ART & ESSAY《2》|熊谷めぐみ & 横井まい子|記憶の引き出し
Text|熊谷めぐみ
クリスマスを祝う人々であふれるロンドン。だが、人間嫌いで強欲なスクルージにとってクリスマスはくだらないものでしかない。あるクリスマス・イブの夜、スクルージの前に七年前に死んだはずの相棒マーレイの亡霊が現れる。そしてマーレイの予告通り、過去・現在・未来の三人のクリスマスの精霊がスクルージのもとを訪れる。
クリスマス、それは奇跡が起こる季節。クリスマスを毛嫌いするスクルージにも、ある奇跡が忍び寄っていた。
スクルージを知る誰もが、彼のことを心の冷