとてもたくさんあるのですが
いくつかご説明いただけるとうれしいです
↑こちらのvase No.13は
越してきて初めて過ごす
夏の日につくりました
故郷の優しさや古くから知る
大好きな人たちについて思い出していて、
ずっと住み続けることで
盲目的になってしまう、
格子がかかったようになっていたなと
思いながら描きました
↑こちらはvase No.16です
単純な理由ですが本がすきなんです
本の中にある一文が常に自分に
影響を与えてくれています
10代のころに出会った
ヴィヨンの「軽口のバラード」は
ずっと胸の中に留めています
作品の奥にあるストーリーを
ありがとうございます
より作品に深みを感じられます
今後の目標や将来の夢などがあれば
うかがいたいです
■ 福留さん:
作家と同じくらい強い目標があって
これからはいろんな場所に住んでみて、
気に入った場所で陶芸教室を
開きたいと考えています
お爺さんお婆さんの憩いの場になったり、
高校生のデートの候補にあがるような
陶芸を介してみんなの居場所に
なるようなところをつくりたいです
教員のときに、自分でそういう場所を
つくりたいと思いました
これは夢というよりは近い将来の現実です
そして作家としては、
陶ってこんな表現ができるんだ〜!
と誰もが驚く土の可能性を
みつけることが目標です
死ぬまでにできればいいかな
素敵なビジョンですね!
直接土を触ることで
リラックスできたり
陶芸をすることでクリエイティブな
刺激を受けたり
福留さんのいる居場所は
きっと笑顔が多そうです
そんな先生が
驚くような作品を作っていたら
きっと生徒さんたちも
わくわくしますよね
近い将来現実になったら
ぜひお知らせください!
最後にFREEPARKに
いらっしゃるお客様へ
メッセージをお願いします
■ 福留さん:
最後までインタビューを
読んでくださりありがとうございました
今回、自由が丘の素敵なお店にて
展示させていただけること
大変光栄に感じています
ひとりでも多くの方に作品を
みていただきたいなと思っているので、
お時間ございましたらぜひ遊びにきてください
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インタビューは以上になります
福留さんの飾らない魅力を
感じていただけたら幸いです
ぜひポップアップ期間中に
作品をご覧くださいませ
ビビっとくる出会いがあるかも
しれません
いつも最後までお読みいただき、
本当にありがとうございます
もしよかったら、
スキ・コメント・フォローを
いただけると光栄でございます
オンラインストアにも
お立ち寄りいただけると幸いです