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体に良い脂肪の最新情報

私が通っているジムのフロアには、全部で9台のTVモニターが設置されています。そのうち7台が有酸素マシンの正面に横一列に並んでいて東京の地上波TV全局+NHK BSの番組を同時に見る事ができます。
有酸素運動中や筋トレマシンのインターバル中に、なんとなく、各局の番組を眺めているのですが、毎日のようにどこかの局で「健康」や「病気」に関する内容の番組をやっています。
なので、TVで健康番組をやるからといってわざわざチェックして見る事も無いのですが、昨年秋からNHKで不定期で始まった「シリーズ”食の起源”」は、切り口が少し独特(賛否も多い?)なので、録画して見ています。

今年最初のテーマは「脂」

体に良い「脂」というテーマで、ある程度内容は想像できましたが、やはり少し独特?な内容だったでしょうか?

簡単に要約すると、

食事で摂取する脂肪にはいろいろな種類があり、特に人体に必要な“必須脂肪酸”には「オメガ3脂肪酸」と「オメガ6脂肪酸」がある。
「オメガ3脂肪酸」には細胞をしなやかにする働きがあり、血管はしなやかに、血液はサラサラになる。
「オメガ6脂肪酸」は過剰に摂取すると心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こす可能性がある。
「オメガ3脂肪酸」と「オメガ6脂肪酸」をバランスよく摂取することが重要で、この比率が「1:2」が理想的。(ちなみに厚生労働省では1:4を推奨)
「オメガ6脂肪酸」は、揚げ物などに使うサラダ油のほか、鶏肉・豚肉・牛肉の脂などにも含まれ、多くの日本人は「オメガ6脂肪酸」の過剰摂取によりバランスが崩れている。なので、「オメガ3脂肪酸」を意識的に多く摂取する必要がある。

だいたいこんな内容だったでしょうか?
私が、独特?な内容だと感じたのは、かなり「オメガ3脂肪酸」一点重視の内容だった点です。

体に良い「脂」といえば、オリーブオイル(オメガ9脂肪酸)、中鎖脂肪酸(ココナッツオイル MCTオイル)、短鎖脂肪酸もよく話題になりますが、これらに関しては、完全スルーでした。

オリーブオイルが、体に良いと言われている理由は、地中海料理を食べている地域の人々が至って健康的であるという事から地中海料理で多く用いられるオリーブオイルの良い点がいろいろ研究されています。
オリーブオイルに多いオレイン酸はアボカドオイル・アルガンオイル・椿油などに多く、悪玉コレステロールを減少させ、動脈硬化や高血圧の予防に効果があるといわれています。

「中鎖脂肪酸」(ココナッツオイル MCTオイル)は体内で約4~5倍早く分解・燃焼されて即座にエネルギーとして使われるため、脂肪として蓄積されにくいのです。中鎖脂肪酸は燃焼するときに、ケトン体をつくり、これは脳のエネルギーにもなる物質です。そのためアルツハイマー病が劇的に改善したとの報告があります。 

「短鎖脂肪酸」は、大腸内で悪玉菌を抑える殺菌・静菌作用、ウイルスや病原菌から体を守る腸管バリア機能アップ。消化管ホルモンのGLP-1の分泌を促し過剰なインスリン分泌を抑制する働きもあり、血糖値を上げにくくし、ダイエット効果があります。
「短鎖脂肪酸」お酢やバター、牛乳などの食品にも含まれていますが胃や十二指腸で消化されてしまいます。
「短鎖脂肪酸」の多くは大腸内で腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖を発酵する事により生産されます。
実際に発酵に使われる成分としては、レジスタントスターチ、食物繊維、オリゴ糖の順で多くなります。
レジスタントスターチは、難消化性でんぷんの炭水化物で、食物繊維と同様の作用があり、水溶性・不溶性の両方の性質を兼ね備え、冷えた炭水化物(冷えご飯、冷えうどん、冷やしそば)や芋類に多い。

最後に、自分の為の備忘録も兼ねて、脂肪(脂肪酸)の種類を一覧にしてみました。

■不飽和脂肪酸

オメガ3脂肪酸--多価不飽和脂肪酸、必須脂肪酸
  α-リノレン酸→EPA、DHA 血液サラサラ
  中性脂肪の合成を抑える効果や、代謝を上げる効果
  えごま、亜麻仁、青魚、くるみ

オメガ6脂肪酸--多価不飽和脂肪酸、必須脂肪酸
  リノール酸 
  大豆油やコーン油 ごま油
  免疫機能を整える
  血中のコレステロール濃度を下げる
  剰摂取によって動脈硬化を進行させる
  剰摂取によってアレルギーを起こしやすくなる
  潰瘍性大腸炎のリスクを上げる

オメガ9脂肪酸--一価不飽和脂肪酸
  オレイン酸 
  オリーブオイル、ナッツ系、椿油
  抗酸化作用
  悪玉コレステロール濃度を下げる
  心臓疾患や動脈硬化などを抑える

トランス脂肪酸
 不飽和脂肪酸のうち、炭素の二重結合の両翼が180度回転している構造のもの
 マーガリンやショートニング、それらを使った菓子や加工食品などに含まれる
 剰摂取によって、動脈硬化、心疾患、認知症になる危険性を高める

■飽和脂肪酸
  動物性脂肪に多く含まれ、体内で合成可能

  飽和脂肪酸は、結合する炭素の長さによって、
  ●短鎖脂肪酸:酢、バター。多くは腸内細菌による醗酵で体内で作られる。
  ●中鎖脂肪酸:ココナッツオイル MCTオイル
  ●長鎖脂肪酸:ラード、牛脂


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