褒められるのは苦手?ありがたい?〜自己評価が低く、「すみません」が口グセなワケ〜
誰かに褒められた時って、
「なんか苦手…」で
素直に受け取れない。
「どう受けとめたらいいのか?」
「相手への返し方に困る・苦手…」
最近たまたま、
①褒められるのが苦手な人と、
②人を褒めたけど、スムーズに
受け取ってもらえず困った人
この両方の方たちから、
興味深いお話を伺いました。
困った場面・立場は違う。
けれど、よくお話を聞いていくと、
2人共それぞれの思いや
事情があるんだなってことが
分かってきました。
◆
今日はまずは、
【①褒められるのが苦手な人の場合】についてシェアしますね。
①の方は、こう語っていました:
*****
職場の同僚に、
「自己評価、低すぎ」と
言われてしまったんです。
どうすればいいんでしょう?
確かに、自分に対して
すごく厳しくなる面があります。
他人が「いいじゃん」
「頑張ってるね」「よくできてるよ!」って言ってくれても、
褒め言葉を素直に喜べないところがあります。
職場の上司や先輩に
せっかく褒めてもらっても、
「いや、AはまだBの状態
じゃなくて、下手なんですよー」
とか「ここが違うから、
全然良くない』とか思ったり、
返したりするようになってしまう。
それで、自分でもなんか違和感や苦しい感じがあるんです…。」
「学生時代、友人に
『褒め言葉はほぼお世辞だから、
喜ばない方がいいよ。
アホだとか、チョロいって
なめられるよ』って言われたことがあるんですけど…
ホントにお世辞ばかりなんでしょうか?」
*****
どんなに人に褒めてもらっても、
自分のことを自分で厳しく批判
してしまうあまり、ツラくなる面もあると、気づいたわけですね。
◆
自分に自信がない・
自信を失くした時や、
何らかの事情が働くことによって、
「自分はダメな人間だ」と
自分のことが嫌いになっている時、
いつも「すみません」ばかりが
口癖になってしまう。素直に
「ありがとう」って言えなくなる。
そういう時って確かにありますね。
例えば、職場で上司や先輩に
「いつも手伝ってくれて
助かってるよ」と言われても、
「いや全然、
なんかダメなんです。
すみません」と返してしまう。
こんなように。
*
さらに、人からの褒め言葉を
素直に受け取れないと、
自分だけではなく、
相手の人(たち)との関係性や、
会話のやりとりがスムーズに
いかない。
何ともモヤモヤが残ったり、
時にはギクシャクすることも。
◆
とはいえ…
もし相手の人が、
本心からあなたのことを
気にかけてくれて、興味や
好感を示してくれた場合、
相手の人と心地よくつながる
機会を失ってしまうのかも?
さらに、自分に、周りの人に
そんな興味・好感を与える要素を備え持っているんだとしたら、
自己否定することで、
自分に厳しく当たってしまった
り、むやみに批判してしまうのは、
実はしなくても大丈夫なことなのでは?
そんな捉え方も
できるかもしれません。
今日はこのテーマをご紹介しますね:
【褒められるのは苦手?
ありがたい?~自己評価が低くて
「すみません」が口癖なワケ~】
◆
一例として、職場、家庭や学校
などでベストを尽くしても、
「他人から期待されている」と
思ったことには応えられなかった、という体験をした場合。
自分がどれだけやっても、
「否定されるかも」「期待に応えられないかも」と思うあまり、
褒め言葉を受け取れなくなったり、
そんな期待に応えられず、
プレッシャーや負担に感じて、
「すみません」と謝ることを先取りしたりしてしまう。
そんな独特な傾向が出てくることがあります。
例えば、何か試験で合格点の80点を
取れたのに、「100点じゃないじゃない」と言われるとか。
幼い身で家族の看病や介護をして
も、ヘルパーさんやケアマネさん
に「ほら、〇〇の用事/家事、
まだ終わってないよ」と言われたりなど。
こんなふうに、他人からの期待感
とのズレや、理解・配慮不足に
よるすれ違いが起きると、
⇒自分に失敗・挫折感が残る
さらに繰り返す・多く経験すれば、
⇒自信を失っていく
⇒自己評価がアンバランスに、
低くなってしまう
こうした背景が影響している
可能性が考えられます。
◆
この背景・ワケを踏まえた上で、
自分の中での受けとめ方や、
相手への返し方って、
どうしたら、ちょっとマシに、
負担感を減らしてスムーズに
対処しやすくなるでしょうか?
◆
1)まずは、
「自分には今は、そう思えない」
「その褒め言葉をそのままには
受け取れない・受け取りにくい」
そう思ってOKです。
今の自分の状態・思いを
いったん受けとめ尊重するため
です。
「この人の褒め言葉を、
ちゃんと受け取らなきゃ」
「感謝しなくちゃ」と
義務的に捉えてしまうと、
自分の中の「違和感」や
「苦しさ」、そしてその根っこに
ある自己否定感を、
必要ないのに強めて
こじらせてしまう。
それを避けるためでもありますね。
◆
2)次に、その褒め言葉を、
「この人は、そう思うんだな」
「相手の人は、こう言ってた」
と受け取っておきます。
相手の人が言ったことは、
=【その人が、言ったこと】
とダケ、シンプルに。
*
ちなみに、お友達の言っていた「お世辞かも」については、
よく分からないこと。
その方が、そういう1つの解釈をしている、というだけです。
実際に確認できない・しにくい
ことは、そのまま
「よく分からない」と
いったん脇に置いておけばOKです。
*
3)そして、いったん
「そうですか、それはどうも」
とか、
「そんなふうに思ってくださったんですね。」
と、サラリと返す、という
手がとれます。
相手の人の言葉やメッセージを
そのままスムーズに受け取れない時は、
「あなたは、そう思った・感じたわけですね」
と伝えれば、
自分はいったんこう理解しました
と、相手に伝わります。
その人との関係性や、会話の
やりとりでも、お互いに気まずい思いをせずに済みます。
◆
さらに、適切に対処できるよう、
根本的に取り組みたい場合。
自分で自分の「すみません」
ばかり言う口癖に気づいたり、
このままではなく、
褒められた時はもっと素直に受け取れるようになりたい。
そんな場合は【ホントにそれほど
「すみません」と言う必要はあるんだろうか?】
と振り返ってみる。こちらを
試していただければと思います。
その場のTPO(状況や役回り)
や、相手との関係に照らして、
謝る/謙遜するのが必要な場合はもちろんOKです。
が、不必要な場合は、
「何が(どんな事情・ワケが
あったから)『すみません』に
つながったんだろう?」と
改めて考えてみる。
そうすると、
自分ならではの傾向や、
自分なりに何かやむをえない
事情やワケ(きっかけ・原因)に、
気づくのではないでしょうか?
その上で、このままでいいのか?今後も果たして必要なのか?
続けていくか?あるいは、
やめていく・できるだけ減らしていくか?
自分の本来の意思や気持ちに
立ち返る・尊重することにも
つながることでしょう。
◆
根本的には、
自分のことと、
相手の人のことを、
できるだけまっすぐ正確に観る。
先入観や思い込みを脇に置く。
そうやって、自己評価と他者評価
を、より適切にバランスよく
整えていけるようになると、
褒められる時の苦手意識や、
自己否定感、
相手の人との関わり方・会話のやりとりも、
もっとスムーズで疲れず穏やかにやっていけるようになりますよ。
◆
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!
「♡」や、
質問や感想を「コメント」欄に、
気軽に送っていただけると、
ありがたいです(^^)
◆
職場の上司・先輩、同僚、
新人や部下との関係や、
会話のやりとりで、
自分の頭の中でグルグル考えすぎ
てうまくいかない、空回りしてるかも?と思った方へ。
自分のマイナスな気持ちを
切り替え・整えることで、
リアルな相手と疲れず穏やかに、
もっとスムーズにやりとりしたい。
理解や関係を深めて、お互いに
成長・活躍できるよう促したい。
そんなふうに思っておられるなら…
*
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佐藤さおり